フェイスブックが乱立ぎみの音声SNSに参戦! けど自分のサービスの強みを忘れてない?

フェイスブックが、招待制音声SNS・クラブハウスへの対抗サービスを発表した。音声ネットワーク市場への関心の高まりを受けたかたちとなり、ポッドキャストへの進出もするという。ツイッターの「スペース」等、類似サービスが一気に誕生しているSNS界隈だが、はたしてフェイスブックは先行するライバルサービスを超えることはできるか。他社の音声サービスが優勢の中、バズるアプリになれるかは疑問だ。

フェイスブックが開発した音声ツールとは

(Image:Ink Drop / Shutterstock.com)

乱立ぎみの音声関連サービスにフェイスブックが参入

 4月19日、フェイスブックがかねてから噂されていたいくつかの音声関連サービスを正式に発表した。今年に入って急速に知名度が上がり話題となった音声SNS・クラブハウスに追従するかたちで、既存のSNSサービスがこぞって音声関連サービスをリリースしている。
 フェイスブックが新たに始めるのは、クラブハウスと同じように特定の話題について話し合うための「Live Audio Rooms(ライブオーディオルーム)」をはじめとした複数の音声サービスだ。今後さらに盛り上がると期待されるポッドキャスト分野を目した長い音声データの共有ツールは、音楽配信サービスSpotify(スポティファイ)と統合することでシームレスな体験を提供するよう。また「Soundbites(サウンドバイツ)」と名付けられた短い音声ファイルを共有するサービスも開発中だという。これは現在フェイスブックの傘下にあるインスタグラムの一機能であり、TikTok(ティックトック)の競合とされる「リールズ」を音声に特化させたサービスのようだ。

(Image:Asia Evtyshok / Shutterstock.com)

音声市場を盛り上げたことでクラブハウスの役目は終わった?

 このように音声ネットワーク市場は盛り上がりを見せているが、少なくとも日本国内ではクラブハウス自体が盛り上がっているとは言い難い。1月末に爆発的に話題となって注目を集めたものの、その勢いには“出落ち”感が否めないのが現状だ。それに比べて、膨大なアクティブユーザー数を持っていた既存のSNSはやはり強い。後追いするかたちにもかかわらず、クラブハウスの類似機能にあたるツイッターのスペースは短期間で広く認知されている。その意味ではフェイスブックにも勝機はあるが、遅れを取った今から巻き返すことができるかといえば話は別だ。

 そもそもフェイスブックは、実名で知り合い同士がつながってコミュニケーションを深めるというコンセプトのアプリだったはずだ。その解釈がしだいに拡大し、他のSNSとの境目が薄まってきている。個性があいまいになってきた今、クラブハウスだけでなく、ツイッターやラインなどに優位に立たれる状況に追い込まれなければいいのだが…。今後の動向に注目していきたい。

参照元:フェイスブックが音声機能強化 クラブハウスに対抗【AFPBB News

オトナライフ編集部
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