近年、以前にも増して身近になってきたキャッシュレス決済。2019年は「キャッシュレス元年」と呼ばれるほどキャッシュレス利用者が拡大していった。中でも「楽天ペイ」や「au PAY」といった、キャッシュレス決済のひとつ「QRコード決済」が、大々的な還元キャンペーンなどで一気に普及したのは記憶に新しい。さらに「PayPay」はキャッシュレス決済の中でもひと際シェアを拡大している。
しかし、そんなPayPayにもある弱点が……。今回はPayPayに起きた事件とPayPayのデメリットを紹介していく。
PayPayで起きた重大な事件とは?
12月7日、PayPayは先月、加盟店舗を管理するシステムが、ブラジルから不正にアクセスされ、最大で2,000万件余りの店舗の情報などが被害を受けた可能性があると発表。これにより、加盟する店舗などの連絡先や代表者の名前、生年月日、売り上げの振込先といった情報など、最大で2,007万6,016件が不正アクセスの被害を受けた可能性があるとしている。
PayPayは「再発防止に努めていく」とコメントしたが、加盟店舗はPayPayのリスクを目の当たりにしたことだろう。一度情報が出回ってしまえば、それがどのように利用されているのか知る術がないのが、この情報社会の悪いところだろう。もしかしたら今回の事件でPayPayへの加盟をやめる店舗もあるかもしれない……。
今回のPayPayの発表では、あくまで個人利用者の情報ではなく、加盟店のみの情報であり、個人利用者への直接的な被害はなかった。PayPayといえば、クレジットカード決済に対応していないような小さなお店でも利用可能なほど、幅広く拡大しているのが特徴だろう。しかし、それは、多くの個人や加盟店の情報をPayPayが持っているということでもある。今後PayPayが拡大路線を取り、利用者や加盟店を増やしたときに同じような事件が起き、より多くの情報が世の中に出回ってしまえば、キャッシュレス決済は危険だと認識されてしまうかもしれない。現にSNSでは今回の事件をきっかけに「PayPay怖すぎ……」とPayPayの利用を心配する声も上がっていた。
近年社会ではデジタル化が進んでいるが、それに伴いサイバーテロや不正アクセスなどの問題も多発しているため、致し方ない部分はあるだろう……。なんにせよ、PayPayは拡大路線を取るのならば、よりセキュリティを強化する必要があるだろう。今回の事件をきっかけに少しでも安全性を高められるかどうかを利用者は見ているはずだ。
参照元:「PayPay」不正アクセス受ける 最大2007万件余の可能性【NHK】
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