イギリスのスタートアップ家電メーカー「Nothing Technology」の初代ワイヤレスイヤホン「Nothing ear (1)」が、来週10月26日から値上げされることが発表された。値上げに言及したのはCEOのカール・ペイ氏だ。
製品の質を高めてきた「Nothing ear (1)」
Nothing Technologyといえば、今年7月に同社初となるスマートフォン「Phone (1)」を発表したことが記憶に新しい。8月には日本でも販売され、900個以上のLEDを搭載したインパクトのある背面など、その意匠性の高いデザインが大いに話題になった。
そのような同社が手がける「Nothing ear (1)」は、2020年に設立された新興家電メーカーである同社が送り出したはじめての製品だ。発売から今までアップデートを繰り返しており、ペイ氏は「発売当初とはまったくの別製品」とその進化を語る。
2022年8月時点では販売数を53万台以上と発表していた「Nothing ear (1)」だが、今回のペイ氏の発表によるとその販売数は約60万台にまで伸びているという。「特別な思い入れがある創業期の製品」だという「Nothing ear (1)」は、ユーザーからの支持も集め続けている製品なのだ。
ペイ氏は自身のツイッター上で、値上げの理由を「コスト増加のため」と記した。「Ear(1)」は現在、アメリカで99ドルで販売されているが、価格を大幅に引き上げて26日からの販売価格は149ドルとなる。昨今の円安を踏まえて日本円に換算すると、値上げ額の50ドルはおよそ7,500円。日本での製品価格は25,000円近くになることが予想できる。一気にAppleのAirPods(第3世代)とおよそ同水準の価格になってしまうのだ。
「現行価格で購入したい人は急げ!」となるところだが、ここで購入検討者を悩ませるのが2022年下半期に販売が決まっているNothing Technologyの新ワイヤレスイヤホン「Ear (stick)」だ。発表イベントは値上げと同日の26日。「Ear (stick)」はロンドンのファッションイベントでサプライズ公開されたワイヤレスイヤホンで、まるでリップスティックのようなフォルムの充電ケースは非常にユニークでスタイリッシュ。着けていないかのような装着感と、カスタムサウンドテクノロジーから生み出される豊かな音をウリにしている。
購入検討者は新製品の発表を待ちたい気持ちもあっただけに、今回の値上げ発表は決断を急かされるような気持ちだろう。しかし「Nothing ear (1)」の値上げ価格によっては、比較対象としてApple製品も視野に入ってくるだけに、どうするか悩ましいところである。
引用元:【Carl Pei(@getpeid)】
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※サムネイル画像(Image:Amazonより引用)