Facebookはオワコン? 若者が別のSNSを使おうが「それでもフェイスブックが重要」な理由

TikTokやビーリアルといったSNSがZ世代の若者を中心に人気を博しています。その反面、SNSの代名詞として長きにわたって君臨してきたFacebookは、近ごろ「古い」と思われがちではないでしょうか。

Facebookはオワコン?若い人が別のSNSを使おうが「それでもFacebookが重要」な理由1

Googleトレンドを見てみると、2023年にFacebookとTikTokの検索ボリュームは逆転しました。2019年時点からカウントすると、Facebook自体の検索ボリュームも半減しています。

Metaの社名変更の影響もあるとはいえ、世界最大のSNSと言われたFacebookが、各国で規制の動きが進むTikTokに人気度で抜かれたことは衝撃的な事実の1つなのではないでしょうか。事実として、近年ではFacebookに登録していない若者も少なくありません。

では、Facebookは「オワコン」なのでしょうか。この記事では、Facebookの衰退の理由と、それでもアクティブユーザーが多い理由について解説します。

意外とオワコンじゃない!「それでもFacebookが重要なSNSである」理由は?

ここまでの内容を見ると、Facebookが「オワコン」になっていると感じる人もいるかもしれません。しかしMeta社の株価は2022年頃には下降傾向でしたが、直近では下降している事実はなく、むしろ上昇傾向にあります。

Meta社の株価は上昇傾向

依然としてFacebookは代替の効かない重要なSNSです。

実はまだまだ世界で30億ユーザーが利用中

2023年12月末時点で、Facebookの月間アクティブユーザー数は30億7000万人以上。前年と比べて3%増加しており、いまだに影響力があるSNSです。同じくMetaが運営するThreads(スレッズ)の月間アクティブユーザーは1億3000万人以上と言われており、Facebookのユーザー数の多さが引き立ちます。

ちなみに、ウェブサイトの分析などに使われるツールの1つである「SpyMetrics」(※2024年6月時点)によると、国別のアクセスでもっとも多いのはアメリカ(23.13%)。その次点はベトナム(5.27%)とフィリピン(4.37%)です。

実はまだまだ世界で30億ユーザーが利用中
つまり日本国内のユーザーにとっては、やや「オワコン」の印象が強いかもしれませんが、アメリカでは依然として一定のシェアがあり、なおかつ近年急激に経済発展している東南アジアの国々でも人気があるSNSと言えます。

Facebookに対する印象は国内と海外でも、かなり違うと言えるかもしれません。

Facebookメッセンジャーは今でも主要な連絡手段の1つ

勉強会やビジネス交流会の場で、名刺交換の代わりに「Facebookやっていますか?」「メッセンジャー交換しませんか?」と聞いた経験がある方は多いのではないでしょうか。

MetaのMessenger、Facebook、Threads

世界的に見ると、アメリカやカナダ、フランス、デンマークなどの国でFacebookメッセンジャーはもっとも使われているメッセージアプリです。

日本国内でも、メッセンジャーアプリと言えば「LINE」が主流ですがプライベートのやり取り向けという印象が強いです。ビジネス上のやり取りはFacebookメッセンジャーを使うケースが多いのではないでしょうか。

Facebookを使っていない場合、「見込み顧客と連絡が取りづらい」という状況が生まれてしまう可能性があるため、他のSNSがシェアを増やそうと「それでもFacebookが重要」であるのは間違いありません。

オンラインサロンの運営手段としてFacebookページの代替手段があまりない

Facebookはオンラインサロンのプラットフォームとしても人気です。たとえばお笑いコンビ・キングコングの西野亮廣さんやYouTubeチャンネル『令和の虎』、実業家のやまもとりゅうけんさんらがオンラインサロンを開設し、人気を博しています。

オンラインサロンの魅力の1つは「信頼性の高いユーザーを集め、クローズドなコミュニティ内で濃密なやり取りを楽しむこと」です。こうしたオンラインサロンの特性と、実名での登録が前提となるFacebook及びFacebookページの機能性の相性は良好です。

匿名性が高い他のSNSより「信用度」が高く「変な人」にも気付きやすい

Facebookの特徴は、本名での登録が推奨されている点です。Xをはじめとする他の匿名性の高いSNSに比べて、一名一名のユーザーの信用度が高いです。そのためFacebook上に「知らないユーザー」がいる場合、そのユーザーは信頼に足る相手か否かという判断もしやすいです。

たとえば突然Facebookメッセンジャーでコンタクトを取ってきた他人が「共通の知人」が極めて少ない場合、その人は詐欺や悪意のある行動を行うユーザーである可能性すらあります。

他のSNSよりも遥かに「他のユーザーは本当に信頼できるのか」を判断しやすいのは、Facebookの大きな価値ではないでしょうか。

Facebookの将来性は?

Facebookのユーザー数は世界的に見るとまだまだ圧倒的に多く、Facebookメッセンジャーも世界でもっともメジャーなメッセンジャーアプリと言って過言ではありません。そのため、Facebookの世界的なシェアがある日突然揺らぐということはないでしょう。

一方で国内に目を向けると、やはり冒頭でも述べた通り、TikTokとの人気度の逆転は気になるところです。なお総務省の調査(2022年8月)によると、30~40代のFacebook利用率は40%超えの一方、10代は13%とされています。

つまり少なくとも、日本国内においてはZ世代をはじめとする若者への訴求力が小さなSNSであることもまた間違いありません。Facebookは30代以上の層の「ビジネス利用」においては、今後も変わらず存在感を発揮する一方で、若年層向けのSNSは全く別の形で発展していくかもしれませんね。

※サムネイル画像(Image:gioele piccinini / Shutterstock.com)

オトナライフ編集部
iPhone・Android・SNS・パソコン関連・キャッシュレス、QRコード決済など、さまざまな情報を独自の視点や切り口で発信するニュースサイト
X/Twitter:@otonalife
YouTube:OTONALIFE Ch

iPhone/Androidスマホやキャッシュレス決済、SNS、アプリに関する情報サイト[オトナライフ]

Facebookはオワコン? 若者が別のSNSを使おうが「それでもフェイスブックが重要」な理由のページです。オトナライフは、【SNSX/TwitterSNSFacebookInstagramTikTokMessenger】の最新ニュースをいち早くお届けします。