セブン-イレブン・ジャパンと「PayPay」は、2月25日から「セブン-イレブンアプリ」にてPayPayを使った決済を利用できるようにすると発表。セブン-イレブンアプリにはPayPay機能が組み込まれており、別個にPayPayアプリのダウンロードも不要なんだとか。これに伴い、還元キャンペーンも行うようで、注目度はさらに増すばかり。経済圏を有する企業の拡充施策は、多くの業界にも影響を及ぼす中、この流れは今後も続くことになりそうだ。今回の提携および経済圏を有する企業の今後の動向について考えたい。
経済圏を有する企業は、提携先拡充へ躍起か
今回のPayPay機能組み込み以前、もともとセブン-イレブンアプリには、独自のコード決済サービス「7pay」が組み込まれていた。しかし、2019年7月に大規模な不正利用が発生、9月にはサービスを終了することに。以来、セブン-イレブンアプリは電子マネー「nanaco」の利用のほか、クーポンやキャンペーンの告知および参加が主な機能となっていた。
そして、時は過ぎ今回のセブン-イレブン・ジャパンとPayPayの件。PayPayアプリは、元来関連する他アプリの機能を“ミニアプリ”として取り込んでいる。しかし今回はセブン-イレブンアプリの中にPayPayがミニアプリとして搭載された。報道によればPayPayがこのような形で機能を提供するのは、今回がはじめてともされている。そういった点でも注目を集めているが、それだけセブン-イレブンとの提携はPayPayにとっても重要だったに違いない。
そんなセブン-イレブンといえば、コンビニランキングの中でも常にトップクラスの人気で、商品の品質も随一。評判が高いこともあってか、今回の提携についてPayPay利用者からは喜びのコメントが多く見られた。
ソフトバンク経済圏、楽天経済圏など、最近何かと経済圏は話題にのぼる。経済圏内であれば、業界をまたいで多くの特典が受けられることもあってか、利用者のお店選びやサービス選びにも重要なファクターになるようだ。このユーザー心理を見るに、それを見越しての戦略を打っているのだとは思うが、経済圏を有する企業は、今後提携先拡充にさらに躍起になるのでは。すでにその様相は色濃く出ていそうだ。
今回のセブン-イレブン・ジャパンとPayPayの発表後に寄せられたコメントには「ソフトバンクのチーム(携帯電話、Wi-Fi、PayPay等)に入っているから、コンビニはセブン-イレブンに決定だな。どこかのチームにまとめた方が得だから、結局このチームから抜けられない」というコメントも。
誰もが携帯を持つ時代で、誰もが何かしらの経済圏に入っていると思われる現代社会。当然お得な利用ができる市場などに利用者は流れるため、経済圏はさらに大きく広がっていくことが考えうる。どの業界のシステムも繋がり合う未来はもうすぐそこでは。経済圏を有する企業たちがどのような提携を目指していくのか要注目だ。
●セブン-イレブンアプリからPayPayで支払いができるようになります【PayPay】(公式)は→こちら
参照元:PayPayが初のミニアプリ化 セブン-イレブンアプリがPayPay機能組み込み【Itmediaビジネス ONLINE】