今やオシャレの代名詞とも呼べるべきSNSとなった「Instagram」。数あるSNSの中でも、ユーザーの大部分を10代・20代の若者が占めていることもあり、ファッションやトレンドのアイテムなど、華やかなジャンルの流行を発信するツールとしても有名だ。
2022年3月6日に投稿された、nano@aliexexqooさんの「Instagramでストーリーを投稿するときに、ある文字を入力するとエモい隠れフォントが出てくる」という内容のツイートは、13万件を超える「いいね」とともに、多くのインスタユーザーの反響を呼んだ。今回は、そんなnanoさんのツイートの詳しい説明と、リプライ欄に寄せられた様々な意見のご紹介とともに、この隠しコマンドについて考察したい。
隠しフォントの出し方
そもそもInstagramとは、2010年にリリースされたSNSのひとつで、オシャレな写真や動画を投稿し、知人や友人と共有することでコミュニケーションを楽しむアプリである。このInstagramの機能のひとつに「ストーリーズ」というものがあり、「ストーリーズ」に投稿すれば、通常のタイムラインでの投稿とは別に、スライドショーのように写真や短い動画をシェア出来るのだ。
こちらの「ストーリーズ」に投稿した写真や動画は、24時間以内に見なければ消えてしまうという特徴がある。そのため、えも言われぬリアルタイム感があり、普段の投稿よりも相手を身近に感じることが出来るので、多くのユーザーの間で大人気の機能となっている。
投稿者のnanoさん曰く、そんなInstagramの「ストーリーズ」に文字を入れる際、ある特殊な単語を打ち込めば、隠れフォントが出てくるらしい。そのツイート全文がこちらである。
nanoさんの投稿を読んで、さっそく隠れフォントが出るか試してみた人たちからは、「ほんまやった、すごい!」との声や、「なんで隠してあるんだろう?」といった疑問の声が相次いだ。
キーワード「papyrus」の謎!
筆者もさっそく、自分の長年投稿していない、放置しがちな寂れたInstagramアカウントで、隠しフォントが表示されるかどうか試してみた。すると、確かにnanoさんの言う通りの手順で「papyrus」と入力すると、最初に表示されていた丸みのあるカワイイ感じのフォントから、突然エジプトちっくなフォントへと変わったのである。一旦フォントが変わると、「papyrus」の文字を全て消して、新たな文字を打ち直しても、エジプト風なフォントのままで入力することが出来た。これは非常に面白い。
この不思議なフォントを呼び出すキーワード「papyrus」という単語からは、古代エジプトで大量生産されていたあの「パピルス紙」を連想するので、このフォントの作者も、もしかしたらエジプトを意識して作ったのかもしれない。どうせ隠すなら、ヒエログリフぐらい、パッと見では、ワケがわからない文字であっても面白いのになぁ、と思ってしまう筆者だったが、それだと本格的にバグだと疑われ、これほど流行らなかったかもしれない。
新たなフォントの追加に期待!
ただ、やはりどう転んでも不思議なのは、なぜエジプト風のフォントだけ、こんな隠しコマンドのようにしたのだろうか、ということである。誰かに教えてもらうまで絶対に気付かないのはもちろんのこと、フォントそのものは凄くオシャレなので、最初からラインナップに入れないのは、ちょっともったいないなと思ってしまった。
よくよく思い出してみれば、Instagramのストーリーに配置できる文字のフォントは、まだ筆者がInstagramをちょいちょい覗いて投稿していた2019年頃には、5種類ほどしか無かった記憶がある。それが、さっきこのフォントの検証のため、久しぶりにログインをしたところ、ストーリーに使えるフォントが全部で9種類(プラス例のエジプト1種類)に増えていた。もしかすると、今後もInstagramのストーリーズ投稿に表示できる文字フォントはどんどん増えていく可能性もあり、今回話題となった隠しフォント「エジプト風の文字」は、そのテスト運用を兼ねているのかもしれない。真相は闇の中だが、さらなる隠しフォントの出現および発見を待ちたいと思う。
※サムネイル画像(Image:「nano(@aliexexqoo)さん」提供)