「SNSの炎上」は、SNS利用者ならできる限り避けたいことの1つに挙げられるのではないだろうか。株式会社「クオカード」調べによると、謝罪後に“SNSでの炎上経験あり”と答えた企業担当者は約4割に上り、「謝罪が遅かった」のが最多の理由だという。今回は消費者が求める対応も含めて、SNSを意識した謝罪に関する実態調査についてお伝えしていきたい。
企業担当者の約4割が、謝罪後に「SNS での炎上経験あり」
全国共通のプリペイドカード「QUOカード」を発行している株式会社クオカード調べによると、企業担当者の約4割が謝罪後「SNS 炎上の経験がある」そうだ。
全国の20代から60代の謝罪経験のあるサラリーマン200名と謝罪された経験がある一般消費者200名、男女計400名に、「企業の謝罪対応について、SNS上で“第三者による個人の意見”や“第三者の意見をシェアした投稿”を見る機会が増えたと感じるか」と尋ねた結果、61.3%が「見る機会が増えた」と回答。さらに「増えた」という回答者の83.3%が「ネガティブな意見の投稿を見る機会が増えた」と答えており、 SNS上でのネガティブな意見は増加傾向にあるようだ。
「迅速な謝罪」+「3日以内の対応策」の提示が必須
企業からの謝罪経験がある消費者の55.0%が「謝罪対応に不満が残ったことがある」と回答。そのうち73.6%が、謝罪した企業の「商品の購入またはサービス利用をやめた」そうだ。さらに、謝罪を受けた当事者のうち9.7%、直接関連のない第三者の17.4%が「SNSなどのネット上にシェアした」といい、シェアをする人の割合は第三者の方が多い実態がわかった。
企業が謝罪時に取るべき「適切な初動」を尋ねると、1位は企業担当者の61.0%、消費者の73.0%とともに「ひとまず事象に対して謝罪する」だった。「対応策の提示を何日以内に行うことが適切か」に関しては、企業担当者の30.5%が「当日中」と回答したのに対し、消費者の27.0%は「3日以内」と、差が開いた。企業担当者は「対応策を提示した上での迅速な謝罪」を重視する一方で、消費者は「ひとまずの迅速な謝罪は求めながらも、対応策の提示について迅速さは求めず、多少の猶予がある」という。
SNSの発達で、よい評判もネガティブな情報も瞬時に拡散されるようになった。諸刃の剣のSNSで謝罪するような状況に、いつ巻き込まれるともわからない。今回の調査結果を参考に「消費者はどのような対応を求めているか」を、頭の片隅に留めておくのも一助となるかもしれない。
出典元:SNSを意識した謝罪に関する実態調査【クオカード】
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