Twitter社は4月25日、イーロン・マスク氏が提示していた440億ドルの同社買収提案に合意した。アメリカの大手電気自動車メーカー・テスラのCEOで、世界一の富豪とされるマスク氏が株式の100%を取得し、買収総額は日本円でおよそ5兆6,000億円となる。再び非上場企業になるTwitterは今後どうなるのか、見通しをお伝えしていきたい。
イーロン・マスク氏、440億ドルでTwitterを買収が発表される
アメリカのTwitter社は4月25日、イーロン・マスク氏が提示していた440億ドルの買収提案に合意した、と発表した。マスク氏が同社株式の100%を取得し、買収総額は440億ドル、日本円でおよそ5兆6,000億円となる。買収は今年中に終え、株式は非公開化されるということだ。
合意を受けてマスク氏は「民主主義の基盤は言論の自由で、Twitterは人類の未来に不可欠な話題を議論する場だ。新しい機能を導入しTwitterをより良く変えていく」とコメントし、プレスリリースを掲載した画像の投稿には200万件を超えるいいね!(2022年4月26日時点、以下同)がついている。
現在8,500万人近いフォロワーを持つマスク氏は、以前から「言論の自由が守られていない」などとTwitterを批判してきた。そしてデマなどの投稿に警告を表示する際の判断基準を公にし、誰でも中身を検証できるようにすべきだなどと主張してきた。投稿内容のあり方など、今後の同氏の改革に注目が集まっている。
マスク氏によるTwitter買収で、今後の見通しは
今回の買収についてTwitter上では賛否両論のさまざまな意見が寄せられている。「あの男がいよいよ」「Twitterに更に便利な機能が増えるといいですね」「マジでTwitter革命起きるよ」といったマスク氏による改革に期待を寄せる声の他に「マスク氏の総資産2,646億アメリカ合衆国ドルに衝撃が走りました!」「個人でTwitterって買えるんですね」「マスク氏、テスラにとってはまだまだ米粒の買収金額」といった巨額の資産に対するコメントも数多く存在した。他にも「ビルゲイツが医療、マスクがSNS、次は誰が何やるんでしょうか」という予想を超える急展開に対する意見も聞こえてきた。
一方で「公平公正が富豪の主観で決まる世の中に…」「何を発言しても構わないと考える人が増えるのが心配」「問題投稿も放置されるのかな」「金の力で一般人のコミュニケーションツールを思い通りにしようとしているのでは」などといった、これまで自身に批判的なユーザーをブロックしたり、過激な投稿内容で度々物議を醸してきたマスク氏の手腕に対する懸念の声も上がっている。
また、Twitter社の内部からの反応も多数寄せられており、「イーロン・マスクが所有する会社で働きたくないです」と言っている声がジャーナリストによって紹介されたほか、「一体どれだけの人が『イーロンがツイッター乗っ取ったら確実に他の仕事探すのを検討する』ってメッセージ書いてきたかを教えたら、君はびっくりするだろう」といった社内の動揺の大きさが伝わってくるツイートが飛び交っていた。
これまで電気自動車や宇宙開発の分野で成功を収めてきたマスク氏が、世界で1日2億人以上が利用する巨大なソーシャルメディアを所有することになった今回の買収により、格段に大きな責任が問われることとなるのは間違いない。今後のTwitterの動向に要注目だ。
引用元:【9to5mac】