楽天証券の勢いが止まらない。3月に新規口座開設数が25万口座を突破したと発表された。この数字は同社が1999年にサービスを開始して以来、過去最多となるという。口座開設者の属性を見てもこれまで投資に興味を持っていなかった層が多いようで、楽天証券ならではの“強み”を発揮してユーザーを獲得していったことが伺える。
今回は、楽天証券の躍進ぶりと今後好影響が出てきそうな楽天経済圏について考えていきたい。
楽天証券、月間25万口座達成!
楽天証券は4月5日、3月の月間新規口座開設数が25万529口座となり過去最多を更新。初めて25万の大台を突破したことも報告した。合わせて「2021年1月から3月に楽天証券で口座を開設された方の68%が30代以下、45%が女性の方、75%が投資初心者の方」であるとも伝え、近年「老後2,000万円問題」等もありこれまで投資に関心の薄かった層からも資産形成が注目されだしていることが要因のひとつであると分析した。
また、「2020年の新規口座開設数は3年連続で業界最多」であることも語っており、楽天経済圏という強力な後ろ盾も武器にして躍進を遂げてきたことが伝わった。
2020年12月には、証券総合口座で500万口座も達成していたことを発表している楽天証券。およそ9ヶ月で100万口座増加したことも明かしており、その頃から毎月10万口座以上のペースで増加していたようだ。その発表ではSBI証券が550万口座、野村證券は530万口座として伝えられており、ほぼ横ばいとなっている野村證券はもとより、1ヶ月で25万口座を獲得した勢いでSBI証券すらも抜き去っている可能性まで考えられる。
経済圏の一員である楽天証券がこれだけの急成長を遂げているとすれば、当然ながら楽天経済圏にも良好な影響が出てくることが考えられる。とくに現在楽天経済圏では楽天モバイルの拡大に注力しており、楽天証券が利益をあげればあげるほど楽天モバイルの基地局整備が加速度的に進んでいくこともあり得ない話ではなさそうだ。
いまの日本国内ではおそらく楽天経済圏が最も存在感を放つ経済圏として認識されているだろう。しかしここにきて「PayPay銀行」など、QRコード決済の最大手「PayPay」の名前を冠する「PayPay〇〇」へと社名・サービス名を変更する動きが活発になっている。言うまでもなくPayPayはソフトバンク経済圏の主力のひとつであり、この動きは経済圏の拡大に直結していると考えていいだろう。
急成長する楽天証券と横の広がりを見せているPayPayグループは、これからの経済圏争いにどのような影響をもたらすのだろうか。今後の両者に注目していきたい。
参照元:楽天証券公式HP