2023年6月にAppleより発表されたMRヘッドセット「Apple Vision Pro」(以下、Vision Pro)。Apple初のXR(クロスリアリティ)製品ということで、世界中から注目を集めていた。さらに、ユーザーが購入しやすい低価格モデルの販売についてもうわさが流れていたが、現在、新たな可能性が浮上している。
Apple Vision Proの普及の鍵は「販売価格にある」と予想
9月27日、Apple製品の情報を発信しているアナリストのミンチー・クオ氏は自身のブログにて、Vision Proの廉価版の計画が中止となった可能性を示唆している。Vision Proは2024年にアメリカを中心に各国で発売が予定されており、2025年には低価格モデルのVision Proが発売される、といううわさが出回っていたが、そのうわさは実現しないかもしれない。
クオ氏は発売中止の理由について言及していないが「Appleが、Vision Proの価格を大幅に引き下げない限り、出荷台数の大幅な増加は実現しない可能性がある」と説明している。Vision Proの販売価格は3,499ドル(10月5日時点で約52万円)と、ヘッドセットとしても非常に高価で、一般消費者が購入するにはハードルが高いといえよう。そのため、クオ氏は「Vision Proの低価格モデルの販売が出荷台数増加に必要不可欠だ」と、考えているようだ。
第2世代モデルは、2027年上半期までに発売?
Vision Proはゴーグル型のデバイスで、スマホやコントローラーを使わなくとも、指や目などのジェスチャーで操作ができる。現実の空間にディスプレイが浮いているように見えるほど没入感があり、動画視聴や3Dゲームのプレイ、PCの外部モニタとしての利用など、多様な用途で利用できるのが特徴だ。
クオ氏によると、第2世代モデルのVision Proは、遅くとも2027年上半期までに生産が開始されるとみられており、それまではVision Proのハードウェアアップデートはない可能性があるという。第1世代モデルのユーザー体験が満足できるものであれば問題ないが、不満が多いようだとアップデートにより改善する可能性もゼロではないと考えられる。
Vision Pro は、Apple初の空間コンピュータとして開発したヘッドセットであるため、その性能に期待する声は多いが、やはり価格がネックになるだろう。パーツを安価なものに変更することで多少、性能が型落ちしても、価格を抑えてデバイスに触れやすくすることが、より多くのユーザー体験を提供するために重要になるのかもしれない。
引用元:【MacRumors】
引用元:【Medium】
引用元:【Apple】
※サムネイル画像(Image:IIIARKED / Shutterstock.com)