近年、専用の取引所が多く設立されるなど日本でも名前を聞く機会が増えてきた暗号資産。その価格は常時大きく変動しており、その上下動の差額で一攫千金を掴む投資家から多額の負債を背負ってしまう投資家まで、明確に勝者と敗者を生み出してきた。では、そんな暗号資産で最も儲けた国はどこかご存知だろうか?今回は、誰もが納得してしまう1位の国や、意外な順位となった国々についてお伝えしていきたい。
日本はビットコインで儲けた国・第3位
暗号資産といえば、多くの人が真っ先に名前を挙げるのは「ビットコイン」だろう。仮想通貨の取引所でもビットコインを連想させる名称も多く、テレビをつければ見ない日は無いと言えるほど何度も各種取引所のCMを目にすることができるだろう。
ビットコインは売買も盛んで、「下がったら買い、上がったら売る」を繰り返して売買益をあげることが可能だ。暗号資産関連の市場調査企業・Chainalysisでは、そんなビットコインの売買益を検証し、2020年の1年間でどこの国が最も多くの売買益を得ているかをランキングとして発表した。
そのランキングによれば、第3位は日本。利益はおよそ9億ドル(約980億円)に迫り、近年の取引所の盛況ぶりがうかがえる結果となった。2位には約11億ドル(約1,200億円)の中国がランクイン。中国国内で急速に進むデジタル化や多くの富裕層を抱えていることが上位につけられた理由となるだろう。
そして1位に輝いたのは、大国・アメリカだ。その利益の額は41億ドル(約4,500億円)で、他の追随を許さない圧倒的な結果となった。さすが世界のIT分野を牽引するGAFAMを擁する国と言えるかもしれない。
また、4位以下では意外な順位となる国々も。GDPが世界53位のベトナムでは、暗号資産の普及率が高く今回の利益ランキングでは13位、4億ドル(約430億円)と健闘している。一方でGDP世界5位のインドが利益ランキング世界18位に沈んでいる。これはインドでは政府が暗号資産に否定的な姿勢を打ち出しているからのようだ。また、現在は利益ランキング16位のトルコも、政府が暗号資産を取り締まる可能性があるとして今後の伸び悩みの可能性も指摘された。
年を追うごとに私たち一般人にとっても身近なものとなり始めているビットコイン。その存在感は今後もさらに増大することが予想される。今はまだ上下動が激しくハイリスクハイリターンなイメージの強い暗号資産市場も、そう遠くない未来に現在の株式市場のように多くの利用者であふれることになるのかもしれない。
そんな時代が来ることを見据えて、仮想通貨取引所に口座を開いておくのもアリなのかもしれない。
参照元:2020年にビットコインで一番儲けたのはどこの国なのか?【GIGAZINE】