時代とともに歩んできたロングセラーは、一体どんな進化を遂げたのか。2月9日、ソニーがポータブルオーディオプレーヤー「ウォークマン」の最新モデルを3月25日に発売することを発表した。ポータブルオーディオ製品の最上位モデル「Signature Series(シグネチャーシリーズ)」として、実に6年ぶりの発売となる。気になるのは性能、そして価格。そこには“音楽のソニー”として世界に名をとどろかせてきた一流ブランドの、並々ならぬ意気込みが込められていた。
店頭価格はなんと「40万円」!最高の音質を求める層がターゲット
今回発表されたのは、Signature Seriesの「NW-WM1ZM2」。Signature Seriesは、ソニーが長年にわたり蓄積してきた高音質技術をベースに、従来の常識にとらわれない音作りにこだわるシリーズであり、最新モデルにおいて追究したのは「微小音の再現性」だ。演奏が始まる瞬間や歌い出しの気配、最後の音が消え入り完全な静寂まで、繊細に表現するという。演奏が行われる“その場”を体感できるということだろうか。未知の音楽体験ゆえに、想像することが容易ではないスケールだ。OSはAndroidを採用し、Amazon MusicやApple MusicをはじめとしたストリーミングサービスをWi-Fi経由で利用可能だ。
さらに、膨大な楽曲データを学習するAI技術によりリアルタイムで楽曲の情景を分析し、最適な音質に調整する点も特長だ。また、USB-DAC機能でパソコン内の音楽をハイレゾで楽しむこともできる。
製品の特長もさることながら、驚くべきはその価格。店頭価格はおよそ40万円に設定され、LotooやSHANLINGといったハイクラスのオーディオブランドとひけをとらない。ソニーは今回発表した「NW-WM1ZM2」をフラッグシップモデルと位置付けるだけに、相当な自信がうかがえる。
待望の最新モデルの登場にSNS上では「前回のヨドバシで聞いたけどすごかったな~ 音が良い次元を超えてた」「価格発狂してるけど意外と売れるんだろうな。ピュアオーディオ勢からしたら安いっしょ」と好意的に受け入れられる一方、「顕示欲旺盛なファンは購入するかも知れないけど、高額過ぎると思う!」といった価格がネックだという意見もあがった。
「NW-WM1ZM2」で追求されている、音楽の新しい楽しみ方。そのイズムは1号機が誕生して40年以上、音質重視の設計、世界初のポータブルCDプレーヤー、ノイズキャンセル処理など、脈々と受け継がれてきたものだ。革新的な製品や技術で驚かせてきたウォークマンだけに、次なる進化への期待は大きい。
●ウォークマンWM1シリーズ[メモリータイプ] 商品紹介ページ【SONY】
※サムネイル画像(Image:Amazonより引用)