Googleで検索をかけることを意味する“ググる”。どうやらこの言葉が、二世代前の言葉となりつつあるようだ。近年、若者がショッピングや飲食店探しなどの消費行動をする際、ググるよりもインスタグラムの「#(ハッシュタグ)」で検索する“タグる”が主流になっていることをご存知の読者もいるだろう。
インスタをはじめとするSNSには、一般ユーザーの率直な感想が記されており、ググるよりも早くかつ生の声にたどり着けるようになっている。そのため、メーカーや商業施設側も、タグるという消費行動に合わせて、ハッシュタグを活用した宣伝を行っていることが多い。しかし、最近ではこのタグるすら古い消費行動になっているという。タグるが古ければググるはもはや化石だ。一体、インスタユーザーたちはどんな消費行動を行っているのだろうか。
Z世代が“タグる”よりも使っているのは“タブる”!?
株式会社Radixが3アカウント合計20万人のフォロワーを対象に行った調査によると、Z世代がハッシュタグ検索以上に利用している場所は「発見タブ」だったという。発見タブとは、ユーザーにカスタマイズされたおすすめ機能が搭載されている検索待機画面のこと。虫眼鏡マークをタップして検索画面にアクセスすると、検索バーの下に様々な投稿がずらっと表示される仕組みになっている。
同調査によると、「Instagramをどんな時に利用しますか?」という質問に対し、過半数を大きく超える62.8%のユーザーが「暇な時」と回答。続けて「暇つぶしでInstagramを触る時、どこを見ますか?」という質問に対しては、なんと54.2%ものユーザーが「発見タブを見る」と回答したのだ。
さらに、「実際に発見タブからリーチしたコンテンツで訴求されている商品を購入したいと思ったことはありますか?」という質問に対しては、74.1%のユーザーが「購入したいと思った経験がとてもよくある・よくある」と回答。「たまにある」も含めると、発見タブから購入意欲が湧いたことがあるユーザーは総計92.3%にものぼることが明らかになった。
時代は、“タグる”よりも“タブる”ということだろう。事実、ハッシュタグを活用して商品をアピールすると、検索の対象物にもともと興味があったユーザーのみリーチする。しかし発見タブならば、ユーザーの興味がある分野全般を表示するので、ユーザーの興味やニーズを新たに開拓することができるのだ。
これは、SNSマーケティングにおいても今後重要になる視点なのではないだろうか。若者に商品をアピールしたければ、ググるよりタグる、タグるよりタブるがこれからのスタンダードになってくるのかもしれない。おじさん世代の仲間入りを少しでも遅らせるためには、タブるで流行をキャッチして若者に話を合わせられるベースを作っておくべきかもしれない。
出典元:【インスタの新常識】”タグる”ではなく”〇〇る”!ユーザーの新たな消費行動とは?【Radix】