サービス名をTwitterあらため「X」となり約3カ月。イーロン・マスク氏による指揮のもと、おなじみの“青い鳥アイコン”から武骨なXロゴに一新し、ツイートからポストに名称が変わっただけでなく、機能面ではさまざまな仕様変更や、スクラップ&ビルドが行われてきた。その抜本的な改革劇は、旧Twitterユーザーだけでなく世間の注目を集め、良くも悪くもSNS業界では異端ともいえる存在となった。
こうした改革を旧Twitterユーザーはどのように受け止めているのだろうか。その真意に迫るアンケート結果が発表された。
約7割の旧Twitterユーザーがイーロン・マスク氏の改革を「支持せず」
11月6日、SNSとテクノロジーで社会課題の発見・解決をサポートするPolimillは「Twitterの変化に賛同しますか?」という問いに対するユーザー投票結果を発表した。Twitterを愛用していたユーザーを対象にした調査は、Xに対するユーザーの厳しい反応を明らかにしている。
「Twitterの変化に賛同しますか?」という課題に対して、「支持する」と答えたのは24.3%、一方で「支持しない」と答えたのは68.9%と、不支持派が圧倒的多数となった。回答選択肢には「わからない」「その他」など玉虫色のものもあるなかで、「支持しない」と明確なスタンスを表明する旧Twitterユーザーの割合の多さから、イーロン・マスク氏の改革が日本市場においては実を結んでいないことがうかがえる。
イーロン・マスク氏によるTwitter改革を「支持しない」ユーザーの回答事例には、「Twitterには元からあるよさがあり、Twitterの機能を変更しないでほしいと感じている」「言論の自由の楽園を早期に作り出すために、Twitterを作り変えることが手っ取り早いことは理解できるが、ユーザーの希望や従業員の希望などにも耳を傾ける必要はあると感じた」という言葉が並び、イーロン・マスク氏の独善的な改革推進に疑問を持っていることがわかる。
「インプ稼ぎ」で荒れるX。対策次第ではイーロン・マスク氏の株は急上昇?
ユーザーが不満を感じるXだが、その大きな要因として考えられるのが2023年7月からはじまった「クリエイター広告収益分配プログラム」だ。投稿の閲覧数(インプレッション数)などの指標に応じて、ユーザーに報酬が支払われるようになったことで、有名人の投稿やトレンドワードには、インプレッション目当ての通称“インプ稼ぎ”の投稿やリプライが横行。ユーザー同士の交流が行われるはずのリプライ欄には意味不明の絵文字が並び、SNS本来の機能が損なわれている。
ユーザー離れにつながりかねないインプ稼ぎの問題を、イーロン・マスク氏はどう思うのか。ユーザーに寄り添う対応がひとつでも実施されれば、支持派に傾くユーザーも増える可能性は高いのだが、はたしてSNSの革命児はどのような決断をするのか注目したい。
出典元:【ポリミル/PR TIMES】
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