Amazonで99円の片耳イヤホンを買ってみた − サクラチェッカーでは危険度95%!

Amazonで口コミ評価が高い商品を買ったのに、届いたのはまったく使えない粗悪品だった、なんて経験はありませんか? そのようなときは「サクラチェッカー」がオススメ。サクラチェッカーはやらせの口コミを見破ってサクラ度で判定してくれる便利なサービスなのです。そこで今回は、サクラチェッカーで危険度95%という怪しげな99円の片耳イヤホンをAmazonで実際に購入してみました。いったい、どんな商品が届くのでしょうか?

サクラチェッカーで危険と判断された商品は本当に粗悪品か?

何でも買える便利なAmazonですが、マーケットプレイスでは怪しい中華製品も多く販売されており、なかには「口コミ評価が高いのに、実際に買ってみると粗悪品が送られてきた」というケースもあるようです。

そのようなときは「サクラチェッカー」を使ってみましょう。サクラチェッカーはやらせの口コミを判別してサクラ度で判定し、ヤバい商品かどうか見分けられるのです。

●サクラチェッカー公式サイトは→こちら

もし、サクラ度が90%を超えているようなら、粗悪品を掴まされる可能性が高いと考えられます。サクラチェッカーの詳しい使い方については、こちらの記事でご確認ください。

しかし、Amazonのヘビーユーザーである筆者の経験で言えば、サクラ度が高いからといって、必ずしも粗悪品が送られてくるとは限りません。

というわけで、今回筆者がAmazonで購入したのは、サクラチェッカーで総合評価「解析不能」、価格&製品項目で「危険度95%」と判定された怪しげな「[idosla]の片耳Bluetoothイヤホン」(以下:片耳イヤホン)です。

これは、Bluetooth接続の片耳ワイヤレスイヤホンですが、価格はたったの99円! さすがにここまで安いとヤバい感じしかしませんが、いったいどんな商品が届くのでしょうか?

●「[idosla] イヤホン bluetooth 片耳 ワイヤレスイヤホン」は→こちら(Amazon)

今回、Amazonで購入した片耳イヤホンがこちら。本体価格は99円ですが配送料が1,599円もかかる怪しさ満点の商品。なお筆者が注文したときの配送料は1,399円でした(画像はAmazon公式サイトより引用)

こちらがサクラチェッカーの判定です。総合では「分析不可」となっていますが、価格&製品の項目では危険度95%でした。これはかなりヤバそうですね(画像はサクラチェッカー公式サイトより引用)

注文から到着まで12日間! 商品は中国・深センから発送されていた

筆者がAmazonで「片耳イヤホン」を注文したのは2024年1月17日でしたが、中国・深センからの発送で到着したのは1月29日でした。注文から12日もかかっています。

日本郵便の追跡サイトで確認すると、中国では「CHINA POST」扱いで、日本では日本郵便の「国際eパケットライト」が使われていることが分かります。

そのため、どこからどのように配送されたのか、日本郵便の追跡サイトで詳細を確認することができました。

こちらが実際に届いたパッケージ。中国の「CHINA POST」と日本郵便が連携しているため、配送の追跡も可能でした(筆者撮影)

こちらは日本郵便の追跡画面です。注文の翌日1月18日には中国の深センから発送され、日本には1月25日に到着、通関手続きを経て筆者のところには1月29日に到着しました(画像は日本郵便公式サイトより引用)

箱は潰れていたが本体は無事! 意外にもコーデックは高音質AACにも対応

それではさっそく、袋から[idosla] イヤホン bluetooth 片耳 ワイヤレスイヤホンを取り出してみます。

すると、なかの段ボール箱は押し潰されていました。段ボール箱のなかにはジッパー付きのビニール袋に包まれた商品が入っています。

99円の商品なので包装が簡易的なのは当然ですが、商品が壊れていないか少々心配になってきました。

袋から取り出すと、段ボールの箱が出てきました。少し潰れているので、フタ部分が飛び出しています。大丈夫でしょうか?(筆者撮影)

ビニール袋を開封すると、片耳イヤホン本体と取扱説明書、そして充電用USB Type-Cケーブルが同梱されていました。

99円なのでUSBケーブルまでは付属しないと思い込んでいましたが、これはうれしい誤算です。

箱を開けてみると、ジッパー付きのビニール袋に片耳イヤホン本体が入っていました。さすがに本体は壊れていないようです(筆者撮影)

こちらがビニール袋の中身。片耳イヤホン本体のほかに取扱説明書、充電用USB Type-Cケーブルが入っています。99円で充電用ケーブルまで付属するとはちょっと意外でした(筆者撮影)

それでは、[idosla]イヤホン bluetooth 片耳 ワイヤレスイヤホンのスペックを確認してみましょう。

まず、BluetoothはVer.5.3で16mmドライバを搭載しています。マイク機能も搭載されているので、オンライン会議などでも利用できそうです。

搭載バッテリーは110mAhで充電時間は1.2時間。受信待受時間と音楽再生時間は16時間と、意外と長めです。

また、イヤホン本体にはタッチセンサーが搭載されており最低限の機能は装備していました。

片耳イヤホンは左耳に掛けるタイプですが、プラスチック製なので弾性は少なく、装着感は意外としっかりしています。

とはいえ、装着するには少し慣れが必要で、ベストポジションを探すのに最初は苦労するでしょう。

取扱説明書には対応コーデックが記載されていませんでしたが、なんと高音質のAACに対応していました。これなら、音質にも期待が持てそうですが、片耳だけなのがやや残念……。

■[idosla]イヤホン bluetooth 片耳 ワイヤレスイヤホンのスペック
【Bluetooth】Ver.5.3
【ドライバ】φ16mm
【対応プロファイル】HSP/HFP/A2DP/AVRCP
【対応コーデック】SBC/AAC
【再生可能時間】最大16時間
【充電時間】約1.2時間
【充電端子】USB Type-C
【電池容量】110mAh
【マイク】◯
【マルチポイント】-
【防水】-
【付属品】USB Type-Cケーブル/取扱説明書
【価格】99円
【送料】1,399円

片耳イヤホンはタッチセンサー方式でコントロールできます。反応は悪くありませんが、何も目印がないため、長押ししていても反応しているのか少し不安になることも……(筆者撮影)

裏側にはスピーカーが剥き出しになっており、ここを耳の穴に当てることで音が聴こえる“オープンタイプ”のイヤホンでした(筆者撮影)

イヤホン本体の側面には充電用のUSB Type-C端子と、マイクが搭載されています(筆者撮影)

USBケーブルをつないで充電してみました。本体の曲面に端子が搭載されているため、端子が最後まで挿さっていないように見えますが、しっかり充電されていました(筆者撮影)

iPhoneとBluetoothでペアリングしてみよう!

それでは片耳イヤホンを、iPhone 13とBluetoothでペアリングする方法を確認しておきましょう。

まず、片耳イヤホン本体にあるタッチボタンを長押しして起動すると、自動的にBluetooth接続モードになります。

次に、iPhoneの設定を開いてBluetoothをオンにします。新しいデバイスに[idosla]イヤホン bluetooth 片耳 ワイヤレスイヤホンを示す「OWS Earphone」が表示されたら、これを選択すればペアリングできます。

iPhoneとBluetoothでペアリングする手順

まず、片耳イヤホン本体にあるタッチセンサーを長押しします。これで片耳イヤホンが起動して自動的にBluetooth接続モードになります(筆者撮影)

iPhoneのコントロールセンターでBluetoothをオンに(左写真)。続いてBluetoothの設定画面を開くと、新しいデバイスに「OWS Earphone」が表示されるので、これをタップします(右写真)

自分のデバイス欄でOWS Earphoneが「接続済み」になっていれば、Bluetoothでのペアリング作業は完了です

耳を塞がないオープンタイプなので低音が響かず音質はかなり軽め!

それでは、実際に[idosla]イヤホン bluetooth 片耳 ワイヤレスイヤホンで音楽を聴いてみましょう。

Amazonの商品ページでは、AACやハイレゾ音源に対応していると書かれているので、筆者が愛用している音楽プレイヤーiBasso Audio「DX160」に接続して視聴しました。

まずイヤホンの装着についてですが、本体がプラスチック製ということもあり、耳の形がフィットしないと締めつけ感があります。

装着時に位置の微調整もほとんどできないので、音の聴こえ方には個人差があるでしょう。

片耳イヤホンは本体が硬いプラスチック製なので、位置を微調整することはほとんどできません(筆者撮影)

片耳イヤホンは耳の穴を塞がないオープンタイプなので、実際に音楽を聴いてみると音が拡散してしまい、低音がほとんど感じられません。

中音がハッキリと出ているので、ボーカル曲にはいいかもしれませんが、やはり物足りない感じがします。

逆に高音はキンキンと響いて音割れしているため、かなり耳障りでした。やはり音楽をじっくり楽しめるようなイヤホンではありません。

次に、普通の音源とハイレゾを比較してみたところ、ハイレゾのほうが輪郭のハッキリした音が聴こえ違いを感じます。「どうせ対応していないだろう」と思っていたので、これには意外でした。

とはいえ、おそらくステレオの左側しか音が出ていないので、楽曲によっては偏った感じ方に聴こえます。片耳なので当然なのですが、音楽鑑賞にはまったく使えません。

最後にマイクの音質を確認しておきましょう。マイクで喋った音は少しこもった感じになって、ハッキリとは聴こえません。オンライン会議用に使えると思っていたのですが、こちらの用途でもイマイチな感じです。

DX160では、実際にAACに対応していることが確認できました。AACにすると多少音も変わるのですが、しょせん片耳だけなので十分な音楽鑑賞ができるとは言えません

耳の穴を塞がないので音漏れには注意!

[idosla]イヤホン bluetooth 片耳 ワイヤレスイヤホンは耳の穴を塞がないので、音漏れが気になる人もいるでしょう。

実際に筆者が視聴していると音漏れはありますが、何の曲か分かるほどではなく、シャカシャカ音が周囲に聴こえる程度。うるさい通勤電車内や路上ではさほど気にならないでしょう。

ただし、図書館や会議室など静かな場所では、周りの人が気になるかもしれない程度の音漏れがありますので、片耳イヤホンを使用する場所には注意が必要になるでしょう。

片耳イヤホンは耳の穴を塞がないので、どうしても音漏れはします。屋外なら問題ないでしょうが、静かな会議室や図書館などでは使用しないほうがいいでしょう(筆者撮影)

まとめ

いかがでしょうか? 今回はAmazonで99円という怪しげな激安片耳イヤホン「[idosla] イヤホン bluetooth 片耳 ワイヤレスイヤホン」を購入してみました。

サクラチェッカーでは危険度95%でしたが、中国・深センから商品が届きましたし、音質はともかく一応ワイヤレス接続で音楽を聴くことも可能でした。

意外にもコーデックが高音質のAACやハイレゾに対応しているなど、99円とは思えない商品でしたが、送料が別途1,399円かかるため、実質価格は約1,500円になります。

これなら、正直言ってダイソーで1,100円のワイヤレスイヤホンを買ったほうがマシでしょう。

というわけで、今回はサクラチェッカーの判定どおり、片耳イヤホンはあまりオススメできる商品ではありませんでした。購入は自己責任でお願いします。

※価格はすべて税込です。
※記事中の商品は筆者が購入した時点のものです(2024年2月)。時期によって価格が変動したり在庫切れになる場合もありますのでご了承ください。

すずきあきら
編集・ライター。パソコン通信時代からネットワークに接しWi-Fiやインターネット、SNSなどに精通。30年に渡って、パソコンやスマホ関連のムック本や雑誌記事を手がけてきた大ベテラン。最近は格安SIMなどのケータイ料金やアプリ、通信費全般の記事を執筆することが多い。

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