PS5なしでPS5が遊べる? PlayStation Portalの伸び悩みの理由と今後の展望

2023年11月に発売された「PlayStation Portal」。PS5のリモート専用端末で、テレビの前にいなくてもPS5を操作できるということで、発売当時は大きな話題となりました。一方、発売から1年が経った今、「話題性が薄れている」と感じている方もいるのではないでしょうか。

「PlayStation Portal」発売から1年!今ひとつ人気が拡大しなかった理由は?1

(画像は「PlayStation」公式サイトより引用)

ではPlayStation Portalが伸び悩んだ理由は何でしょうか。また今後、端末の「人気拡大」「需要拡大」は期待されるのでしょうか? 結論から言えば「クラウドゲーミング対応」が大きな成長に向けた一手になり得るかもしれません。

PlayStation Portalが伸び悩んだ理由は?

発売から1年が経った「PlayStation Portal」。1年間の伸び悩みの理由は、良くも悪くも「リモート専用機」であることに起因する、仕様や利用可能な範囲のわかりづらさにあると考えられます。たとえば、公式サイトには「ご自宅のWi-Fi経由でPS5ゲームをコンソールでのプレイ体験さながらに楽しめます」と記載されています。

この記載により、以下のような疑問が生まれやすくなりました
・自宅の同一LANでしかプレイできないのではないか?
・屋外では仮にモバイル通信の無制限プランなどを利用したとしても、プレイができないのだろうか?

このように、潜在的なポテンシャルがある一方で、利用条件や制約が分かりづらく、結果として話題になりづらかった端末であった感が否めません。

スマホでのリモートプレイとの差がわかりづらい

「PlayStation Portal」発売から1年!今ひとつ人気が拡大しなかった理由は?2

(画像は「PlayStation」公式サイトより引用)

無料アプリとしてリモートプレイに特化した「PS Remote Play」も提供されており、DUALSHOCK 4とスマホで起動した「PS Remote Play」の組み合わせで十分にリモートプレイが可能という点も「PlayStation Portal」の立ち位置をいっそう曖昧にしてしまった感が強いです。

ちなみにモバイル通信でもPlayStation PortalでPS5のタイトルを遊ぶことはでき、モバイル通信が低速になった際には遅延や画面のカクつきなどが気になる場合がありますが、ゲームプレイは可能です。

とはいえモバイル通信でもリモートプレイが「ある程度できる」のは、スマホ+DUALSHOCK4の組み合わせでも同じことです。つまり、発売から1年に渡ってPlayStation Portalは中途半端な端末という評価を脱却しきれなかったといえます。

PS5なしでPS5が遊べる?クラウドゲーミングへのベータ対応が開始!

そんなPlayStation Portalの「新たな展開」として期待されるのが、クラウドゲーミングへのベータ対応でした。

PlayStation Portalは11月20日に新アップデートを行い、PS5を経由せずにサーバーから直接ストリーミングされたゲームをプレイできるようになりました(※PlayStation Plus プレミアムに加入しているユーザーのみ)。

この機能はベータ版ですが、最終的にはPS5を持っていなくてもPlayStation Portal単体で使えるようになることが期待されており、今回のアップデートはその第一歩といえるでしょう。

PlayStation Portalの初回セットアップにはPS5が必要

もっとも2024年11月現在、PlayStation Portalの初回セットアップにはPS5が必須となっており、PlayStation Portalだけがあっても使用できない仕組みになっています。ただし前述の通り、11月のアップデートにより、PlayStation Plus プレミアムに加入しているユーザーであればPlayStation Portal単体でのプレイ自体は可能になりました。

今後、この機能がベータ版ではなく正式リリースした際に、初回セットアップからもPS5が不要となることが期待されます。

クラウドゲーミングの技術的な課題は「遅延」

クラウドゲーミングの技術的な課題は「遅延」1

クラウドゲーミングの最大の課題は、やはり遅延の問題。PlayStation Portalでストリーミングゲームをプレイする場合、PS5を介したリモートプレイよりも2〜4フレーム程度の遅延増加が確認されています。

クラウドゲーミングでは、ゲーム処理がリモートサーバーで行われ、その映像と音声がインターネットを介してユーザーに届けられます。この過程で発生するネットワーク遅延が、従来のローカルでのゲームプレイと比べて大きくなります。

この遅延は、アクションゲームや格闘ゲームなど、瞬時の反応が求められるジャンルでは気になってしまう可能性があるでしょう。一方でコマンド入力式のRPGゲームなどであれば、遅延は気になりづらく「相性が良いゲーム」も存在するはずです。

携帯端末の本体価格を抑えやすい点も非常に魅力的

PlayStation Portalのクラウドゲーミング対応は「安価な携帯端末で、従来ならPS5やPS5 Proでプレイするようなリッチなタイトルを本体不要で遊べる」時代の訪れを意味するかもしれません。2024年11月時点ではまだベータ版であり、初回セットアップにPS5本体が必要ではあるものの、今後「PS5不要でPS5が遊べる」ことが十二分に期待されます。

※サムネイル画像は(Image:​「PlayStation」公式サイトより引用)

オトナライフ編集部
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