財布や鍵につける紛失防止タグAirTag(エアタグ)をご存じだろうか。iPhoneと連携して失くしものの在りかを教えてくれるため、「あれ、財布どこいった?」「鍵を落としたかも」といった際に心強い味方となる。しかし、この便利なエアタグを利用して、他人の位置情報を盗み取る悪質な事例が報告されているようだ。あなたの身の回りのアイテムは大丈夫だろうか?
マイカーのトランクに知らないエアタグが…
アップルのお膝元でもあるアメリカで、「身に覚えのないエアタグがマイカーに貼り付けられていた」という事例が報告されたという。
アメリカ・アーカンソー州に住む女性が、エアタグを貼られていることに気が付いたのは、週明けにマイカーに乗った時のこと。iPhoneに「AirTag Found Moving With You」という警告文が表示され、エアタグが仕掛けられていることが判明。車を隅々まで探し回ると、トランクの中にテープで貼り付けられたエアタグがあったのだという。それまで女性はエアタグの存在すら知らず、いつからエアタグが貼り付けられていたかもわからないと話しているようだ。
先に述べたように、エアタグは接続したiPhoneから位置情報を把握できるようになっている。もしも、この女性のストーカーがトランクにエアタグを貼り付け、行動を監視していたとしたら……。恐ろしい話である。
この女性はiPhoneに警告文が表示されたことでエアタグの存在に気付けたが、Androidスマートフォンなどを利用している場合は警告文が表示されることもない。つまりAndroidスマホユーザーであれば、今回のようにエアタグの存在が発覚することすらなかったかもしれない。何気なく身の回りのものを出し入れしていたら、カバンの奥から見知らぬエアタグが発見される、なんて可能性もある。まさにホラーだ。
とはいえ、エアタグは2021年7月にアップデートを行っており、所有者から離れてから8~24時間の間で、エアタグ本体からランダムに警告音を発する仕組みになっている。カバンの中から突然音が鳴ったらたいそう驚くだろうが、悪用を防ぐためにはこういった対策が必須となるのだろう。
となると……。女性の車にエアタグを取り付けたのは身近な人物なのだろうか? 真相は謎だが、兎にも角にも便利と危険は紙一重。あなたが普段行動を共にするものに見知らぬエアタグが取り付けられていないか、チェックしてみてほしい。
参照元:これは怖い! マイカーにいつの間にかAirTagが貼り付けられていた事例が海外で報告される【INTERNET Watch】
※サムネイル画像(Image:Hadrian / Shutterstock.com)