あなたは自分が暮らしている都道府県や市区町村の首長の報酬がどれくらいか、知っているだろうか。自治体独自のコロナ対応などでかつてなく注目が高まっている、各自治体の首長たち。知事や市長らには大きな権限が与えられている分、担う責務も大きい。自治体の財政によって報酬もかなり差があるようだ。
そこで今回は、ビジネスニュースサイト「東洋経済オンライン」がまとめた「知事・市長の月給が高い自治体」のランキングを紹介しよう。果たしてトップの自治体はどこで、どれくらいの報酬額なのだろうか?
関東圏の自治体が上位を占める結果に
東洋経済オンラインでは、総務省が発表している「地方公務員給与実態調査」(2020年度版)をもとに、月給が開示されている全国1788の地方自治体の首長の月給ランキングトップ500を作成、公開した。ここではその結果から、一部抜粋して紹介する。ちなみにこのデータは2020年4月時点のデータで、各種手当は含まれていない。
まずは第12位から。「静岡県」「富山県」「石川県」「福井県」「福岡県福岡市」の4県1市が130万円の同率でランクイン。次いで9位は「宮城県」「群馬県」「宮城県仙台市」で131万円。7位は「茨城県」「岐阜県」で134万円。6位は「福岡県」で135万円。都道府県知事や大都市の市区長が上位にランク入りしていることがわかる。
続いて、トップ5。第5位は「広島県」で138万円。第4位は「千葉県」で139万円。第3位は「埼玉県」142万円、そして第2位は「神奈川県」で145万円。関東圏の自治体が上位を固める結果となっている。
それでは、第1位となったのはどの自治体だろうか。やはり、日本の首都である「東京都」だろうか? 実は第1位は47都道府県知事ではない。第1位の月給金額は159万円。47都道府県知事を抑え第1位となったのは、「神奈川県横浜市」。ちなみに、1,788自治体の首長の月給の平均は約80万円。つまり、トップは全国平均の約倍額ということになる。
東京都や大阪府を含めた各都道府県の首長を上回るとは、さすが大都市・横浜とも言えるが、上位に東京都や大阪府がランク入りしていないことに驚く人も多いかもしれない。「大阪府」は106万円で111位。「東京都」にいたっては、今回のトップ500にも入らない、まさかの“圏外”。実は東京都知事の月給は約72万円で、全国の知事のなかでは最も低いのだ。もともとは145万円だったが、2016年に小池都知事が半額にする条例を都議会に提出、全会一致で可決されたという経緯があるのだ。
以上、全国の首長の月給ランキングを一部抜粋して紹介した。あなたはこのランキングをどう見るだろうか。大きな社会的責任と、ひとたび災害などが起これば不眠不休となることもある過酷な労働環境、そういったことも踏まえたうえで、妥当と見るか、多すぎるまたは少なすぎると見るのか。自分たちの手で選ぶことができ、自分たちの暮らしを左右する可能性もある、各自治体の首長。情報を正しく知ることも自分たちの暮らしを守るうえで大切なことだろう。
出典元:給与・定員等の調査結果等【総務省】
参照元:「知事・市長の月給が高い自治体」全国トップ500【東洋経済ONLINE】