人気SNSの「Instagram」が写真映えから情報収集ツールに変化しつつある。Instagramは、写真の投稿に重きを置いたUIのためメッセージ性より写真映えがメインとなっていた。しかし最近は検索機能を用いて飲食店やグルメ、観光地などを調べるユーザーが増えている。企業や店舗がInstagramアカウントを使ってPRや広告を打ち出していることもあり、ハッシュタグで店名や場所の名前をリサーチするユーザーが増加。Googleで検索するよりも、SNSを利用する方がよりリアルタイムの情報を手に入れることができるのだ。インスタ映えの時代は過ぎ去りつつあるのかもしれない。
古参ユーザーが継続して利用するSNSに?
SNS運用について紹介するウェブメディア「WE LOVE SOCIAL」によれば、Instagramは2021年2月時点で国内の月間アクティブユーザーが3,3000万人だといい、「LINE」「Twitter」に次いで3番目にあたる。
写真映えをメインとしたコンテンツで若者をメインターゲットに人気が広がったInstagram。現在は写真の紹介だけでなく、ストーリーズやIGTV、REELSといったライブ配信や動画機能も利用可能だ。機能が充実したおかげで友人とのつながりのほかに、有名芸能人や企業、店舗と動画を通して直接やりとりが行えるため、より密接なコミュニケーションができるようになった。
また、総務省の調査によると、20代のInstagram利用率が約6割だという。「Clubhouse」をはじめSNSの多様化が進む中で、新規ユーザー獲得は難しくなってきそうだ。今後は古参ユーザーが継続して利用するツールになるかもしれない。
そんなInstagramだが、すでに“写真映え”を追い求める風潮に飽きたというユーザーも出てきてしまっているという。現在では投稿された写真を見て楽しむ以上に、その写真に映っているアイテム等の情報を文字で付加して雑誌の記事のようにすることが流行しているという。一枚一枚にちょっとした説明文を入れ、雑誌のページをめくるように読み進めていけるのだ。これまで“見る”ためのSNSだったInstagramが、“読む”SNSへと変貌を遂げた驚くべき事例と言えるかもしれない。とくに女性向けメディアのターゲット層と親和性が高く、今後女性誌をはじめとした媒体がInstagramでこのような投稿をしはじめると“雑誌化”が主流になりそうだ。
情報価値の高さを起点にコンテンツを制作することがカギとなりそうなInstagram。紙媒体の売上が低迷する昨今、SNSがよりリアルタイムな雑誌替わりとなるのではないか。Instagramの活用法は今後さらに発展するだろう。その動向に目が離せない。
参照元:若者の“映え離れ”が進行中?「雑誌化するインスタグラム」の新しい使い方【マネー現代】
※サムネイル画像(Image:Rose Carson / Shutterstock.com)