コロナ禍となって4年目を迎える2023年。コロナ禍直後は、離れた家族や友人となかなか会えない時期が続いたが、現在ではほとんどの人がとくに問題なく会えるはず。しかし、世間話程度であれば直接会わずとも、LINEや電話で会話する人も多いだろう。今回は友人とのコミュニケーション手段についての調査結果を紹介。制限がある程度緩和された2023年は、どれほどの人が友人と対面での会話を楽しんでいるのだろうか。
LINEのメッセージがダントツ1位。直接会う人は3割ほどに
NTTドコモ モバイル社会研究所がスマホ・携帯電話所有者に、友人との日常会話をする際のコミュニケーション手段についてのアンケート調査を行った。最も回答率が高かったのはやはり「LINEでのメッセージ」による会話で、7割を超えた。LINEは現代では必須級のコミュニケーションツールであるが、近年では、InstagramなどのSNSのDMで友人とやりとりする若者も多いため、利用率は意外と伸び悩んだように見える。
ついで「通話」が第2位に。コロナ禍ということもあり、ちょっとした雑談や世間話程度であれば電話で話すという人も少なくないようだ。しかし、おそらく電話回線による通話ではなく、LINE通話がほとんどだろう。「スマホ・ケータイでのメール」もいまだに2割ほどの人が活用。ガラケーを使っている人や高齢者がよく利用しているのだろうか。
ビデオ通話は全体では1割以下だが、20代以上は1割を超えており、10代については約2割が利用。コロナ禍で思春期を過ごした10代は、対面だとマスク越しでしか会話ができなかったため、マスクなしでお互いの顔を見ながら会話ができるビデオ通話が他の世代より使われているのは、当たり前かもしれない。
2020年以降「直接会う」人は減少したものの、2023年からは上昇傾向か
続いて、コロナ禍に入ってハードルが高まった「直接会って会話する」ことに注目してみる。全体では34.5%で、年代別に見ると時間や体力に余裕がある若年層ほど直接会う機会が多く、年代が高くなるにつれて直接会う頻度も下がる傾向に。
残念ながら年を取るごとに、仕事が忙しくなって直接会う時間を作れなくなったり、友人と疎遠になったりすることが多くなってしまう。さらに、2020年春以降はコロナ禍の影響も相まって、さらに人と会う機会は減ってしまったのだろう。
直接会って話す人の推移を見ると、2019年1月の調査では37.7%、そしてコロナ禍直前の2020年1月は37.6%であったが、2021年、2022年の調査では約31%に減少。2023年1月の調査では、新型コロナウイルス感染症対策による行動制限が緩和されてきたからか、少々回復しつつある。基礎疾患を持っている方や高齢者はまだまだ警戒を怠れないが、多くの人がワクチンを3回以上接種していることや対処方法が確立したこともあり、重症化するケースは減ってきているため、対面での交流が増えているようだ。
現在は、マスクの着用が個人の判断によるものとなり、さらに2023年5月からは新型コロナウイルスが第5類感染症に引き下げられるなど、段々と収束へ向かっているコロナ禍。社会人になると、なかなか人と会う時間を作れないかもしれないが、コロナ禍が落ち着いてきた現在を機に、最近会っていない友人に一度連絡してみるのもよいかもしれない。
出典元:【モバイル社会研究所】
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