2018年の10月以来、シェアを増々拡大していくQRコード決済サービス。その数あるQRコード決済サービスの中でも、「PayPay」が突出した存在感を放っていることに異論のある人は少ないだろう。QRコード決済の中で断トツのシェアを誇り、対応店舗数も他のサービスをはるかに上回る。PayPayはまさにQRコード決済の王者といえよう。そんなPayPayが台頭している中、ネット銀行利用経験者の驚くべき実態が明らかになった。
今回は、ネット銀行の実態と楽天ペイのポテンシャルを見ていきたい。
ネット銀行の紐付け先は?
MMD研究所は、2020年10月20日~10月29日の期間で「電子金融取引に関する調査」を実施。予備調査では18歳~69歳の男女4,400人、本調査ではネット銀行・ネットバンキング利用経験者の男女328人、ネット上での株式売買経験者の男女333人を対象とした。
すると、ネット銀行・ネットバンキング利用経験者は約7割を占めた。さらに、利用経験者にメイン利用のネット銀行・ネットバンキングを聞くと、「楽天銀行」が最も多く30.9%、次いで「ゆうちょ銀行」が9.6%、「みずほ銀行」が7.7%と、楽天銀行が圧倒的なシェアを誇る結果となった。
さらに、キャッシュレス決済の利用と銀行口座の紐づけについて聞いたところ、「現在利用しており、銀行口座に紐づけている」のはスマホ決済(QRコード式)が29.1%、スマホ決済(非接触型)が12.8%、カード型電子マネーが16.7%となっている。また、キャッシュレス決済と銀行口座を紐づける理由を複数回答で聞いたところ、「現金を引き出す手間が省けるから」が最も多く42.4%、次いで「即時決済が可能になるから」が32.8%、「オートチャージが可能になる、チャージが楽だから」が30.7%という結果になった。やはり利用者は利便性を求めているのだろう。
ここで思いつくのは、メイン利用として楽天銀行が圧倒的なシェアを占めるのであれば、利便性を求めた楽天銀行ユーザーが、楽天ペイの利用に参入し、王者PayPayの対抗馬になるかもしれないという未来だ。今後も楽天の動向から目が離せないだろう。
参照元:ネット銀行・バンキングは約7割、ネット証券は約2割が利用経験者 セキュリティ対策、ネット銀行利用者の84.8%は行っている 「口座取引履歴をこまめに確認する」が37.3%で最多【MMD研究所】
※サムネイル画像(Image:rakuten-bank.co.jp)