年収が高い正社員ほど副業実施率が高いことが判明! 職位別でも「部長職以上」が最も多い傾向に

クラウドソーシングでのクリエイティブな作業や近年様々なサービスが登場しているフードデリバリーなど、ここ数年で、「副業」は珍しいことではなくなった。2019年の働き方改革によって、厚生労働省が作成した「モデル就業規則」から副業・兼業を禁止する項目が削除され、多くの企業で副業が認められるようになった。本業の勤務終了後、特にすることもなくSNSやYouTubeを見てダラダラと過ごすよりは、頭と手を動かして賃金を得る方がよほど有意義とも言えるだろう。

そんな副業事情について、株式会社パーソル研究所が実施した調査によると、“意外”な結果が出ているようだ。早速チェックしていこう。

年収1500万円以上から副業者の割合は急増

能力が高い人ほど副業をしている!?(パーソル総合研究所調べ)

 上の表は、パーソル総合研究所が発表した「副業を行っている正社員の割合」を属性別で表したものだ。本業の収入別の欄では、年収「200万円未満」から「1,000万~1,500万円未満」の人はほとんどが副業率が10%未満と少ないのに対して、「1,500万~2,000万円未満」になると副業率は18.8%とかなり高め。さらに年収「2,000万円以上」では副業率33.5%と、1,500万円以下の人たちの3~4倍の割合という驚きの結果となった。

 つまり、年収が高いほど副業をしている人が多いということである。副業というと、「本業の収入だけだと足りないから他でも働く」というイメージがあったが、どうやらそういうわけでもなさそうだ。

金持ちの余裕?最も副業率の高い年収2,000万の層は「それほど副業に興味がない」という現実…(パーソル総合研究所調べ)

 上記の表は同調査の「副業を行っていない正社員の副業意向」属性別の調査結果だ。先ほどの「副業を行っている正社員の割合」とは反比例して、年収が低いほど副業に高い興味を示していることがわかる。最も副業意向が高いのは、年収200~400万の人たち。回答者数が最も多いことから、この層がボリュームゾーンであることがわかる。またこの層は大卒の社会人として働き始めて間もない人も多く、情報リテラシーがある世代で副業の情報を得やすい環境にあることも、このような結果になった理由のひとつなのかもしれない。

 今回紹介した調査結果によると、年収が低い人ほど副業に興味を持っているが、実際に副業をしているのは年収が高い人であるということが分かった。ちなみに、職位別でも「部長職以上」が最も副業率が高いことが分かっている。結局のところ、能力が高い人=稼ぐ力がある人なのかもしれない。

 これだけ見ていると収入格差が開く一方で気が滅入ってしまいかねないので、読者の方々も副業の際には前向きな気持ちで臨んでいただきたい。

出典元:パーソル総合研究所、副業に関する調査結果(個人編)を発表 副業を行っている正社員は9.3%。企業の容認は進むが、実際の副業者の割合はほぼ横ばい【パーソル総合研究所】

オトナライフ編集部
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