中国の大手スマホメーカーOPPOから、4,980円というお手頃価格のワイヤレスイヤホン「OPPO Enco Air3i」が発売されています。そこで今回は、実際にOPPO Enco Air3iで音楽を聴いて、使い勝手や音質を検証してみましょう。また、高級モデル「AirPods(第3世代)」や低価格コスパモデルのXiaomi「Redmi Buds 4 Active」などとも、比較してみます。
【目次】
1.OPPO Enco Air3iは13.4mmの大型ドライバー搭載で、バッテリーの持ちがいいコスパ優秀モデル
2.スマホとOPPO Enco Air3iをBluetoothで接続してみよう!
3.実際にOPPO Enco Air3iで音楽を聴いてみよう!
4.Xiaomi「Redmi Buds 4 Active」と聴き比べてみた!
5.Apple「AirPods(第3世代)」と聴き比べてみた!
6.まとめ|イヤホン本体の質感も高く、音質もシャープでコスパ最強かも
OPPO Enco Air3iは13.4mmの大型ドライバー搭載で、バッテリーの持ちがいいコスパ優秀モデル
最近のスマホはイヤホン端子がない機種が多くなったので、Bluetooth接続のワイヤレスイヤホンを使う人が増えてきました。
筆者も先日、OPPO Reno5 AからOPPO Reno10 Pro 5Gに買い替えたところ、イヤホン端子がないのでワイヤレスイヤホンを導入することになったのです。
もちろん、Apple「AirPods」やSONY「WF-1000XM5」などの高級モデルを買えば、音質やノイズキャンセル機能などもあって満足できるでしょうが、正直言ってスマホを新調したあとで、さらに2~3万円の出費は厳しいところ……。
というわけで、今回筆者が目を付けたのはOPPO(オッポ)が24年2月に発売したワイヤレスイヤホン「OPPO Enco Air3i」です。
このOPPO Enco Air3iは、4,980円というお手頃価格(Amazonでの実売価格4,480円・24年4月現在)でありながら、音質もなかなかよさそうです。
OPPO Enco Air3iの特徴は13.4mmの大型ドライバーを搭載しており、迫力ある立体的なサウンドを実現できること。
バッテリー駆動時間もイヤホン単体で最大5.5時間、充電ケースとあわせると最長35時間も使えます。
また、BluetoothはVer.5.3に対応しているので省エネ性能が高く、47msの低遅延で激しいアクションゲームも楽しむことができるのです。
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■OPPO Enco Air3iのスペック
<イヤホン本体>
【対応コーデック】SBC/AAC
【Bluetooth】Ver.5.3
【ドライバー】13.4mmダイナミックドライバー
【バッテリー容量】32mAh
【再生時間】5.5時間
【充電時間】約60分
【充電端子】USB Type-C
【放水・防塵】IPX4(イヤホンのみ)
【イヤホンコントロール】タッチ式
【重量】約3.7g(片耳)
<充電ケース>
【再生時間・充電ケース使用】35時間
【バッテリー容量・充電ケース】480mAh
【重量・充電ケース】約32.8g
【充電時間・充電ケース含む】約150分
OPPO Enco Air3iのイヤホン本体操作はタッチセンサー式。音量や曲送りも簡単にできるでしょう。
また、スマホ側に「HeyMelody」アプリを導入すると、イヤホンの音質やコーデックの切り替え、タッチ操作の設定変更も可能です。
ほかにも、騒がしい場所で通話していても、音がクリアに聞こえる「通話時AIノイズキャンセリング機能」を搭載していたり、IPX4の生活防水にも対応しています。
というわけで、今回は実際に「OPPO Enco Air3i」の使い勝手や音質をじっくりと検証します。
また、後半では筆者が普段使っている低価格コスパモデルのXiaomi「Redmi Buds 4 Active」や、iPhoneユーザーの利用が多い高級モデル「AirPods(第3世代)」などとも比較してみます。
スマホとOPPO Enco Air3iをBluetoothで接続してみよう!
それでは、OPPO Enco Air3iをスマホとBluetoothでペアリングしてみましょう。今回は筆者のOPPO Reno10 Pro 5Gを使用します。
ちなみに、OPPO Enco Air3iは「Google Fast Pair」対応のAndroidスマホであれば、イヤホンを近づけると表示されるポップアップで「接続」を押すだけで簡単に接続されます。
ただし、OPPO Enco Air3iは充電ケースから取り出しただけでペアリングモードにはならず、両方のイヤホンのタッチコントロール部分を4秒間長押ししないといけません。
もちろん、一度接続すると次回からは自動接続されますが、初回のペアリング接続時だけは注意してください。
OPPO Enco Air3iをスマホとBluetooth接続する手順
実際にOPPO Enco Air3iで音楽を聴いてみよう!
Bluetoothでスマホと接続できたら、実際にOPPO Enco Air3iで音楽を聴いてみますが、その前にイヤホン本体の操作方法を確認しておきましょう。
OPPO Enco Air3iのイヤホン本体のタッチ操作は、シングルタップで一時停止/再生、ダブルタップで音楽の次曲送り(通話応答/通話終了)、トリプルタップで前の曲になります。
また、左イヤホンの長押しで音量ダウン、右イヤホンの長押しで音量アップします。
ただし、シングルタップはデフォルトで無効になっていますので、有効にしたい場合は「HeyMelody」というアプリをインストールしておくと、設定から自由に変更できます。
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タッチコントロールを変更する手順
それでは、いよいよOPPO Enco Air3iで音楽を聴いてみましょう。まず、音質は解像度が高くキレ味があってインパクトがあります。
とくにポップスのボーカル曲は、ビックリするぐらいシャープに聴こえます。
とはいえ、やや人工的で硬い感じもしますし、低音はあまり響かず、原曲の再現性は高くありません。これは人によって評価が分かれるところでしょう。
ただし、設定の「イヤホンの機能」から「Enco Master EQ」をタップすると、「オリジナル」「低音ブース路」「クリアボーカル」の3つのプリセットが選択できます。
このプリセットが通常は「クリアボーカル」になっているので、「オリジナル」に変更してみたところ、低音や中音もしっかり出てきて、音のバランスは原曲に近い感じになりました。
それでも、やはりボーカルがシャープに聴こえるので、それが気になる人は「オリジナル」に変更するのがオススメです。
OPPO Enco Air3iの音質を変更する手順
ちなみに、HeyMelodyはiPhone用アプリもありますが、残念ながらOPPO Enco Air3iには非対応で、Enco Master EQのプリセット変更はできません。
Xiaomi「Redmi Buds 4 Active」と聴き比べてみた!
筆者は普段、中国のスマホメーカーでOPPOのライバルでもあるXiaomi(シャオミ)の「Redmi Buds 4 Active」を使用していました。
何しろ価格が1,990円と非常に安く“コスパ最強”と言われるワイヤレスイヤホンです。コンパクトで持ち運びやすく、ダイソーで1,100円の製品などと比べると音もいいのです。
Redmi Buds 4 Activeは12mmのダイナミックドライバーを採用していてバッテリーの持ちもよく、イヤホン単体で最大5時間、ケース併用で最大28時間も利用できます。
また、イヤホン本体の重量は3.65g(片耳)と軽量コンパクトで、BluetoothのVer.5.3にも対応しています。
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このように、Redmi Buds 4 Activeはスペック的にはOPPO Enco Air3iに近いように感じますが、イヤホン本体はOPPO Enco Air3iのほうがAirPodsに近い仕上がりで、ずっと高級感があります。
また、実際に音楽を聴いてみると、対応オーディオコーデックはSBCのみなので、OPPO Enco Air3iと比べると明らかに音の解像度が低く、全体的に音がぼやけて聴こえます。
大型ドライバーのおかげで音圧が強くそれなりの迫力は感じられますが、高い音質を求める人には物足りないでしょう。
もちろん、OPPO Enco Air3iのほうが価格が2倍以上高いので、音がいいのは当たり前なのですが、筆者はこの価格差ならOPPO Enco Air3iのほうを選ぶと思います。
Apple「AirPods(第3世代)」と聴き比べてみた!
最後にOPPO Enco Air3iとAirPods(第3世代)を聞き比べてみましょう。
さすがにAppleストア価格で2万6,800円(Lightnig充電ケース)もする高級モデルのAirPods(第3世代)は、音の解像度が非常に高くナチュラルな音質です。これなら誰からも音に関する不満は出てこないでしょう。
しかし、OPPO Enco Air3iのほうはボーカルの伸びや高音にインパクトがあるので、両者を交互に聞き比べていると、どうしてもAirPods(第3世代)のほうは、メリハリや迫力に欠けるような印象を受けてしまいます。
これも人によって好みが分かれるかと思いますが、AirPods(第3世代)はアクティプノイズキャンリング(ANC)機能もなく、価格が5倍以上も高いので、それらを考慮すれば、やはり筆者はOPPO Enco Air3iのほうを選ぶと思います。
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まとめ|イヤホン本体の質感も高く、音質もシャープでコスパ最強かも
いかがでしょうか? 今回はOPPO Enco Air3iを実際に使って機能や音質を検証してみました。
OPPO Enco Air3iは5,000円を切る低価格ながら、イヤホン本体の質感も高いうえに音質も実にシャープで、コスパに優れている製品でした。
とくに、コスパ最強と言われたXioami「Redmi Buds 4 Active」よりも性能はワンランク上ですし、Apple「AirPods(第3世代)」と聴き比べても、音質で負けていないのには驚かされました。
確かに、OPPO Enco Air3iのプリセット「クリアボーカル」は、人工的にボーカルが強調されて低音が響かないので、好みは分かれると思います。
しかし、アプリの設定で「オリジナル」に変更すれば、低音や中音のバランスも原曲に近い感じにしてくれるのです。
というわけで、筆者はこの3機種のなかではOPPO Enco Air3iがもっともコスパに優れており、メインイヤホンとして使ってみたい機種だと感じました。