iPhoneの充電に欠かせないライトニングケーブル。最近は100円ショップでも販売されていますが、純正品との違いはあるのでしょうか? そこで“純正品&100均商品のライトニングケーブル”を使って、充電時間に差があるのか検証してみました。
充電スピードはケーブルによって違う?
100均の非純正ケーブルで充電!
今回使用するのはiPhone SE(第3世代)。まずは、100円ショップで購入した「充電専用ケーブル」(50cm)で、充電スピードをたしかめていきます。
筆者は、純正品と比較するうえで、より正確に充電時間を計測するために、下記の条件を設けました。
【検証条件】
・バッテリー残量が70%の状態から充電スタート
・途中で通知や着信が入らないように「機内モード」をオン(※Wi-Fiもオフの状態)
・アプリはすべて閉じた状態で実施
・充電時はApple製のUSB電源アダプタを使用
さっそく、70%から充電を開始すると、14分後には80%に。
そして、80%になった時間から1時間9分後に、フル充電が完了。トータルでかかった充電時間は「1時間23分」でした。
純正品の充電スピードを検証!
続いて、純正品のライトニングケーブル(1m)を使い、先ほどと同じ条件で充電を開始していきましょう。
バッテリーが70%から80%へ変わるまでにかかった時間は12分。10%分の充電は、純正品の方が2分ほど早いことがわかりました。
それから57分後に充電が完了し、トータルの充電時間は「1時間9分」という結果に。100均のライトニングケーブルと比べて、「14分」も早く充電を終えました。今回は70%からの検証だったため、充電残量0%からはじめれば、さらに差が出るかもしれません。
ネットで購入した非純正ケーブルの性能は?
なお、「Yahoo!ショッピング」の「PC用Lightningケーブル」カテゴリで1位に輝いている非純正品のケーブル(1.5m)でも充電時間を計測。100均商品より少しだけ高いケーブルだと、充電スピードも早くなるのでしょうか?
検証した結果、80%になるまでの時間は14分で、80%から100%は1時間2分かかりました。合計すると「1時間16分」で充電が完了したため、100均商品より、7分早いことが判明しています。
あらめて充電にかかったトータル時間を見比べてみると、やはり純正品が一番早いようです。
1位:純正品(1m)…1時間9分
2位:ネットで購入した非純正品(1.5m)…1時間16分
3位:100均の非純正品(0.5m)…1時間23分
また、ケーブルの長さはそれぞれ違いましたが、“短いほど充電が早い”というわけでもない模様。単純に、価格が高いほど性能が増しているのかもしれません。
まとめ|非純正ケーブルの使用はスマホの故障につながる!?
純正ケーブルでの充電が最も早いことが立証できたものの、数百円のケーブルが出回っている中で“2000円以上”の金額を払って購入するのは少しためらってしまいますよね。中には「充電が多少遅くなってもいいから安い方を選ぶ」という人もいるのではないでしょうか。
しかし、非純正ケーブルの使用は危険がともなう可能性も…。実際に、iPhoneやスマホ修理をおこなう総務省登録修理業者「スマホスピタル」の公式HPでは、「今使っているiPhoneを長くしっかり使いたい場合は、絶対に純正以外のケーブルは使用しないでください」といった内容が記載されていました。どうやら非純正ケーブルを使っていると、充電口が壊れたりバッテリーが劣化しやすくなるそうです。また最悪の場合、本体が壊れることも示唆しています。
同様に、総務省登録修理業者の「iPhone修理ジャパン」も、サイト内のスタッフブログにて「非純正の充電ケーブルは結構危険!」と注意喚起。非純正ケーブルで起こり得る弊害として、「充電ができなくなる」「充電がたまらなくなる」「本体の反応はあるが、画面が真っ暗で何もできなくなる」「基板の損傷により起動ができなくなる」などの症状を挙げていました。
もちろん、どの充電ケーブルを使うかは個人の自由ですが、リスクや充電スピードを考えると、純正品が最もベターなのかもしれないですね。
●Apple純正品『Lightning – USBケーブル』(1m)は→こちら
●Apple純正品『USB-C – Lightningケーブル』(1m)は→こちら