国内銀行「平均年間給与」ランキング、3位「東京スター銀行(801万)」2位「あおぞら銀行(808万)」1位は?

社会情勢や不況に左右されない、安定した職業といえば、一体何が思いつくだろうか。公務員?それとも自動車や食品などの大手メーカー勤務?そのなかのひとつに「銀行員」を思い浮かべる人も多いのではないだろうか。そこで今回は東京商工リサーチが実施した国内78銀行の「平均年間給与(基本給与+賞与・基準外賃金。以下、平均給与)」調査をもとに、安定感のある銀行員の皆さんの懐事情を、丸裸にしていこうと思う。

3大メガバンクでも明暗が分かれる。それでも平均給与は606万円超え!

606万円は、他業種から見るとやっぱり「いいなぁ」と言いたくなる額だ

安定した職業の代表格ともいえる銀行勤めだが、さまざまな企業が苦境に立たされている不況の中では、やはり堅実な職種だと言っていいだろう。中小・零細企業では、ボーナス減額はもちろんのこと、そもそもボーナスがゼロ、という企業も決して珍しい話ではない。また、倒産せざるを得ないという企業も少なくない。銀行は、そんな厳しい状況に置かれた企業への支援策を通じて、ますます存在感を高めている。

ただ銀行にとっても全くのノーダメージとはいかない様子で、収益格差は拡大する一方だ。いわゆる“3大メガバンク”である三菱UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行では、三井住友銀行のみが前年を上回ったが、その他2行は前年度を下回る結果となった。

そんな状況下で、国内78銀行の2021年3月期の平均給与は、ズバリ606万6,000円(中央値608万4,000円)だった。前年の607万3,000円(同610万8,000円)からは7,000円減少(0.1%減)し、2年連続で前年を下回った。

下回ったとはいえ平均でたった7,000円、中小企業に勤める会社員からすると「うらやましい」の一言に尽きるが…。

3位の東京スター銀行は前年度から31万円と大幅減。3年ぶりに1位に返り咲いた銀行は?

(Image:yu_photo / Shutterstock.com)

メガバンク唯一、前年度を上回る平均給与をマークした三井住友銀行が1位に

平均給与が増加したのは38行、減少したのは40行と減少した銀行の方が多い。これは2018年3月期以来のことだ。ただ、2018年3月期は増加が17行、減少がなんと61行!減少した行数が増加した行数を大きく上回っていたことから、当時と比べると、僅差ではある。

さて、気になる平均給与のTOP3は、「東京スター銀行」が801万1,000円(平均年齢42.8歳)で3位に。前年度1位だったものの、前年度から31万円の大幅減となり、3位へ陥落した。2位は「あおぞら銀行」の808万9,000円(同43.3歳)。そして羨望の1位は、三井住友銀行が842万2,000円(同38.0歳)で3年ぶりにトップに返り咲いた。

大手行、地方銀行、第二地銀の業態別では、大手行が767万3,000円(前年762万5,000円 )と、唯一平均給与が上昇。これは3年連続である。一方、地方銀行と第二地銀は、そろって前年を下回った。やはりこれは銀行そのものの経営体力の差か。

減額した行も「やっぱり安定かつ高収入ね」と、庶民からするとため息が出る額だが、ひとことで“銀行”と言っても、微妙ではあるが明暗が分かれる結果となった。この明暗が、さらに色濃くなるかどうかのカギを握っているのは、行員への待遇改善か、先を見越しての給与抑制か。銀行のトップの判断に注目だ。

出典元:「平均年間給与」調査 銀行トップは三井住友銀行 842万2,000円【東京商工リサーチ

オトナライフ編集部
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