イーロン・マスク氏による買収以降、Twitterではなにかと話題が生まれている。2022年10月に買収が完了しCEO(最高経営責任者)に就任したマスク氏は、損失削減を目的としたレイオフを敢行。Twitter機能では、複数ツイートを集約するモーメント作成機能の停止、ツイートの閲覧数を表示する機能・View Countの提供などの改良を行ってきた。SNSユーザーの間のみならず、社会全体で注目を集めるようになったTwitterだが、今回、新たな施策が発表された。
マスク氏のツイートにより休眠アカウントの削除が話題に
マスク氏が言及する休眠アカウントとは
日本時間の5月9日、Twitterを運営するX社のオーナーであるマスク氏は休眠状態のユーザーアカウントへの対処方法に言及。数年間にわたり使用が確認されないアカウントを削除している旨を明らかにした。これにより一部ユーザーはフォロワー数が減少する可能性も示唆。フォロワー数が重要指標となるSNSマーケティング関係者にとっては、目が離せない状況が続いている。
ここでいう「休眠アカウント」とは、長期間にわたりログイン・使用されていないTwitterアカウントを指す。SNSの特徴としてアカウントを複数所有できる点があり、“裏アカ”という言葉に代表されるように、ヘビーユーザーほどプライベート用、親友用、愚痴用など複数のアカウントを使いわける傾向にある。しかし、なかにはアカウントを作成したが使うことなく、放置され休眠アカウントとなるものもある。心当たりのあるユーザーもいるはずだ。Twitterにおける休眠アカウントの判断は、30日間ログインされたか否かとされており、削除を避けたいユーザーはアカウントの状態を確認する必要がある。
情報漏洩やなりすまし……休眠アカウントにまつわるリスク
Twitterに関する休眠アカウントの削除は、2019年にも6カ月以上にわたり使用されていないアカウントを削除していく方針が発表されており、今回がはじめてのことではない。なぜ、放置されたアカウントを公にしてまで敢行する必要があるのか。
それは、休眠アカウントがさまざまな犯罪に利用される可能性があるからだ。SNSアカウント情報にクレジットカード情報を紐づけて登録し、そのまま放置されているとすれば、ユーザーが感知しないままログインされた場合、クレジットカード情報をはじめとした個人情報が洩れてしまう。また、外部からアカウントにログインされ“なりすまし”に利用され、詐欺サイトへの呼び水として使われるリスクも。一部にとどまらず、その界隈で流出したら、二重三重と犯罪への悪用が広まっていく可能性も否定できない。他人事ではないだけに、ユーザーには休眠アカウントの有無を確認することをオススメしたい。
引用元:【ロイター】
※サムネイル画像(Image:BongkarnGraphic / Shutterstock.com)