世界的SNSブランドのTwitterから引継ぎ、サービス名を新たに始動した「X」。長年、親しんできたユーザーとしては複雑な気持ちがありつつも、SNSとしての基本的な投稿機能は継承され、Meta社が7月にリリースした競合SNSアプリ・Threadsの脅威もなんのその、SNS界隈では「やっぱりTwitter(X)だな」と再評価する声も散見する。
青い鳥ロゴの廃止など抜本的な改革を進めるイーロンマスク氏だが、今回発表された変化をユーザーはどのようにとらえるだろうか。8月半ばに入り、公式クライアント「TweetDeck」(XPro)の有料化を実行した。これにより、有料版を利用するには有償サブスクリプション・Twitter Blue(現:X Premium)への加入が必要となった。
TweetDeck(X Pro)が有料化! 無料アカウントでは旧版で利用可能
TweetDeckの有料版は、突如発表されたものではない。7月初旬にXのサポートアカウントがそれを匂わせる投稿をしていた。投稿内容では、TweetDeckの改良版「TweetDeck 2.0」のリリースを発表し、注意事項として「TweetDeck にアクセスするには、30 日以内にユーザーが認証される必要があります」との旨が記載されている。つまり、新しいTweetDeckに利用するためにはTwitter Blueの“認証”が必要と受け取れる。そして来る、TweetDeckの有料化である。Twitter社によるサプライズではなく、周知の発表情報に則った施策実行と言える。
We have just launched a new, improved version of TweetDeck. All users can continue to access their saved searches & workflows via https://t.co/2WwL3hNVR2 by selecting “Try the new TweetDeck” in the bottom left menu.
Some notes on getting started and the future of the product…
— Support (@Support) July 3, 2023
ただし、Twitter blueに加入せずにTweetDeckを引き続き利用することも可能だ。そのためには、旧バージョンのTweetDeck(TweetDeck 1.0)に戻す必要がある。大まかな手順としては、Xからログアウトし、tweetdeck.twitter.comにアクセスした画面上の「従来のX Pro」をクリックし、旧バージョンのTweetDeckログイン画面からXアカウントでログインする、というものだ。断行が目立つXの変革だが、こうした細かな配慮はいままで愛顧してきたユーザーを想っての救済措置だろう。
TweetDeck(有料版)のメリットは? 有償サブスク含めてユーザーの使い方次第か
有料版を利用するにしても、ネックになるのは年間1万ほどの費用がかかるTwitter Blue(現:X Premium)だろう。TweetDeck(有料版)の特徴として、アプリ上のカラムが複数の場合でも同時表示が可能となり、PC閲覧では話題別に視認しやすいなどのメリットがある。
Twitter Blueも、一部ではステイタスとなっている認証バッジ、ツイートの編集・取り消し、長文ツイートなどのメリットのほか、ユーザーの運用次第では広告収益の配分が期待できる。さまざまな情報が飛び交っているが百聞は一見に如かず。有償サブスクを検討していたユーザーは、これを機に加入、そしてTweetDeck(有料版)の使用感をたしかめてみては、いかがだろうか。