【2023】買ってはいけない掃除機2選を家電店で調査&失敗しない選び方も解説

さまざまなメーカーがいろいろな形態で販売している「掃除機」。実は掃除機は、選び方1つで吸引力や静音性が大きく違うもの。やはり探している中で「買ってはいけない」掃除機の特徴を押さえ、それを避けるのがおすすめ。

この記事では、実際に家電量販店に行って店員さんに質問し、「買ってはいけない掃除機」を調査した結果をご紹介します。掃除機の価格帯は様々ですが、やはり3万~6万円、高ければ20万円近くのものもある製品です。決して安くはない買い物なので、筆者の調査結果をぜひ参考にしてください(画像は筆者撮影)

買ってはいけない掃除機はどれ?家電店で調査してみた

まずは筆者が家電量販店で調査した、掃除機の選び方のポイントをご紹介します。

【前提】基本的には吸引力が強いものを選ぶ前提で調べました

掃除機の最も重要な性能は、やはり吸引力。そこで、筆者は基本的には吸引力が強いものを選ぶ前提で、大手チェーンの家電量販店を複数店巡ってみました。

吸引力の強いものを選ぶ前提で、主要な家電店を複数巡ってみました。結論から言ってしまえば、やはり「ダイソン」はレベルが違うという印象を抱きました。では具体的にダイソンは他のメーカーと何が違うのか、という点も追ってご紹介します(画像は筆者撮影)

メーカーの選び方は?

先にも述べた通り、ダイソンについて店頭で調べた他、パナソニックやアイリスオーヤマといった国内メーカーについても調べました。筆者が複数店舗で調べてみた限り、アイリスオーヤマはダイソンの半額程度、パナソニックは数割引き程度の価格設定になっているケースが多かったです。なお上の価格設定は「店舗の独自の値引き」の可能性もあるため、お店によって価格が違う可能性がある点はご了承ください(画像は筆者撮影)

基本的には「ダイソン」の購入満足度が高いと考えられますが、予算的にダイソンの掃除機に手が届かない場合は「重さ」「エアーヘッドかパワーヘッドか」「サイクロン式か紙パック式か」といった細かな点をチェックして、予算の中で自分の要件を満たす国内メーカーの掃除機を選ぶと良いでしょう。

そもそも普通の掃除機とロボット掃除機、どちらが良い?

意外なようですが、筆者が店頭で調査したり、店員さんにあれこれ質問した限りでは「ロボット掃除機」はさほどおすすめされませんでした。ロボット掃除機には吸引力がやや弱かったり、床にモノが多いと綺麗に掃除出来ないといった弱点があることが理由だそう。

つまり「メインの掃除機を買い替えようとしている」タイミングでは、ロボット掃除機はさほどおすすめではないようでした。掃除機を一本確保したうえで、そのサポート的な役割でロボット掃除機も置いておくのが良さそうです。

【調査】購入を避けるべき掃除機のメーカーは?

大手掃除機メーカーの中で購入を避けるべきメーカーはあるのでしょうか? 

実際に家電量販店の店員さんに聞いてみました。

ダイソンの掃除機はどうなの?

「もしもお客様が吸引力が高い掃除機をお探しならば、予算さえ許すならダイソンの掃除機を選ぶのが圧倒的におすすめです。ダイソンは世界で初めてサイクロン式の掃除機を開発したメーカーで、掃除機に関する主要な特許をひととおり抑えているメーカーでもあります。特許の有無で何が変わるかと言えば、たとえば吸い込んだゴミの目詰まりの有無です。正直に言って国内メーカーの掃除機では掃除をしてダストボックスにゴミがたまればたまるほど吸引力が弱くなるといったことがあります。しかしダイソンの掃除機ならばそういったことはほぼ発生しません(家電量販店店員)」(画像は筆者撮影

こちらは店頭で配布されていたダイソンのカタログを筆者が撮影したもの。ダイソンでは「ダイソンハイパーディミアムモーター」「ルートサイクロンテクノロジー」といった独自の技術をいくつも確立しており、ダイソンの掃除機にはそれらの技術が余すところなく詰め込まれています(画像は筆者撮影)

ただし実際にダイソンの掃除機を店頭でチェックすると、他のメーカーのものよりも倍以上の価格設定になっていることも少なくありませんでした。その点について尋ねると「たとえばメインの掃除機がすでにあり、2台目のちょっとしたスティッククリーナーを買うといった程度であればダイソンを選ばなくとも良いかもしれません」ということでした。

パナソニックの掃除機はどうなの?

「パナソニックさんの掃除機も店頭では積極的に扱っています。特に「からまないブラシ」の特許技術は素晴らしく、掃除をしていてもほとんど髪の毛やペットの毛は絡みません。ペットを飼っている方には特におすすめですね。国内メーカーの掃除機としてとても優れていると思います(家電量販店店員)」(画像は筆者撮影)

一方で筆者が実際にパナソニックの掃除機とダイソンの掃除機を両方試してみると、パナソニックの方が若干「ずっしり感」が強い印象でした。重い掃除機が苦手な方は、ダイソンを優先して選ぶ方が良いかもしれません。またやはりダイソンの強みとなる部分では、パナソニックには特許の有無の面で弱みもあるようでした。

アイリスオーヤマの掃除機はどうなの?

「アイリスオーヤマさんの掃除機はやはりお手頃感が強く、買い求めやすいのが魅力です。広い家にお住いの方などが2台目、3台目の掃除機として購入されることも多いです。良いモデルの掃除機も多いですよ(家電量販店店員)」 (画像は筆者撮影)

一方で筆者が店頭で試した限りでは、アイリスオーヤマの掃除機は「一層ずっしり感」がある印象。店員さんのお話だと「同じサイズ、同じ重量の掃除機ならやはりダイソンさんなどと比べるとモーターのパワーが落ちてしまいます。そのため吸引力が強いものを選ぶなら、そのぶんモーター自体が大きいものをおすすめする必要があるなと思っています。お買い得である分、吸引力があるものを求めるならば重さやサイズがかさばる点については致し方ない面があると個人的には思います」とのことでした。

買ってはいけない掃除機について、具体的に性能や機能の面からも尋ねてみました。まずは「エアーヘッドか、パワーヘッドか」。エアーヘッドとは、ヘッド内を通過する空気の力でブラシを回転させる掃除機。パワーヘッドはヘッド内部に搭載されているモーターの力でブラシを回転させる掃除機です。

店員さんに尋ねたところ、結論から言えば「パワーヘッドの方がはるかに吸引力が強く、おすすめ」かつ「エアーヘッドの掃除機自体が非常に減ってきている印象があります」とのことでした。

つまりこの両者で迷うならばパワーヘッドのものを優先的に選ぶと良いとのことでした。エアーヘッドの掃除機は「買ってはいけない」と言えるかもしれません。

日立「パワかるサイクロン」CV-SV90K

エアーヘッドの掃除機には、たとえば日立の「CV-SV90K」が挙げられます。

この掃除機は「エアーヘッド」のためお手軽に掃除ができる反面で、ごみを掻きとる能力がやや弱いという弱点があります。また「サイクロン式」のため、ゴミ捨て時にホコリが舞いやすいことや、ダストボックスやフィルターのお手入れの手間がかかることがデメリット。ホコリが舞いやすいのでハウスダストなどに敏感な方にもおすすめできません

(画像引用元:日立公式サイト

サイクロン式掃除機の平均寿命は6年前後であるのに対して、昔ながらの紙パック式の掃除機は10~15年程度使えることも多いようです。

買ってはいけない掃除機の具体例:重い掃除機

店頭で掃除機を見ている際、店員さんがよく比較項目として掲げていたのは「重さ」でした。重さを重視する理由を尋ねると「たとえば2階建ての家だとして、重い掃除機を持ち運ぶのは大変です。また一度買った掃除機を10年近く使う方もいらっしゃいます。年齢を重ねてからでも使いやすい重さ、サイズのものを選ぶ方が良いのではという点で重さは重視しています」とのことでした。

よって「重い掃除機」はあまり積極的には選ぶ理由が無いと言えそうです。

パナソニック「MC-SB10J」

掃除機コーナーで近年、人気があるのは「スティッククリーナー」。そんなスティッククリーナーの中で、やや”重い”製品としてはパナソニック「MC-SB10J」が挙げられます。

この掃除機はコードレスタイプかつハンディタイプとしての用途も想定されています。にも関わらず、重量は2.7キロと重め。隙間など掃除しにくくなっています。スティッククリーナーを「掃除しやすい」「持ち運びしやすい」という用途でとらえるならば、もう少し軽い方が嬉しいとは言えそうです。ただしあくまで上のレビューは”重さ”に特化したもの。「MC-SB10J」自体の性能は決して低くないため、2.7キロが「軽い」と感じるならば十分購入対象になり得ます

(画像引用元:Amazon公式サイト

掃除機を買うときに注意したほうがよいポイント

掃除機を買うときに押さえておくべきポイントは以下の通りです。

・掃除機のタイプ
・ゴミの集め方
・「パワーヘッド」か「エアーヘッド」か
・コードレスかどうか

掃除機のタイプ:普通の掃除機かロボット掃除機か

前述したように、普通の掃除機とロボット掃除機は、それぞれメリットとデメリットがあります。

普通の掃除機は吸引力が強くてしっかりとゴミを取り除くことができますが、手動で操作する必要があります。一方、ロボット掃除機は自動で掃除してくれるので手間がかかりませんが、吸引力が弱くて細かいゴミを残してしまうことがあります

(画像引用元:【左写真】アイリスオーヤマ SCD-122P-W/Amazon
(画像引用元:【右写真】ECOVACS DEEBOT N8+/Amazon

ゴミの集め方:「サイクロン式」か「紙パック式」か

掃除機には、「サイクロン式」と「紙パック式」という2種類のゴミの集め方があります。「サイクロン式」とは、空気中のゴミを遠心力で分離して集める方式。「紙パック式」とは、空気中のゴミを紙製のフィルターで集める方式です。

サイクロン式はフィルター交換が不要。ダストカップも丸洗いできますが、高価という難点があります。一方、紙パック式はゴミが貯まったら紙パックを交換しなければなりませんが、そのぶん基本的にお手入れは不要。サイクロン式に比べて安価というメリットもあります。

「パワーヘッド」か「エアーヘッド」か

「パワーヘッド」とは、電動で回転するブラシを備えたヘッド。一方、「エアーヘッド」とは、吸気で回転するブラシを備えたヘッドです。

パワーヘッドは、ヘッド内部にモーターが搭載されており、ブラシ自体が回転する構造になっています。モーターの力を利用するため、ごみを掻きとる能力が高いのが特徴です。カーペット等を掃除する際には、髪の毛・糸くずなどの細かいゴミを良く取ってくれるため、パワーヘッドが適しています

(画像引用元:日立公式サイト

エアーヘッドは、ヘッド内を通過する空気の力でブラシが回転する構造になっています。エアーヘッドは、パワーヘッドに比べると吸引力は劣りますが、ヘッドが軽いので気軽に掃除ができます。

つまり吸引力を重視するならば「パワーヘッド」がおすすめです。ちなみに前述の通り、エアーヘッドの掃除機は減少傾向にあるようです。

コードレスかどうか

コードレス掃除機は小回りが利く一方、使える時間に制限がある上、吸引力があまり強いとはいえません。一方、コード付き掃除機は取り回しが悪いというイメージがあるものの、消費電力300W以上の掃除機のコードの長さは5メートルほど。「コードが短くて不便」と感じることはそうそうないでしょう。

買って後悔しないおすすめの掃除機2選

最後に、おすすめの掃除機2選をご紹介します。

【本格】Dyson V12 Detect Slim Absolute

ダイソンのV12シリーズは、コードレス掃除機の中でも最高峰の性能を誇ります。Dyson V12 Detect Slim Absoluteはレーザーとセンサーを搭載しており、微細なゴミまで見逃さない高性能モデル。
ダイソンが様々な特許を取得しているモーターの性能の高さは折り紙付きで、吸引力も極めてパワフルです。

コードレスといえど、ダイソンは吸引力がパワフル。パワフルなのに重量が2.2キロと軽め。ダイソンに対して「重い」という印象をお持ちの方も多いかもしれませんが、実際には大きく軽量化が進んでいて持ち運びも簡単です

(画像引用元:Amazon公式サイト

【軽量】アイリスオーヤマ 極細軽量スティッククリーナー | IC-SLDCP12

アイリスオーヤマの極細軽量スティッククリーナー「IC-SLDCP12」は、コスパの良さと軽さが魅力の掃除機。

こちらはコードレスかつ紙パックの掃除機という珍しいモデル。さらに自走式パワーヘッドが搭載されているため、吸引力が強くなっています。また、1.7キロと軽量で、付属しているモップで掃除したあと、本体のクリーナーでホコリを吸い取ることもできます

(画像引用元:Amazon公式サイト

メインの掃除機としては、たとえばダイソンなどと比較するとやや物足りなさも感じるかもしれませんが「軽くて小回りが利く、紙パック式のスティッククリーナー」は珍しいので2台目の掃除機として買うのもおすすめです。

まとめ

今回、筆者は複数の家電量販店を回りましたが、最後に店員さんに「ぶっちゃけ予算いくらでも使っていいとしたらどの掃除機にしますか?」と聞いたところ、全員が「ダイソン」を挙げました。しかし、やはり高価なのがネック。予算が数万円程度しかないのであれば、「(価格的に)買ってはいけない掃除機」になってしまいます。

その点でいえばバランスが取れているのはパナソニックの掃除機。また、2台目やサブとして利用するとアイリスオーヤマやロボット掃除機が選択肢に入ってきます。「価格が安いから」「便利そうだから」という理由だけで掃除機は「買ってはいけない」ものでした。

オトナライフ編集部
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