3COINSで話題の1,650円「ワイヤレスイヤホン」は実際どうなの? – 3機種を聴き比べてみた

格安だけどオシャレな雑貨店として有名な「3COINS(スリーコインズ)」では、最近300円以上の高額商品も増えてきました。なかでも人気なのがBluetooth接続の「完全ワイヤレスイヤホン」です。実はスリーコインズには税込1,650円の製品が3種類もあり、パッケージを見ただけではどれを買っていいのかさっぱり分かりません。そこで今回は、実際に筆者が3機種を購入して、使い勝手や音質を聴き比べてみました。果たしてどの機種が買いなのでしょうか?

3COINS(スリーコインズ)には1,650円のワイヤレスイヤホンが3機種もある!

3COINS(スリーコインズ)と言えば100均よりも少しリッチで、おしゃれなアイテムが揃う女性に人気の雑貨ショップです。

最近は300円以上の高額商品も登場しており、そのおかげでパソコンやスマホ用グッズも充実してきました。

そのようななか、スリーコインズでは税込1,650円のワイヤレスイヤホンが3種類もラインナップされており、パッケージからは何がどのように違うのか、イマイチよく分かりません。

そこで筆者は、この3機種を実際に購入して比較してみたいと思います。ただし、商品名はいずれも「ワイヤレスイヤホン」なので、ここでは以下のように商品名を決めて説明します。

まず、AirPodsにそっくりな機種を「クリアケース(KOR-01)」、ケースの蓋が半透明でカナルタイプの機種を「カナルタイプ(KP-06)」、ケースが白いインナータイプを「インナータイプ(KP-07)」と呼ぶことにしました。

●3COINS公式通販サイトPAL「クリアケースワイヤレスイヤホン(KOR-01)」は→こちら
●3COINS公式通販サイトPAL「カナルタイプ(KP-06)」は→こちら
●3COINS公式通販サイトPAL「ワイヤレスイヤホン:インナータイプ(KP-07)」は→こちら

「クリアケース(KOR-01)」は、ケースの蓋の部分が半透明になっており、AirPodsそっくりのデザインが目を引きます(筆者撮影)

「カナルタイプ(KP-06)」はケースの蓋が半透明で、イヤホン本体はやや大きめ。柔らかいイヤーピースで耳の穴にねじ込むようになっています(筆者撮影)

「インナータイプ(KP-07)」のケースはマットホワイトの箱型で、イヤホン本体は下に長いバーが伸びているタイプです(筆者撮影)

機種ごとの型番については、パッケージのバーコードの上に書いてあるので、購入する際には確認してみましょう。ちなみに、写真はクリアケース「KOR-01」のものです(筆者撮影)

3種類のワイヤレスイヤホンの機能を確認しよう!

それでは、スリーコインズのワイヤレスイヤホン3機種のスペックを確認していきましょう。

まず、3機種とも省電力タイプのBluetooth Ver5.3を搭載しており、消費電力を抑えた仕様です。次に連続再生時間ではクリアケース「KOR-01」だけが6時間で、ほかの2機種は4~4.5時間程度とやや短めになっています。

バッテリー容量は全機種イヤホン本体が30mAh、充電ケースが300mAhなのに再生時間が違うのは、もしかすると音を出すドライバに違いがあるのかもしれません。

また、音質を決める対応プロファイルはすべて「A2DP/AVRCP/HFP/HSP」。対応コーデックも「SBC」と「AAC」なので、スペック上では音質的な違いはほとんどないはずです。

ちなみに、対応プロファイルにはハンズフリー用の「HFP」とヘッドセット用の「HSP」が組み込まれているので、どの機種でもマイク機能と手元操作機能が可能となっています。

SPEC クリアケース(KOR-01) カナルタイプ(KP-06) インナータイプ(KP-07)
イヤホン本体 通信方式 Bluetooth Ver5.3 Bluetooth Ver5.3 Bluetooth Ver5.3
最大通信距離 約10m 約10m 約10m
対応プロファイル A2DP/AVRCP/HFP/HSP A2DP/AVRCP/HFP/HSP A2DP/AVRCP/HFP/HSP
対応コーデック SBC/AAC SBC/AAC SBC/AAC
再生周波数帯域 20Hz-20kHz
バッテリー容量 30mAh 30mAh 30mAh
連続再生時間 約6時間 約4.5時間 約4時間
充電時間 約1.5時間 約1.5時間 約1.5時間
サイズ(片耳) 約18×19×32mm 約25×20×27mm 約42×17×17mm
重量(片耳) 約3g 5g 3.5g
材質 ABS ABS ABS
Bluetooth表示名 Clear Music BEANS MUSIC 2 AIR MUSIC 2
充電ケース バッテリー リチウムイオンポリマーバッテリー
バッテリー容量 300mAh 300mAh 300mAh
充電時間 約1.5時間 約1.5時間 約1.5時間
イヤホン充電回数 約3回 約2回 約2回
サイズ 約47×24×49mm 約72×39×31mm 約72×36×28.5mm
重量 約30g 30g 32g
材質 ABS/ポリカーボネート ABS ABS
接続 USB Type-C USB Type-C USB Type-C

こちらがスリーコインズのワイヤレスイヤホン3機種のスペック比較表です。赤字部分が異なりますが、基本的なスペックはほとんど同じようです(表は製品パッケージやマニュアル等を参考に筆者が作成)

「クリアケース(KOR-01)」の内容物は、本体と充電器のほかに、充電用のUSB Type-Cケーブルと取扱説明書が同梱されています。ケースは小ぶりでAirPodsによく似たイヤホンです(筆者撮影)

「カナルタイプ(KP-06)」も本体と充電器、充電用USB Type-Cケーブル、取扱説明書が入っています。ケースのフタは半透明で前面に液晶モニターが付いています(筆者撮影)

「インナータイプ(KP-07)」も本体と充電器のほかに、充電用USB Type-Cケーブルと取扱説明書がセットされています。ケースはやや大ぶりなマットホワイト、前面に液晶モニターが付いています(筆者撮影)

スリーコインズのワイヤレスイヤホンはどう使えばいい?

スリーコインズのワイヤレスイヤホンはBluetoothでスマホなどに接続できます。とくに難しいことはなく、通常のBluetoothでのペアリング作業とまったく同じです。

今回はソニーのAndroidスマホ「Xperia 5」と接続してみます。Androidスマホは機種ごとに多少画面が異なりますが、基本操作はほとんど同じです。

まず、イヤホン本体をケースから取り出すと自動で起動し、そのままペアリングモードになります。

次に、スマホの設定画面からBluetoothの設定を開き、Bluetoothをオンにして「新たな接続先」を検索しましょう。

検索するときは、クリアケース(KOR-01)が「Clear Music」、カナルタイプ(KP-06)が「BEANS MUSIC 2」、インナータイプ(KP-07)が「AIR MUSIC 2」と表示されますので、それらをタップして接続を許可すればペアリングは完了です。

■Bluetooth接続時の名称

【クリアケース(KOR-01)】→Clear Music
【カナルタイプ(KP-06)】→BEANS MUSIC 2
【インナータイプ(KP-07)】→AIR MUSIC 2

イヤホンをケースから取り出すと、自動的にペアリングモードが起動し、LEDが赤く点滅します。写真はクリアケース(KOR-01)です(筆者撮影)

次に、スマホでBluetoothの設定を開き、Bluetoothをオンにしたら「使用可能なデバイス」で機種ごとの名称(今回は「Clear Music」)をタップ(左写真)。ポップアップ画面で「ペア設定する」を押せばOKです(右写真)(筆者撮影)

「機器接続」画面メディアデバイスには、ペアリング済みの機種(今回はClear Music)が追加されています。これでBluetoothでのペアリングは完了です。スマホで音楽を再生してみましょう(筆者撮影)

スリーコインズのワイヤレスイヤホン3機種を聴き比べ! 音質に違いあるの!?

スリーコインズのワイヤレスイヤホン3機種のスペックなどを把握したところで、実際に3機種で音楽を再生して聴き比べてみましょう。

スペック上はまったく同じ性能のはずですが、音質に違いはあるのでしょうか? また、ここでは3機種の使い勝手なども検証していきます。

クリアケース(KOR-01)

AirPodsそっくりなクリアケース(KOR-01)は、デザインもいいですし、3機種のなかではもっとも長時間再生できるので、スペックで見ればイチオシです。

イヤホン本体下に伸びたバー部分がタッチセンサーになっており、電源のオン・オフや音楽の再生・通話操作ができますが、実際に使ってみると不用意に触って誤動作することが多く、正直言って操作性はあまりよくありません。

見た目はAirPodsそっくりでオシャレです。再生時間も長くスペックだけで判断すると、もっともいいように見えますが……(筆者撮影)

しかも、音楽を再生してみると、すべての音が耳とスピーカーの間に風船を挟んでいるかのようにボヤけ、こもった感じに聞こえます。

ただ、音が聴ければOKということならいいでしょうが、正直言って音楽を聴くのには適していません。見た目がいいだけに少々残念な音質です。

クリアケース(KOR-01)を耳に装着してみると、ややイヤホン本体が大きく、耳の形に合わないとフィットする感じはありません(筆者撮影)

カナルタイプ(KP-06)

カナルタイプ(KP-06)のケースのフタは半透明で、あまりオシャレ感はありませんが、前面に液晶パネルがあるので残量が確認できるのは便利でしょう。

イヤホンを耳に装着するには、イヤーピースをグリグリと耳の穴の奥まで入れて安定させます。

しかし、本体がかなり大きく奥まで入らない感じがします。また、重さも5gほどあるので耳の形が合わないと落ちそうになります。

また、本体中央の円部分で再生操作できるほか、長押しで電源をオン・オフすることが可能です。3機種のなかでは、もっとも誤操作が少なく操作性は高いと言えます。

ケースのフタは半透明でオシャレな感じはしませんが、前面に液晶パネルがあり残量が確認できるのはいいですね(筆者撮影)

実際に音楽を聴いてみると、低音がボヤっとして塊で聞こえてきますが、中音はクリアです。女性ボーカルならハッキリと聞こえるので、J-POP系とは相性がいいでしょう。

高音は低音に邪魔されてよく聞こえません。とにかく低音が響いているので、高音が埋もれてしまう感じです。もっと、高音が伸びてくれればドンシャリ系でオススメできたのですが……。

イヤーピースをグリグリと耳の穴に入れれば安定します。ただし、本体が大きく5gと重めなので、イヤーピースがフィットしないと落ちそうになります(筆者撮影)

インナータイプ(KP-07)

最後はインナータイプ(KP-07)です。ケースは光沢のないマットホワイト仕上げですが、とくにオシャレ感はありません。ただし、液晶パネルでバッテリー残量が分かるのは便利でしょう。

本体はもっとも小型で耳に入れても落ちる感じはありません。また、本体のタッチセンサーは不用意に触ってしまうので、操作性はさほどよくはありません。

ケースはマットホワイトなのでチープ感はありませんが、オシャレでもありません。全面に電池残量が分かる液晶パネルがあるのも実用的です(筆者撮影)

しかし、実際に音楽を再生してみると全体的にフラットで、突出した部分がない代わり、低音も中音のバランスもいい感じです。

とはいえ、音全体の奥行きはなく響きも少ない感じなので、打ち込み系のJ-POPにはマッチするかもしれません。逆に空間を使うオーケストラやジャズ、ライブ音源では薄っぺらく聞こえるでしょう。

本体が小さく3機種のなかではもっとフィット感があります。ただし、タッチセンサーに不用意に触って誤操作することが多く、操作感はイマイチな部分もあります(筆者撮影)

いかがでしょうか? スリーコインズのワイヤレスイヤホン3機種の使い勝手と音質を聴き比べてみましたが、筆者の個人的な感想ではインナータイプ(KP-07)がもっとも音質が良いと感じました。

その理由は、3機種のなかでもっとも欠点が少くなく、フラットで打ち込み系に強いことです。とはいえ、2万円以上する高級機種のような奥行きは感じられず、やはり値段なりの音質です。

逆にクリアケース(KOR-01)は、音がこもって聴き取りにくい感じで、音楽を楽しむ以前の問題でした。たまたまこの個体だけの不具合だったのかもしれませんが……。

まとめ

今回はスリーコインズの3機種のワイヤレスイヤホンを実際に聴き比べをしてみました。

すべて税込1,650円という安さで、スペックや機能もほぼ同じですので、あとは見た目の好みと装着方法、そして純粋な音質勝負となるでしょう。

今回比較したなかでは、インナータイプ(KP-07)がもっとも耳にフィットして音楽再生時のバランスが良かったと思います。

もし、これからスリーコインズでワイヤレスイヤホンを買う人に筆者がアドバイスするなら、とりあえずインナータイプ(KP-07)をオススメするでしょう。

もちろん、見た目のデザインや装着感も重要ですので、一概にはどれがベストだとは言えませんが……。

今回の比較では写真右のインナータイプ(KP-07)がもっとも音楽再生時のバランスがいいと感じました。デザインは真ん中のクリアケース(KOR-01)がいちばんオシャレなですが、音質にはガッカリしました(筆者撮影)

オトナライフ編集部
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