3COINSの「ワイヤレスイヤホン」価格差約16倍のAirPodsとそっくりだけど音質は?

今回筆者が購入したのが、AirPodsそっくりと話題の3COINS(スリーコインズ)「クリアケースワイヤレスイヤホン(KOR-01)」です。価格は1,650円(税込)とスリーコインズのなかでは高めですが、使い勝手や音質などが気になりますよね。そこで、今回は2万6,800円の「AirPods(第3世代)」と、実際に音を聴き比べてみます。価格差は約16倍もありますが、それほどの違いがあるのでしょうか?

AirPods(第3世代)とそっくりなイヤホンがスリーコインズならたったの1,650円!

最近、「3COINS(スリーコインズ)」では300円以上の高額商品も増えており、スマホやパソコン用品もかなり充実しています。

そのようななか、今回筆者がスリーコインズで購入したのは、AirPodsそっくりの完全ワイヤレスイヤホン「クリアケースワイヤレスイヤホン(KOR-01)」です。価格は1,650円(税込)でスリーコインズのなかでは高額ですが、ワイヤレスイヤホンとしてはかなり格安でしょう。

カラーはアイボリー、ベージュ、ピンク、その他の4色ですが、いずれもパステル調で、パッケージもオシャレな感じにまとまっています。

こちらが今回筆者が購入した「クリアケースワイヤレスイヤホン」。パッケージもおしゃれで、女性がつい手にとってしまいそうなデザインです(筆者撮影)

パッケージ裏記載のスペックを確認してみると、対応コーデックはSBC/AACに対応。連続再生時間は約6時間でケース充電は2回。イヤホン本体とケースの充電時間は1時間30分かかります。

果たしてスリーコインズの完全ワイヤレスイヤホンの使い勝手や音質はどのような感じなのでしょうか? 今回は価格差約16倍の本家「AirPods(第3世代)」と使い勝手や音質などを聞き比べてみます。

箱の中身はイヤホン本体、ケースのほかに取扱説明書と充電用のUSB Type-Cケーブルが入っていました。ただしACアダプタは付属していません(筆者撮影)

AirPods(第3世代)(写真左)とスリーコインズの完全ワイヤレスイヤホン(写真右)を並べてみました、ケースはともかくイヤホン本体は形がそっくり! パッと見では見分けがつきませんね(筆者撮影)

スリーコインズのワイヤレスイヤホンの基本機能を確認してみよう

それでは、スリーコインズの完全ワイヤレスイヤホンを使う前に、基本性能などを確認しておきましょう。スペックは以下のとおりです。

■3COINS「クリアケースワイヤレスイヤホン」のスペック

<イヤホン本体>
【通信方式】Bluetooth Ver5.3
【最大通信距離】約10m
【対応プロファイル】A2DP/AVRCP/HFP/HSP
【対応コーデック】SBC/AAC
【再生周波数帯域】20Hz-20kHz
【バッテリー】リチウムイオンポリマーバッテリー
【バッテリー容量】30mAh
【連続再生時間】約6時間
【充電時間】約1時間30分
【サイズ(片耳)】約18mm×19mm×32mm
【重量】約3g(片耳)
【材質】ABS

<充電ケース>
【バッテリー】リチウムイオンポリマーバッテリー
【バッテリー容量】300mAh
【充電時間】約1時間30分
【イヤホン充電回数】約3回
【サイズ】約47mm×24mm×49mm
【重量】約30g
【材質】ABS/ポリカーボネート
【接続】USB Type-C

まず注目したいのはBluetoothがVer5.3であるということ。消費電力を抑えたモバイル仕様となっています。

対応プロファイルにハンズフリー用のHFPとヘッドセット用のHSPが組み込まれているので、マイク機能と手元操作機能が搭載されていることも分かります。

コーデックはAACまでで、ハイレゾの高音質には対応していませんが、2,000円以下なのにSBCよりも高音質なコーデックが搭載されているのには驚かされます。

外観のポイントは、何といってもケース全体がスケルトン素材で包まれていて、非常におしゃれであること。形状も手のひらにスッポリと収まるサイズで、持ち運びには苦労しないでしょう。

こちらが最大のポイントになっているクリアケースです。本体をケースに入れても、クリアパーツによって中身が確認できます(筆者撮影)

充電用のケーブルはUSB Type-Cを採用しており、ケースの底に接続して充電するようになっています(筆者撮影)

イヤホン本体の形状は、写真左の「AirPods(第3世代)」にそっくり。色が付いているので間違えることはありませんが、形は本当によく似ています(筆者撮影)

スリーコインズのワイヤレスイヤホンはどう使う?

それでは、スリーコインズのワイヤレスイヤホンを実際に使ってみましょう。今回はソニーのAndroidスマホ「Xperia 5」で利用してみました。

接続方法はBluetoothなのでとくに迷うことはありません。イヤホン本体をケースから取り出すと自動で起動し、そのままBluetoothのペアリングモードになります。

スマホの設定からBluetoothを開いてオンにしたら、「新たな接続先」を検索しましょう。

このなかに表示される「Clear Music」がスリーコインズのワイヤレスイヤホンなので、これをタップすればすぐに接続されます。

スリーコインズ「クリアケースワイヤレスイヤホン」の使い方

イヤホンをケースから取り出すと自動的にペアリングモードが起動し、LEDが赤く点滅します(筆者撮影)

スマホの設定でBluetoothを開き、Bluetoothをオンにしたら「使用可能なデバイス」で「Clear Music」を選択します(左写真)。ポップアップ画面で「ペア設定する」を押せばペアリング完了です(右写真)(筆者撮影)

「機器接続」画面で、ペアリング済みメディアデバイスに「Clear Music」が追加されていればOKです。これで、スマホで再生した音楽をスリーコインズのワイヤレスイヤホンで聴くことができます(筆者撮影)

今回比較するAirPods(第3世代)はどんなモデル?

今回、スリーコインズのワイヤレスイヤホンと聴き比べるのは、Appleの「AirPods(第3世代)」です。

iPhoneユーザーにはお馴染みのモデルですが、実はAirPods(第3世代)の公式情報は非常に少なく、対応プロファイルやバッテリー容量などは分かりません。

しかし、イヤホンだけで6時間連続再生、ケース充電を含めると30時間の連続再生が可能と、バッテリーについてはスリーコインズより大幅リードしています。

さらに対応コーデックは、スリーコインズと同じAACまで対応しているので、音質は期待できそうです。

■AirPods(第3世代)

<イヤホン本体>
【通信方式】Bluetooth Ver5.0
【対応コーデック】SBC/AAC
【連続再生時間】約6時間
【充電時間】充電ケースで5分間の充電で約1時間の再生可能
【サイズ(片耳)】約18.26mm×19.21mm×30.79mm
【重量(片耳)】約4.28g

<充電ケース>
【イヤホン充電回数】約5回(ケース充電含めて最大30時間の再生時間)
【サイズ】約54.4mm×21.38mm×46.40mm
【重量】約37.91g
【接続】Lightning、MagSafe、Qi

AirPods(第3世代)の箱のなかには、Lightningケーブルと説明書、ケース、イヤホン本体がまとめられています。なお、LightningケーブルはiPhoneと兼用できます(筆者撮影)

AirPods(第3世代)はケースの蓋をあけると、ペアリングモードとなるので、Bluetoothで接続しましょう。接続の手順はスリーコインズの完全ワイヤレスイヤホンと同様です。もちろんiPhoneとAndroidのどちらでも利用できます(筆者撮影)

スリーコインズのワイヤレスイヤホンとAirPods(第3世代)を実際に聴き比べてみた! どちらが買い?

それでは実際に両者を聴き比べてみましょう。まずは「AirPods(第3世代)」から。

AirPods(第3世代)は、とくに中音がよく響くように設定されており、ボーカルを聞くのに向いています。

かといって低音や高音が弱いわけでもなく、控えめなイメージです。イコライザなどで少し調整するだけで、好みの音にできるでしょう。

また、音の解像度は非常に高く、楽器が多くても一つひとつの音色を聞き分けることができます。そのため音数の多いオーケストラやテクノ系でも問題なく、幅広い楽曲に対応できます。

タッチセンサーは思っていたよりも小さいので誤タッチが少なく、思った通りの操作が可能でした。イヤホンを外すときもタッチが誤反応することもありません。

ただし、今回はAndroidスマホと接続したため、一部の機能は使えませんでした。AirPods(第3世代)はiPhoneユーザーにカスタマイズされたイヤホンなので、iPhoneと接続することで頭の向きを感知した3Dのサウンドが楽しめます。

AirPods(第3世代)は耳にフィットし、タッチセンサーは小さめで、思ったよりも誤タッチも少なく使いやすい印象です(筆者撮影)

次に、スリーコインズのワイヤレスイヤホンをテストしてみましょう。まず、全体的に音がこもっているのが気になります。ボヤっと音の塊として聞こえてくる感じで、それぞれの音がシャープには聞こえません。

そのため低音は響いて広がり気味で、高音は聞こえにくく、音量を大きくすると今度は音が割れます。正直言って音質で褒められるところはひとつもありませんでした。やはり、約16倍も高いAirPods(第3世代)の圧勝です。

しかも、スリーコインズのワイヤレスイヤホンのタッチ操作は敏感すぎて、イヤホンのどこを触っても反応します。誤タッチどころの話ではないので、少し使いにくいと感じました。

スリーコインズのワイヤレスイヤホンは音が良くないだけでなく、イヤホン本体のどこを触っても反応してしまうので、非常に使いにくいのが残念でした(筆者撮影)

最後に両製品のスペックを表で比較してみましたので、ぜひ確認してみてください。

スリーコインズのワイヤレスイヤホンは「ノイズキャンセル」機能に非対応です。またコーデックがAACまでなので、音質はさほど良くありません(表は筆者が調査して独自に作成)

まとめ

いかがでしょうか? 今回はスリーコインズの、ワイヤレスイヤホンとAppleのAirPods(第3世代)を実際に聴き比べてみました。

その結果は、音質も操作性も圧倒的にAirPods(第3世代)のほうが上でした。まるで小学生とプロボクサーが試合をしているような感じで、比較するのがかわいそうなほどです。

AirPods(第3世代)は「やはり約16倍も高いだけのことはあるな」と妙に納得させられました。

音質はもちろんですが、タッチ操作でもここまで差が出るのは見逃せません。スリーコインズの、ワイヤレスイヤホンは誤タッチせずにイヤホンを外すことが難しいほどで、操作性はよくないのです。

その点、AirPods(第3世代)のタッチ操作は快適で、誤操作することはほとんどありませんでした。このあたりの凄さは実際に使ってみないと分からないものです。

とはいえ、スリーコインズのワイヤレスイヤホンは、1,650円とは思えないほど見た目がオシャレですしカラバリも豊富。さほど音質を気にせず、とりあえず音が聞こえればいいという人であれば、アリなのかもしれません。

事実、3COINS公式通販サイト「PAL」では2023年7月14日時点で、全モデルが在庫切れになっているのです。

※記事中の商品は筆者(編集部)が購入時点のものです。店舗によっては在庫切れ、取り扱いがない場合もありますのでご了承ください。

オトナライフ編集部
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