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新しいSNSとして注目された「Threads」と「Bluesky」は結局どっちが盛り上がっているのか

近年新たに生まれたSNSである「Threads」と「Bluesky」。どちらもX(Twitter)代替SNSとしてリリース直前は大きな注目を集めた一方、近ごろはその盛り上がりが落ち着いた印象があります。しかし、実は盛り上がりが落ち着いたように見えたのちも、ThreadsとBlueskyはじわじわと広がっています。

たとえば2024年1月にニールセンが発表したレポートによると、2023年11月時点でThreadsの利用者(国内)は1,071万人。Pinterestの1,072万人に迫る勢いです。なおInstagramのユーザー数は5,878万人のため、インスタユーザーの約6人に1人がThreadsも利用していることが分かります。

そこで今回は意外と知らない「ThreadsとBlueskyは結局どっちが盛り上がっているのか」をご紹介します!結論としてはユーザー数はThreadsが多い一方、ユーザー一人ひとりの熱量としてはBlueskyが上回っていそうです。

「Threads」の方が「Bluesky」より遥かにユーザー数が多そう!

ウェブサイト分析に用いられるツール「シミラーウェブ」(※2024年5月時点)によると、2024年5月の「Threads」のグローバルランクは369位です。一方「Bluesky」は2,053位となっています。なお、シミラーウェブが算出するグローバルランクとは、サイトの月間訪問者数と月間のページビュー数を同サービスが独自にミックスした数字です。

「Threads」の方が「Bluesky」より遥かにユーザー数が多そう!1

つまりシミラーウェブのグローバルランクに基づくと、BlueskyよりもThreadsの方が人気だと言え、ユーザー数も大きく上回っていそうです。

「Threads」のユーザー数、PV数はどれくらい?

「Threads」のユーザー数、PV数はどれくらい?

同じくシミラーウェブによると、2024年5月のグローバルでの推定PV数は「115.9M」。つまり、1億1590万回ほど。

ちなみにアメリカのデータ分析会社であるセンサータワーのレポートによると、Threadsは2023年12月時点世界で1億5000万人ほどのユーザーを獲得。同年10月にはマーク・ザッカーバーグ氏もThreadsのユーザー数は1億弱だと公言しています。

シミラーウェブの推定PVを見ると、SNSとしてはユーザー数に対してPV数が多いとは言えないため、この推定値よりも実際のPVは多い可能性はあります。とはいえThreadsの実情としては「ログインするけれど、1日に何ページも大量に見るほどハマっているわけではない」人も一定数いそうです。

「Bluesky」のユーザー数はどれくらい?

「Bluesky」のユーザー数はどれくらい?
シミラーウェブによると、Blueskyの2024年5月のグローバルでの推定PV数は「30.25M」。つまり3025万回ほど。あくまで推定値ではありますが、Threadsの4分の1ほどとなっています。なお、Blueskyのユーザー数は招待制を廃止した2024年2月時点で、450万アカウントほど。

Threadsには規模が大きく及ばないものの、1アカウントあたりのPV数はThreadsより多い可能性が高く「規模が大きなSNSとは必ずしも言えないものの、非常に熱心なユーザーが多い」と言えそうです。つまり数字の上ではThreadsの方が盛り上がっているものの、ユーザーの「熱量」ではBlueskyの方が盛り上がっているという見方ができそうです。

「Threads」「Bluesky」の違いと将来性

最後に「Threads」「Bluesky」がそれぞれ歩むであろう道の違いと将来性について、参考までに解説します。

Blueskyは「分散型SNS」を目指す

Blueskyの最大の特徴は、「分散型SNS」を目指している点。ほかの主要なSNSは、いわば中央集権型。情報を運営会社のサーバーが管理します。

一方、Blueskyに代表される分散型SNSでは、特定のサーバーに管理権限を集約させるのではなく、サービスが複数のサーバーに分散させて運用される形です。そしてユーザーは自由に複数のサーバーを行き来でき、個人情報が一か所で管理されることに伴うセキュリティリスクも低いです。

また中央集権型SNSでは、運営会社によって発言をBANされてしまうケースがありますが、分散型SNSであれば「サーバーを乗り換える」ことで一度BANされたユーザーでも発言を継続しやすいです。こうした分散型SNSならではのセキュリティリスクの低さと自由度の高さを志向しているのがBlueskyの面白味です。

一方で、仕組みを理解しても「サーバーを移動する」といった点は一般ユーザーにとっては分かりづらさがあることは否めません。

toC向けのサービスにも関わらず「分かりにくい」というジレンマをどう乗り越えて、より一層ユーザーを集めていくかが課題となりそうです。

Threadsは静かに広まりつつあり、X代替ではない独自性が高まる

Twitter(X)の代替サービスとして極めて大きな注目を集めたThreadsは、X代替に留まらない独自性を高めつつあります。テキスト共有SNSとしての基本的な機能の実装がほぼ終わり、2024年6月には「Threads API」も公開されました。

これによりサードパーティー製アプリからの投稿が可能になり、かつての「Twitterクライアント」のようなアプリの開発ができるようになりました。

XのAPIが極めて高価で、開発者にとって簡単には手が出せない一方、Threadsであればより気軽に開発できる可能性があります。つまり開発者コミュニティを巻き込んだ盛り上がりが今後は起こりそうです。

加えて2024年後半にはThreadsへの広告導入もほぼ確実視されており、さらに存在感を増していきそうです。「分散型SNS」のような技術的な真新しさこそないものの、着実にメジャーなSNSの1つとしてますます認知を広げていると言えるでしょう。

※サムネイル画像(Image:BongkarnGraphic / Shutterstock.com)※画像は一部編集部で加工しています

オトナライフ編集部
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