Apple Card式が世界の主流に? 日本でも流行り始めたナンバーレスクレカの威力

三井住友カードが2月1日、カード番号や口座番号が記載されないナンバーレスカードの発行を可能にした。「三井住友カード(NL)」と呼ばれる同クレジットカードは、従来のクレジットカードに見られた番号や有効期限、セキュリティコードといった券面の記載から、「Vpass」という専用のアプリ上で管理するようにした。ペーパーレスの時代、オンラインでの手続きが可能なため容易に発行できそうだ。
 こうした動きは「クレディセゾン」や「Apple Card」でも取り入れられ、今後クレジットカードの主流となっていく可能性も否定できない。しかし裏面には名前と発行日は記載されているため、個人情報特定に至ることにもなると不安視する声もある。

会計時のカード情報盗み見防止に

身近に潜む危険から守るためには個人情報の自己管理の徹底が必要だ

 ナンバーレスのクレジットカードが普及すれば、個人情報の保護をより強固にできそうだ。2020年6月には横浜市内でスーパーのアルバイトをしていた学生が、客のクレジットカードを不正使用したというニュースも話題になった。カードの有効期限とセキュリティコードを暗記し、売上表のカード番号を控え、航空券やホテル代として1,000万円以上の金額を不正使用したというのだ。
 気軽に利用するスーパーでこのような事件が起きたのは、今後この事件を模倣してクレジットカード情報を盗み取ろうと試みる悪意ある人が出てこないとも限らないだけにユーザーとしてはあまり楽観視できない一件と言える。そんな金銭に関するトラブルも、三井住友カード(NL)のようなナンバーレスカードを所持しておくことで未然に防ぐことができることが期待されている。

クレジットカード情報のモバイル管理、サイバー攻撃の対策は万全か

 個人情報保護が重要視される昨今、クレジットカードのナンバーレス化は時代に即しているとも言える。三井住友カードだけでなく、Appleはすでにアメリカで表面にAppleのロゴと所持者の名前しか刻印されていない「Apple Card」のサービスを開始しているほか、日本ではじめてナンバーレスに力を入れているクレディセゾンもナンバーレスクレジットカードを発行している。公式アプリ「セゾンPortal」を使用すれば、カード番号、有効期限、セキュリティコードをチェック可能だ。

 一方で、クレジットカード名義人の記載は今まで通りの模様。マイナンバーが普及する中で名前の表記から個人情報特定につながってしまうのではないかと、疑問視する声もある。クレジットカード各所で広がるナンバーレスの動きに、消費者の関心は今後さらに高まっていくだろう。

参照元:盗み見されても安心のナンバーレスクレジットカード、一部店舗で最大5%還元も【BCN+R

※サムネイル画像(Image:Boumen Japet / Shutterstock.com

オトナライフ編集部
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