「インスタグラム投稿で楽曲を使った」場合、著作権侵害になるのかならないのか

インスタグラム(Instagram)では、フィードやストーリーズを投稿する際、BGMをつけることが可能です。しかし、たとえばそのBGMに著作権のある楽曲を使用した場合、著作権侵害に当たるのでしょうか。この記事ではインスタグラムの楽曲使用時の注意点について解説します。

自分のインスタの投稿にアーティストの楽曲を使ってもいいのか?

結論から述べると、インスタグラムの投稿にアーティストの楽曲を使用する場合、著作権侵害に当たる場合と当たらない場合があります。

無断での楽曲利用は著作権侵害に当たる

まず前提として、インスタグラムはJASRACやNexToneなどの著作権管理団体と包括的な契約を結んでいます。つまり包括契約を結んでいる著作権管理団体以外が管理している楽曲を使用する場合、無断での楽曲利用は著作権侵害となります。

たとえば「好きなバンドの楽曲を演奏してみた」という場合、JASRAC、NexToneなどに管理されている楽曲や著作権フリーの楽曲ならOK。しかし、著作権管理団体に管理を委託していない楽曲の場合、個別に許可を取らなければ著作権侵害に当たってしまいます。

そして「すべてのアーティスト」が著作権管理をJASRACやNexToneに委託しているわけではないので注意しましょう。著作権管理を自分自身で行うアーティストやバンドも中には存在します。

インスタの「ミュージックスタンプ」の楽曲はレーベル各社と契約済み

インスタグラムのストーリーズで楽曲を使いたい場合、「ミュージックスタンプ」という機能を利用できます。ミュージックスタンプを使えば、インスタグラムで利用できる楽曲をBGMとして選ぶことが可能。インスタグラムがJASRACやNexToneなどと包括的に契約を結んでいる楽曲から選択できるため、著作権侵害を心配する必要がありません。

著作権が消滅済みの楽曲は利用可能

著作権は著作者の死後70年を経過すると消滅します。著作権が消滅した楽曲は、自由に利用できます。つまりクラシック音楽や童謡などでは、著作権が消滅済みの楽曲も多く、こうした楽曲は「演奏してみた」などで自由に利用可能です。

ただし近現代のクラシック曲は著作権が存続しているケースも多いです。また著作隣接権まで消えているとは限らないため「最近リリースされた音源をそのまま流す」といった場合は注意しましょう。

インスタの「ミュージックスタンプ」の使い方

ミュージックスタンプの使い方は以下の通りです。

インスタの「ミュージックスタンプ」の使い方1

【1】ストーリーズの投稿画面で①「音符マーク」をタップします。【2】音楽の選択画面が表示されます。②検索ボックスに曲名やアーティスト名を入力して音楽を検索可能です。③音楽を聞いてみたい場合は再生ボタンをタップします。④使用したい楽曲が決まったら曲名をタップしましょう

インスタの「ミュージックスタンプ」の使い方2

【3】⑤音楽の再生箇所を選択可能です。⑥数字が書かれたボタンをタップすると再生秒数の長さを変更可能です。【4】⑦秒数を選択して変更しましょう。画像の場合は最大15秒、動画の場合は動画の長さに合わせて最大60秒までで選択が可能です

インスタの「ミュージックスタンプ」の使い方3

【5】音楽によってはCDジャケットを表示させたり、【6】歌詞を表示させるなど、表示形式を変更可能です

インスタの「ミュージックスタンプ」の使い方4

【7】歌詞やジャケット表示を無くしたい場合は⑨「×」を選択しましょう。音楽の設定が完了したら⑩「完了」をタップ。【8】ストーリーズに音楽を設定できました。後は⑪投稿ボタンより通常通り投稿を行いましょう

インスタの「ミュージックスタンプ」の利用時の注意点

インスタグラムでミュージックスタンプを使う時の注意点をご紹介します。

インスタグラムが「ビジネスアカウント」の場合は利用不可

「ミュージックスタンプ」の楽曲は、個人アカウントでの利用は可能ですが、「ビジネスアカウント」での利用は認められていません。企業や団体のアカウントで「ミュージックスタンプ」の楽曲を使用すると、著作権侵害になる可能性があるので注意が必要です。

インスタグラム公式アプリに含まれていない楽曲はあくまで利用不可

「ミュージックスタンプ」で提供されていない楽曲は、インスタグラムとの利用許諾契約が結ばれていない楽曲ということ。つまり投稿に楽曲を使用すると著作権侵害に当たってしまうリスクがあります(※個別に使用許可を取っていない場合)。

他のSNSへの転載などは注意

たとえばJASRACはほかにもYouTubeやニコニコ動画、TikTok、LINE VOOMなどと利用許諾契約を結んでいます。しかし、たとえばXとは利用許諾契約を締結していないため、インスタグラムでは投稿可能な動画も、Xでは著作権侵害に当たってしまうので注意が必要です。

オトナライフ編集部
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