Appleは9月13日午前2時(日本時間)より、新製品発表のオンラインイベント「Wonderlust.」を開催する。同イベントで、USB-Cポートを搭載したAirPodsを発表する可能性がある、とBloombergが報じている。同じく発表予定のiPhone 15シリーズが、従来のライトニングケーブルからUSB-Cポートに切り替わるとされており、それに合わせた変更かと思われる。
iPhone 15と同じく、AirPodsにもUSB-Cポート搭載の可能性、9月のイベントで発表か
9月13日に開催される、Appleによる新製品発表のオンラインイベント「Wonderlust.」。発表内容を世界中のAppleファンが心待ちにしているなか、最も注目を集めるのは、やはり「iPhone 15シリーズ」だろう。そのiPhone 15シリーズで、一番大きなトピックになっているのが、ライトニングポートからUSB-Cポートへの切り替えが行われるだろうということ。
そして、それに合わせてだろう「AirPods」も、USB-Cポートを搭載したものが発表されるのでは、とうわさされている。それを発表したのがブルームバグの記者マーク・ガ―マン氏だ。数々の予想を的中させている彼が言っているので、信憑性は高いのでは…と期待してしまう。また、ガ―マン氏は、iPhoneとAirPodsの同時購入率を考えると、Air PodsもUSB-Cポートを採用しない手はない、と述べているとのこと。
iPhone 14購入意向者の、AirPods Proの購入意向は4割(MMD総研調べ)との結果もあるので、彼の言う通り、同じタイミングでUSB-Cポートへ切り替えるのは、Appleとしても自然な流れなのかもしれない。
一方で、ガ―マン氏の発表したレポートでは詳細な情報が一切なく、どのAirPodsに搭載されるのかは不明となっている。Appleは現行モデルとして、AirPods(第2世代)、AirPods(第3世代)、AirPods Pro(第2世代)、AirPods Maxを扱っている。
このUSB-Cポート搭載への流れは、EUでの法規制によるものだ。10年以上の策定の末に、EUの立法議会である欧州議会は、無線機器指令を2024年秋までに施行するとした。これはEU圏内のスマホ、タブレット、カメラ、ヘッドホンなどを共通の充電ポートに統一することを義務付けるものであり、すなわち「USB-Cポートに統一せよ」ということである。
ご存じの通りAppleは、独自のライトニングポートを採用している。だから、法令の発表後の記者会見で、Appleを標的にしているのかと問われた欧州委員会は、「われわれは企業ではなく消費者のために働いている」と答えている。また、この法令により消費者が不要な充電器を購入した金額を年間最大2億5000万ユーロ節約でき、これまで廃棄された未使用の充電器は、推定で年間1万1000トンに上るとも述べている。
これに対してAppleは、「1種類のコネクタのみを義務付ける厳格な規制はイノベーションを抑制し、欧州や世界中の消費者に害を及ぼすことを懸念している」という声明を発表していた経緯がある。
一消費者としては、充電ポートを統一してもらえることは非常に有難いと思うし、地球にも優しいと思うが、世界の世論もそのように傾き、AirPodsにも搭載されることになったのだろう。
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