「(笑)」「w」「草」「笑」など、ネットやSNS上での笑い表現はいろいろありますが、アナタは何を使っていますか? 年代によっては「草」の意味が分からない場合もありますし、どの笑い表現を使うかによって、何となく年齢がバレてしまったり、ちょっとキモイ人と思われてしまうかもしれません。そこで今回は、ネットでの笑いの表現の変遷を解説します。「おじさん」だとバカにされないように、少し注意したほうがいいかも……
ネットで見かける「草」ってどういう意味なの?
ネットやSNS上で「草」という表現を見かけることがあると思います。ある年代の人には説明する必要はないでしょうが、高齢者やZ世代などは「草」の意味が分からないこともあります。
「草」はネット上で“笑い”のことを意味するスラング。“ウケる”という意味で「草生える」と表現することもあり、逆に呆れたときは「草も生えない」などと表示されます。でも、笑い表現が「草」に至るまでは、さまざまな変遷がありました。
そもそも雑誌では、古くから対談記事などの笑い表現として「(笑)」が使われてきました。これは、ここで筆者や対談相手が“笑った”ということを意味しており、それが、ネットの掲示板でもそのまま使われることになったのです。
たとえば、「2ちゃんねる(現・5ちゃんねる)」では「藁(わら)」といったバリエーションも使われていたことがあります。ところが、海外のゲームでローマ字入力しかできないときに、「笑」を「warai」と表示するようになり、やがて「w」に短縮されることになったのだとか……。
2008年頃になると、動画共有サービスの「ニコニコ動画(ニコ動)」が人気となり、動画の面白い場面で笑いの度合いを「w」の数で表すようになっていきました。
その結果、大爆笑シーンでは皆が「wwwwwwww」と一斉に入力するため、動画の画面全体が「wwwwwwww」で埋め尽くされることになり、その様が「草原」のように見えることから、転じて「草生える」などと表現されることになったのです。
たとえば、「今の〇〇〇はマジで笑えるね」という文章が「今の〇〇〇マジ草生える」というように表現されるんですね。ちなみに、草の度合いを表すのに「大草原」→「竹」→「森」→「山」→「アマゾン」などと表現されたこともありました。
また、同時期にTwitter(現・X)などのSNSが普及し始めると、単純に「笑=草」という意味で使われ始め、一般人的にも広く使われていくようになったと言われています。
「草」はもうキモイおっさんしか使わない!?
ネット上での笑いの表現はこれまで「笑」→「warai」→「w」→「草」と変化してきた。また、Z世代ではカッコなしの「笑」や「w」などを使うことが多いようです。
そのため、LINEやメール、SNSなどで笑い表現に何を使うかによって、何となく年齢がバレてしまうんですね。とくに「草」は5ちゃんねるやニコニコ動画ばかり見ている“オタク”っぽい感じがするという意見も多く、SNSで「草」を連発すると、ただのキモイおっさんと思われてしまうかもしれません。
そもそも「草」は、今から25年も前に生まれた笑い表現であり、すでに若者言葉ではなくなっています。したがって、今でも草を使っている人は、40~50歳くらいのおじさんだとバレてしまう可能性があるでしょう。
笑い表現にはほかにもたくさんありますが、たとえば、ガラケーでよく使われていた(ワラ)(ワラ)(わら)などがあります。ただし、こちらはガラケー全盛時代に女子中高生がよく使っていたもの。現在では、すでに“おばさん言葉”として認識されていますので、ご注意ください。
まとめ
いかがでしょうか? 今回はネットやSNS上での「笑い表現」について解説しました。笑い表現は「(笑)」→「w」→「草」→「笑」と変遷してきました。そのため、「(笑)」は60歳以上、「草」は40~50歳代が使う表現になっています。
現在では、若い人も含め年齢を問わず「笑」や「w」を使う人が多くなっていますので、ネットやSNS上ではこれらを使うのが無難でしょう。今後、おじさんだと思われたくない場合は、「(笑)」や「草」などは、あまり使わないほうがいいかもしれませんね。