人気SNSのひとつであるTwitterは、見るのも投稿するのも手軽で、情報を収集するのに有効なツールだ。しかし、2022年に起業家のイーロン・マスク氏に買収されて以来、さまざまな変革や最悪の場合、サービス終了などの噂も飛び交い、世間を騒がせている。最近は、頻繁な仕様変更に不満を持つ一部のユーザーが別のSNSへの移行を検討しているようだが、はたして真相はどうなのだろうか。
移行を検討した理由で、最も多いのは「有料化の可能性」
2023年2月21日、スマートフォンユーザー向けアプリ情報メディア「Appliv(アプリヴ)」を運営するナイル株式会社は、男女4,371人を対象に行ったTwitterの利用状況に関するアンケート調査の結果を発表した。イーロン・マスク氏による買収後、他のSNSへ移行を検討したことがあると答えた人は、毎日Twitterを利用している人の29.1%。しかし「検討したが、何もしていない(14.8%)」と「検討したことはない(61.9%)」を合わせた76.7%は、今後もTwitterを継続する可能性が高い。
移行を検討した理由は「サービスが有料化する可能性」が28.1%で最も多かった。SNSは「無料で使える」のが当たり前というイメージがあり、Twitterも基本的には無料だ。それが突然、有料化する可能性があると聞けば、数ある無料で使える他のSNSへの移行を検討するのも当然だろう。
移行先候補1位のInstagramはすでに併用している人が多数
Twitterからの移行を検討したSNSで上位に輝いたのは「Instagram(33.8%)」、「LINE(23.3%)」、「YouTube(15.8%)」だ。すでに、InstagramやLINEは多くの人が併用して利用しており、Twitterとの使いわけがすすんでいる。Instagramは画像や動画の投稿がメインで、Twitterのリツイートにあたる「リポスト」をするには、別途アプリが必要で、気軽に拡散することができない。
LINEは基本的に個人やグループ間で連絡を取り合う、クローズドなSNS。どちらも、Twitterとは使い勝手や利用目的が違うので、Twitterの代わりになるとは考えにくい。
Twitterに似たミニブログサービスと言われているSNS「Mastodon」は、認知度の低さから5%未満と低迷。また、Z世代で話題になっているが、オトナライフ読者には懐かしいと思う人も多いであろう「mixi」も5%未満と少なかった。
結局、多数派である移行しない人の40%以上が「(サービスが)終了すると決まったわけではないから」と回答し、静観している。SNSのサービス継続は永遠ではないかもしれないが、運営会社の変更やサービスが終了するかもしれないという噂だけで、不安に煽られることなく、ユーザーはできるだけ冷静に判断していきたいものだ。
出典元:【Appliv】
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