100均のダイソーでは、最近110円以上の高額商品がかなり充実してきました。なかでも、Bluetooth接続の完全ワイヤレスイヤホン「TWS001」は1,100円という低価格で販売されています。ただし、実際に音楽を聴いてみると音質は値段なりでガッカリするのですが、すでに新型のワイヤレスホン「TWS-G273」が発売されています。価格は同じ1,100円ですが旧型と何がどう違うのでしょうか? そこで今回は、筆者が実際に新旧2機種のワイヤレスイヤホンの音質や使い勝手などを比較してみます。
ダイソーで1,100円のワイヤレスイヤホンってどうなの?
ダイソーでは110円以上の高額商品が充実しており、なかでも、パソコンやスマホ用品などは「この価格でこんなものが!?」と、思わず衝動買いしてしまうものもあります。
実は筆者も以前1,100円という低価格の「完全ワイヤレスイヤホン(TWS001)」を発見して、すぐさま購入してみました。通常、完全ワイヤレスイヤホンは4,000〜3万円程度はしますので、普通に使えるのか気になるところです。
●ダイソー「完全ワイヤレスイヤホン(TWS001)」は→こちら
筆者は普段、ソニーの高級機種「WF-1000XM4」を使っていますが、実際に「TWS001」と聴き比べたところ、やはり価格差が25倍もあるWF-1000XM4のほうが圧倒的に高音質で使い勝手も上でした。「1,100円ではこの程度が限界なのかな?」というのが正直な感想です。
その後、ダイソーでは同じ1,100円で新型の「完全ワイヤレスイヤホン ホワイト(タッチセンサーボタン タイプC充電対応)・型番:TWS-G273」が発売されており、ずっと気になっていたので、今回は新旧2機種の音質や使い勝手についてレポートしたいと思います。
●ダイソー「完全ワイヤレスイヤホン ホワイト(タッチセンサーボタン タイプC充電対応)」は→こちら
旧型「TWS001」と新型「TWS-G273」のスペックを比較
それでは、ダイソーで1,100円で販売されている「完全ワイヤレスイヤホン」の旧型「TWS001」と新型「TWS-G273」のスペックを比較してみましょう。
まず、いずれもBluetoothのバージョンは5.0であり、省電力タイプの「Ver.5.3」ではありません。イヤホンの音質を決定づける対応コーデックはどちらも最低限の「SBC」のみ。高音質のAACには非対応なので音質はあまり期待できなさそうです。
ただ、イヤホンの形状はいずれも耳の穴に押し込むカナル式なので、しっかりイヤーピースがフィットすればダイレクトに音が伝わり、没入感につながる可能性もあります。
対応プロファイルは、両機種ともハンズフリー用の「HFP」とヘッドセット用の「HSP」が組み込まれているので、マイク機能と手元操作が可能なのは嬉しい点です。
次に、旧型の連続再生時間は本体で4時間、ケース充電で6時間、合計10時間となっているのに対し、新型の連続再生時間は本体のみでは3時間と少し短めです。また、ケース充電を使った場合は9時間となり合計12時間ですが、いずれも丸一日使うのは厳しいでしょう。
SPEC | ダイソー 「完全ワイヤレスイヤホンTWS001」 |
ダイソー 「完全ワイヤレスイヤホン TWS-G273」 |
ノイズキャンセル | なし | なし |
音声アシスト | 対応 | 対応 |
Bluetooth | バージョン5.0 | バージョン5.0 |
Bluetooth出力 | Bluetooth標準規格 Power Class 2 |
Bluetooth標準規格 Power Class 2 |
Bluetoothプロファイル | A2DP/AVRCP/HFP/HSP | A2DP/AVRCP/HFP/HSP |
対応コーデック | SBC | SBC |
Bluetooth距離 | 約10m | 見通し距離約10m |
センサー | ボタン | タッチ |
ドライバーユニット | 7.5mm | 8mm |
バッテリー充電時間 | 4時間 | 約1時間 |
再生時間 (本体+ケース充電) |
4時間+6時間 | 3時間 +9時間 |
バッテリー容量 | 300mAh | 300mAh |
充電 | USB(USB micro-B) | USB(USB Type-C) |
充電ケースサイズ | 約70×30×29mm | 60×35×30mm |
全体重量 | 31g | 約30g |
価格 | 1,100円 | 1,100円 |
いずれもBluetooth 5.0で対応コーデックはSBCのみと、基本スペックはほぼ同じですが、再生時間は旧型が最大10時間なのに対し、新型は12時間に伸びています。また新型では充電用USBがType-Cに変更されています(表は公式サイトなどを基に筆者が作成)
また、イヤホン本体に搭載されているスイッチ類が旧型ではボタン式だったのに対し、新型ではタッチセンサーに変わっているのにも注目です。これによりイヤホンの操作性が大きく変わるはずです。
なお、新型は充電用のUSBケーブルが付属しません。USB Type-C接続ができるケーブルを別途用意する必要がありますので注意してください。
新型「TWS-G273」の使い方を確認
ダイソーのワイヤレスイヤホンのスペックを確認したところで、実際に再生機器と接続して音楽を聴けるようにセッティングしてみましょう。
今回はソニーのAndroidスマホ「Xperia 5」で利用してみました。Androidスマホは機種ごとに多少設定画面が異なりますが、Bluetooth接続の方法はさほど難しくはないはずです。
まず、イヤホン本体をケースから取り出しましょう。すると自動的にペアリングモードになります。次に、スマホの設定でBluetooth接続をオンにして、「新たな接続先」を検索しましょう。
すると「TWS-G273」を示す「DAISO_TWS_G273_2」が表示されるので、これをタップして「接続」を選べばBluetoothのペアリングは完了です。
Bluetoothで接続されると、イヤホンから「接続されました」と音声案内が流れるようになったのも初期型からのアップデート部分です。
新型「TWS-G273」をスマホとペアリングする手順
新型「TWS-G273」と旧型「TWS001」の音質を比較してみよう!
それでは、気になる旧型と新型それぞれの音質を比較してみましょう。
まず、ダイソーの旧型は全体的にこもった感じで、音の輪郭がボヤっとしています。
低音はわりとよく響いていますが、中音が浮いて聞こえます。さらに高音はこもった感じで抜けるような響きはまったくありません。
新型は、旧型に比べ全体的にこもった感じはかなり減っていますが、それでも高級機種に比べるとシャキッとした感じはありません。
また、中音が浮いて聞こえる感じはなくわりとフラットな調整となっているので、ボーカル曲には向いています。しかし、楽器数の多い打ち込み系やオーケストラなどは、どの楽器の音なのか判別がつきにくく、あまり向いているとは言えません。
次に、操作性に関しては旧型がボタン式だったのに対し、新型はタッチセンサーに対応していますし、センサー部分がちょうど良い大きさで、各段に操作しやすくなっています。
旧型はボタンを押し込む必要があり、その度にイヤホンが奥に押し込まれる感じがしましたが、新型はセンサー部分に軽く触るだけで一時停止や次曲送りができるのです。
もちろん、新型のほうはイヤホンを取り外すときに誤タッチすることはありませんでした。
まとめ
いかがでしょうか? 今回はダイソーで1,100円の完全ワイヤレスイヤホンの新型「TWS-G273」と旧型「TWS001」と比較してみました。
その結果は、新型のほうが、旧型よりも音質や使い勝手、バッテリーの持ちなど、すべての面で1歩も2歩もリードしていました。
とくに新型ではタッチセンサーが採用されており、操作は非常に快適です。旧型のスイッチ式は非常に使いづらかったので、この点だけでも新型のほうがオススメできます。
ただし、新型にも欠点はあります。それは充電用USBケーブルが付属していないことです。すでにスマホ用のUSB Type-Cケーブルを持っていればいいのですが、別途購入しないといけないのは面倒です。もちろん、ダイソーならUSB Type-Cケーブルも安価で購入できますが……。