FXと聞くと主婦や学生が大きく儲けたという話をたびたび聞く一方、大損して人生路頭に迷ってしまったという話も聞く。路頭に迷ってしまう人の多くが、ハイレバレッジでの取引を行っている。レバレッジとは「てこ」という意味があり、実際に用意したお金(=証拠金)に倍率をかけて利用できる仕組みだ。
レバレッジをかけなければFXはそこまで怖くない
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FXと聞くと主婦や学生が大きく儲けたという話をたびたび聞く一方、大損して人生路頭に迷ってしまったという話も聞く。路頭に迷ってしまう人の多くが、ハイレバレッジでの取引を行っている。レバレッジとは「てこ」という意味があり、実際に用意したお金(=証拠金)に倍率をかけて利用できる仕組みだ。
日本ではFXのレバレッジは25倍が最大である。仮に1ドル=100円だったとして、10000ドル=100万円分の取引をしようとした場合、100万円÷25=4万円を用意すればよい。一方で4万円しか実際のお金が無い中、1ドル=95円になった場合は、10000ドル=95万円になってしまい、5万円の損が発生する。したがって差し引きマイナス1万円となり、この損が積み重なって大きな損になってしまう。
ではレバレッジをかけずに1倍のまま、10000ドル=100万円の取引をするときに100万円の現金を用意し取引をした場合はどうだろうか。実質外貨預金と同じように取引できるのだ。
FXのスワップのほうが外貨預金の金利より高い
比較した結果、FX1倍取引のほうが0.9%パフォーマンスが高いことがわかった。外貨預金もFX1倍取引も円高になったときには為替による損が発生する
前置きが長くなったが、レバレッジ1倍でのFX取引(以下、FX1倍取引)がコスパがよい理由を説明しよう。
FX取引では「スワップポイント」という金利のようなものが発生する。為替は2国間の通貨取引が基本。このとき円を預金したときの金利とドルを預金したときの金利には差が発生する。高い金利の通貨を持っている場合は金利が受け取れ、低い金利の通貨を持っている場合は金利を支払うことになる。これがスワップポイントだ。スワップには英語で交換という意味があり、金利の差を交換しているためこのように呼ばれている。
ここで10000ドル取引した場合(1ドル112円で約112万円)外貨預金の金利とFX1倍取引のスワップポイントを比べてみよう。比較例は以下のように設定した。
外貨預金:三菱UFJ銀行の米ドル外貨預金1年/金利1.6%/年
FX1倍取引:GMOクリック証券で10/22現在のスワップポイントを1年間受け取る
(引用元:https://www.click-sec.com/corp/guide/fxneo/)
GMOクリック証券のスワップポイント。買swapの金額が1万通貨単位=10000ドルに対してもらえる金利(円)
FX取引と聞いて単純にリスクが高くて人生をつぶしかねないものという先入観を持つのは是非やめてほしい。コスパよく外貨からの金利収入を得るための手段として活用できるのだから。一方、円高になると得られた金利収入が為替損でつぶされてしまうリスクがあることを肝に銘じておこう。