ダイソーのDAC内蔵USB Type-C イヤホン変換コードはきちんと使えるのか?

最近のスマホはイヤホンジャックが廃止され、有線イヤホンを使うことができない機種が増えてきました。でも、やはり使い慣れた有線イヤホンを利用したいという人も多いと思います。そこでオススメなのがダイソーで330円の「USB Type-C イヤホンジャック変換コード 5cm 4極 マイク対応」です。これは、イヤホンジャックがないAndroidスマホやパソコンなどのUSB Type-Cに接続して、有線イヤホンを使えるようにする変換コード(アダプタ)。通常、DACを搭載したものは1,000円~2,000円程度はしますが、本当にきちんと使えるのでしょうか?

イヤホンジャックのないAndroidスマホでも有線イヤホンを使える!

昔のスマホには必ずついていたイヤホンジャックですが、iPhone(7以降)をはじめXperiaやGalaxyといったAndroidスマホでも、最近はイヤホンジャックがどんどん廃止されています。

もちろん、Bluetooth接続のワイヤレスイヤホンを使えば済むことですが、やはり昔から使い慣れている有線イヤホンを使いたい人もいるでしょう。

たとえば、ダイソーでは1,100円の格安なワイヤレスイヤホンも売られていますが、有線イヤホンに比べると音が悪くてまったく満足できません。

また、ダイソーでは550円でBluetoothで有線イヤホンを無線化できるデバイスも販売されていますが、音がこもっており、とても音楽を聴くのには適していないのです。

そのようななか、今回筆者がダイソーで見つけたのが330円で販売されている「USB Type-C イヤホンジャック変換コード 5cm 4極 マイク対応(以下:DAC内蔵変換コード)」です。

これは、USB Type-Cと3.5mmステレオミニプラグの変換コード(アダプタ)で、イヤホンジャックがないAndroidスマホやパソコンでも、有線イヤホンを接続できる優れもの。

このDAC内蔵変換コードの特徴は、何といっても「DAC」を搭載している点です。DACとは「Digital Analog Converter」の略で“デジタル/アナログ変換”機能のこと。

つまり、DACを内蔵しないAndroidスマホでも、変換コード側にDACを搭載しているので、有線イヤホンが使えるというわけです。

Amazonで怪しい中華製品を探しても、DAC内蔵変換コードは通常1,000円~2,000円程度はするので、ダイソーで330円で販売されているのは驚きの安さです。

でも、本当に問題なく使えるのでしょうか? また、音質はどの程度のものなのか、実際に筆者が購入して試してみました。

●ダイソー「USB Type-C イヤホンジャック変換コード 5cm 4極 マイク対応」は→こちら

■USB Type-C イヤホンジャック変換コード 5cm 4極 マイク対応のスペック

【サイズ】11.7×1×0.7cm
【接続】USB Type-C/3.5mmステレオミニジャック
【4極マイク】〇
【DAC】〇
【材質】ABS樹脂、銅
【価格】330円

こちらがダイソーで330円の「USB Type-C イヤホンジャック変換コード 5cm 4極 マイク対応」。ケーブルの長さは5cmで、写真右がイヤホンジャック、写真左がUSB Type-Cです(筆者撮影)

なお、Androidスマホの対応機種はパッケージのQRコードで確認できるようになっています。筆者のAndroidスマホ「OPPO Reno5 A」はリストにありませんでしたが、正しく認識されるのでしょうか?

●japan-ink.com「USB Type-C イヤホンジャック変換コード 5cm 4極 マイク対応機種」は→こちら

実際にDAC内蔵変換コードを使ってみた!

それでは、ダイソーで330円のDAC内蔵変換コードを実際に使ってみましょう。今回はOPPO Reno5 Aで試してみます。

実は、OPPO Reno5 Aにはイヤホンジャックがあるので、DAC内蔵変換コードは不要なのですが、音質を比較するためにあえて検証に使用しています。

まず、DAC内蔵変換コードをUSB Type-Cに接続して、反対側の3.5mmステレオミニプラグに有線イヤホンを接続しましょう。

通常はこれですぐに音楽を聴くことができますが、OPPO Reno5 Aの場合はそのままでは認識せず、「設定」→「システム設定」から「OTG接続」をオンにしないとダメです。

OTGとは(USB On-The-Go)の略で、AndroidスマホのUSBでマウスやキーボード、ストレージデバイスなどのUSBデバイスを認識させる機能のこと。

このOTG機能のおかげで、Anadroidスマホはさまざまな外部デバイスをUSBで認識できるようになるのです。

まずはAndroidスマホのUSB Type-C端子にDAC内蔵変換コードを接続しましょう(筆者撮影)

次に有線イヤホン側の3.5mmステレオミニプラグを、DAC内蔵変換コードに接続します(筆者撮影)

OPPO Reno5 Aの場合は「設定」を開いて「システム設定」を選択(左写真)。次に「OTG接続」のスイッチをオンにしないと、DAC内蔵変換コードを認識しませんでした

DACの効果はさほどなし! 音質は少し微妙な感じ……

それでは実際に、DAC内蔵変換コードを使って音楽を聴いてみましょう。まず、ダイソーの格安ヘッドホンで試したところ、DAC内蔵変換コードを通したほうがやや音が大きくなった感じで、あまりDACの効果はなく、音質に変化は感じられませんでした。

しかし、筆者が普段使っている高級ブランドの有線イヤホンSHURE「SE112」の場合は、残念ながら音が全体的にこもった感じになり、解像度がかなり低くなった印象です。

やはり、直接スマホの3.5mmステレオミニプラグに接続したほうが、全体的にシャープな感じに聴こえました。

まずは、ダイソーで330円の激安ヘッドホンで試します。元から音は良くないのでDAC内蔵変換コードで聴いても、やや音が大きくなった感じがするだけで、音質に変化は感じません(筆者撮影)

次に、高級ブランドSHURE「SE112」で試してみます。DAC内蔵変換コードを使うと、残念ながら音が全体的にこもった感じになり、解像度が低くなった印象を受けました(筆者撮影)

最後に、イヤホンジャックのないパソコンで聞いてみましょう。WindowsパソコンにDAC内蔵変換コードを接続するとUSBオーディオデバイスとして認識され、とくにドライバーのインストールなどは必要ありません。

試しにプロパティを開いてみるとデバイス名は「AB13X USB Audio」と表示され、サンプリングレートとビットは「16bit/48,000Hz(DVDの音質)」と表示され、ハイレゾ音源には非対応であることが確認できました。

3.5mmステレオミニプラグを搭載しないパソコンでも、DAC内蔵変換コードを使えば、有線イヤホンを利用できます。写真はイメージです(筆者撮影)

WindowsパソコンにDAC内蔵変換コードを接続すると、「AB13X USB Audio」と表示されます。また、プロパティでは「16bit/48000Hz(DVDの音質)」とあり、さすがにハイレゾには対応していませんでした

まとめ

いかがでしょうか? 通常、Amazonの中華製品でもDAC内蔵変換ケーブルは1,000円~2,000円程度するのに、ダイソーの「USB Type-C イヤホンジャック変換コード 5cm 4極 マイク対応」は、たった330円と格安で購入できます。

今回の検証では、高級ブランドの有線イヤホンでは音質の劣化が見られましたが、それでも、ダイソーの格安なBluetooth接続のワイヤレスイヤホンなどと比べると、全然、普通に聴ける音質です。

もし、イヤホンジャックのないAndroidスマホやパソコンで音楽を聴きたいなら、十分役に立つと思いますので、ダイソーのDAC内蔵変換コードはかなりコスパの高い製品だと言っていいでしょう。

※記事中の商品は筆者(編集部)が購入時点のものです(2023年8月)。店舗によっては在庫切れ、取り扱いがない場合もありますのでご了承ください。

オトナライフ編集部
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