スマホやパソコンから預金口座の確認や振り込みができるインターネットバンキングの利用に関するアンケート調査が発表され、「現在利用しているインターネットバンキング」部門で「楽天銀行」が1位を獲得したようだ。楽天銀行の伸び率、そして楽天経済圏の好調ぶりが判明したような形か。インターネットバンキングの推移および楽天銀行、楽天グループの様相について追いたい。
他インターネットバンキングを寄せ付けない結果に
マイボイスコム株式会社は、22回目となる「インターネットバンキングの利用」に関するインターネット調査結果を発表。2021年1月1日~5日に実施し、10,078件の回答を集めたとのことで、回答者のうちインターネットバンキングを現在利用している人は66.0%で、2018年調査以降増加傾向にあることがわかった。インターネットバンキングの利用経験者は、「現在利用している」「利用したことがある」を合わせて70%超となっていて、利用しているサービスは、「口座情報の照会・明細の確認」「振り込み・送金」がどちらも利用経験者のうち80%近くを占めていることも判明した。
そんな中、現在利用しているインターネットバンキングのアンケートにて(複数回答可)、圧倒的トップの座に立ったのが楽天銀行だった。その利用率は51.7%と、「ゆうちょ銀行」「住信SBIネット銀行」「三菱UFJ銀行」といった2位集団が20%台、その下の「ジャパンネット銀行」「三井住友銀行」が各20%弱という結果になったことを考えると、いかに楽天銀行が圧倒的な位置にいるのか明白ではないだろうか。
楽天銀行といえば、1月に国内のインターネット銀行としてはじめて1,000万口座を突破したと発表していた。2001年7月の開業以来順調に口座数を伸ばしており、ここ1年で数々の大台突破の快挙が伝えられたことも記憶に新しい。約7カ月で100万口座増加という集客力には特段目を見張るものがあるが、楽天経済圏が日増しに広がっていった結果がもろに影響しているのかも。何にせよ楽天グループは銀行業界の中でもデジタル化の波に乗れていることがあらためて判明したと言えそう。やはり楽天グループのシナジーは絶大だ。
アンケートに戻るが、「そのインターネットバンキングを最もよく利用している理由」で楽天銀行を選択した人たちの中には「口座にログインしただけでもメールでお知らせが来るので、セキュリティがしっかりしている」「楽天カードの引き落とし先を楽天銀行にするだけで楽天市場での買い物のポイント倍率が加算されるから」というコメントが見受けられた。
かつてインターネットバンキングは危険という認識をもつ人も多かったが、利用者の増加とともに楽天銀行の安全性やセキュリティの高さが広まったような形なのかもしれない。その安全性への信用があれば、楽天経済圏のお得な特典を求め、楽天銀行を利用するのも当然と言えそうだ。楽天経済圏を強みにデジタル化の波にもしっかり乗った楽天銀行がさらに成長するのか、そして楽天グループの影響力はどの業界にも影響を及ぼしていくのか注目が集まっている。
参照元:(インターネットバンキングに関する調査)現在利用している人は66%。利用意向者(7割)のうち、「スマートフォン」から利用したい人は約46%で増加傾向。10・20代では「パソコン」を上回る【マイボイスコム】
※サムネイル画像(Image:slyellow / Shutterstock.com)