近年普及が進むキャッシュレス決済の中でも、やはりいまだに圧倒的な存在感を放っているのがクレジットカード決済だ。QRコード決済など新たな決済方法が浸透してきた昨今でも保有率が下がることはなく、むしろ「年会費無料」や「ポイント優遇」など各サービスがそれぞれの取組みでシェア拡大を図り続けている。
今回は、2021年5月に実施された調査の結果から、現在のクレカ業界の市場シェアをご紹介していきたい。
“最も利用者が多いクレジットカード”はいったい何?
インターネット広告事業を展開する株式会社サザンダイアは10月15日、20歳以上のクレジットカード利用経験者を対象として5月に実施したクレジットカードの利用実態についてのインターネット調査の結果を公開した。回答者の年齢層で最も多かったのは「60歳以上」で18.4%。次に多かったのは「25~29歳」の14.3%でその次が「30~34歳」12.9%となっている。
今回は調査の中でも、利用しているクレカ(複数枚所有者は、直近で入会したもの)の設問に注目していきたい。第5位となったのは3.5%で「dカード」だった。dカードといえばドコモ系列のクレカであり、他サービスでもdポイントを貯めているドコモ経済圏の住民が恩恵を受けやすい。また2021年にスタートし注目を集めている「新プラン」ahamoでもdカードを登録すると毎月の通信容量がプラスされるなど、ポイント以外でのメリットがあるのも魅力と言えそうだ。
ランキング4位には「JCB一般カード」が4.4%でランクイン。年会費無料を維持するために一定の条件が設定されているが、クレジットカードの国際ブランド「JCB」が持つブランドの信頼感もあって選ばれているのかもしれない。
利用者の多いクレカ、1位はやっぱり楽天カード!
第3位には「三井住友カード」(5.1%)が入っている。印象的なテレビCMを多く見かけることや、大手コンビニチェーンなどでの利用で最大5%のポイント還元が発生するなど、身近で使いやすいイメージからトップ3位に入る支持を得たと言えるだろうか。
そして2位は「三井住友カード ナンバーレス」、支持率は7.3%となった。クレカも不正利用などに対するセキュリティが強く意識される時代であり、券面に会員番号など個人情報が記載されていない安心感もあって、既存の3位・三井住友カードを上回る結果を残したのだった。
そして三井住友カード2種を抑えて1位に輝いたのが「楽天カード」だ。支持率はなんと脅威の24.9%。回答者のほぼ4人に1人が楽天カードを挙げたことになる。2・3位の三井住友カードを合算してもほぼ2倍のパーセンテージだ。いかに断トツの結果であるかがわかるだろう。楽天カードはやはり「年会費永年無料」であることや、多彩なサービスを提供している楽天経済圏の住民であれば、日々の生活のあらゆる場面で楽天ポイントを貯められるというメリットがあることも強みだ。この他を圧倒した結果は、楽天経済圏の住民の多さも示していると考えられるだろう。
今回の調査で圧勝した楽天経済圏のライバルと言えば、ご存じソフトバンク(PayPay)経済圏だ。ソフトバンク経済圏でも、10月1日に子会社の「ワイジェイカード株式会社」が「PayPayカード株式会社」へと社名変更するなど、今後クレカ業界での動きが活発化する可能性も考えられる。果たしてこれから“楽天一強”のクレカ業界はどのように変化していくだろうか。今後の動きにも期待したい。
出典元:【クレジットカードおすすめ】2021年最新ランキング!人気のクレカを厳選比較【ネオファイナンシャルプランニング】
※サムネイル画像(Image:「サザンダイア」リリースより引用)