AirTagがiPhoneで認識されない、ペアリングできない! – 工場出荷状態にリセットする方法

AppleのAirTagは、財布や鍵に取り付けておくことで、紛失時に探し出すのに便利なスマートトラッカーです。しかし、iPhoneを機種変更したり中古で購入した場合、iPhoneがAirTagを認識しない場合があります。いったいどうすればいいのでしょうか? そこで今回は、AirTagを工場出荷状態にリセットする方法を紹介しましょう。

新品のAirTagならiPhoneとのペアリングで苦労することはないが……

「AirTag(エアタグ)」は、Appleが開発した紛失防止用の“スマートトラッカー”。

iPhoneとペアリングさせたAirTagを財布や鍵などに取り付けておけば、置き忘れを防いでくれたり、紛失時に現在地を確認できる優れものです。

AirTagをiPhoneとペアリングしたら、財布やバッグのなかに入れておくだけでOK! もし、失くしてしまっても、AirTagの現在地がすぐに分かります(筆者撮影)

トラッキング通知をタップすると、AirTagの移動範囲が赤い線で表示されます(左写真)。「サウンドを再生」をタップするとAirTag本体の音を鳴らして探すことも可能です(右写真)

AirTagを新品で購入し、初めてiPhoneとペアリングするときはさほど困ることはありません。

まず、AirTag本体のボタン電池の絶縁フィルムを抜いてiPhoneと近づけると、AirTagがペアリングモードに入ります。

次に、iPhoneの画面に「AirTag」と表示されたら「接続」をタップし、あとは、名前や絵文字を指定してApple IDに登録すればペアリングは完了するのです。

新品のAirTagをiPhoneとペアリングする手順

まず、AirTag本体に内蔵されているボタン電池の絶縁フィルムを抜きます。するとペアリングモードになります(筆者撮影)

iPhoneのホーム画面を表示した状態で、AirTagに近づけます(左写真)。すると、iPhone側に認識されて、画面に「AirTag」と表示されるので「接続」をタップ。あとは画面に従って設定を行なえばOKです(右写真)

iPhoneがAirTagを認識しないとき工場出荷状態にリセットする方法

このように、大切なものを失くさないようにしてくれる便利なAirTagですが、iPhoneを機種変更したり、中古でAirTagを購入したときは、iPhoneとペアリングができなくて困る場合があります。

新品のときと同じように、iPhoneの「探す」アプリを起動し、AirTagを追加しようとしても「AirTagを探索中…」の表示のまま認識されないのです。電池を交換してもそれは変わりません。

AirTagのボタン電池を新品に交換しても、iPhoneの画面では「AirTagを探索中…」と表示され、「接続」画面が表示されません。いったいどうすればいいのでしょうか?

実はこれ、AirTagの前の持ち主がApple IDからAirTagを削除する際に、AirTagがBluetooth通信圏内に存在しなかった場合に起きるエラーです。

つまり、ほかのiPhone(Apple ID)にペアリングされたままの状態になっており、自分のiPhoneでは絶対に接続されないようになっているのです。

もちろん、電池を新品に交換してもAirTagがリセットされることはなく、まったくペアリングされないので筆者も最初は途方に暮れました。

実はそのようなときは、AirTagを「工場出荷状態」にリセットすることで解決できます。

AirTagを工場出荷状態にリセットするには、まず、AirTagのカバーを外してボタン電池を取り出し、再度セットし直します。

するとピロリーンと小さい電子音がしますが、これを4回繰り返すと、それまでとは違う電子音が鳴ります。これが工場出荷状態にリセットされた合図なので、もう一度iPhoneでペアリングしてみましょう。

■AirTagを工場出荷状態にリセットする方法

【1】カバーと電池を取り外します
【2】AirTagの光沢があるステンレススチール製の電池カバーを押し下げ、反時計回りに回します。カバーが回らなくなるまで回してください
【3】電池を取り付け直します
【4】電池を音が鳴るまで押し下げます。音が鳴ったら、通電した合図です
【5】音が鳴り終わったら、電池を外して再び取り付ける作業をさらに4回繰り返し、最後に音が鳴るまで電池を押し下げます。電池を押すたびに毎回音が鳴るはずです。合計で5回音が鳴ります。5回目の音は、その前の4回とは違って聞こえます。これで、AirTagをペアリングできるようになったことが分かります
【6】カバーの3つの爪の位置をAirTagの3つの溝に合わせて、カバーを元通りに取り付けます
【7】カバーを押し下げます
【8】カバーを時計回りに回します。回らなくなる位置まで回してください

●Apple「AirTag をリセットする方法」は→こちら

AirTagを工場出荷状態にリセットする手順

まず、AirTagのステンレススチール製の電池カバーを押し下げ、反時計に回します。するとカバーが少し浮いてボタン電池を取り出せます(筆者撮影)

ボタン電池をセットして、カバーを押し込むと電子音が鳴ります。この作業を4回繰り返すと、これまでとは違う電子音が鳴りますが、これが工場出荷状態にリセットされた合図なのです(筆者撮影)

工場出荷状態に戻ったら、そのままカバーを時計方向に回して固定しましょう。これでiPhoneでAirTagを検索すればすぐに認識するはずです(筆者撮影)

まとめ

いかがでしょうか? iPhoneを機種変更したり中古でAirTagを購入したとき、iPhoneで認識できないときは、今回紹介した方法でAirTagを工場出荷状態にリセットしてみてください。

なお、ボタン電池を取り出してカバーを押しても、電子音が鳴らない場合は電池切れです。ボタン電池の「CR2032」を新しく購入して入れ直してみましょう。

すずきあきら
編集・ライター。パソコン通信時代からネットワークに接しWi-Fiやインターネット、SNSなどに精通。30年に渡って、パソコンやスマホ関連のムック本や雑誌記事を手がけてきた大ベテラン。最近は格安SIMなどのケータイ料金やアプリ、通信費全般の記事を執筆することが多い。

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