尊敬語、謙譲語、丁寧語、この三種類の敬語を使いこなすのは、社会人のマナーとも言われているが、いざ使ってみると意外と難しい。
2022年4月1日に投稿された、けんたろ | クイズ思考@kenlife202010さんの「新社会人になられた皆様に間違えてほしくない敬語をまとめました。」という内容の新社会人へ向けたツイートは、1.3万件を超える「いいね」とともに、多くの反響を呼んだ。今回は、けんたろ | クイズ思考さんのツイートにあった敬語表現に関する詳しい説明と、リプライ欄に寄せられたさまざまな意見をご紹介したい。
新社会人になられた皆様に間違えてほしくない敬語をまとめました。 pic.twitter.com/CVZviybKiM
— けんたろ | クイズ思考 (@kenlife202010) March 31, 2022
そもそも敬語ってなんだっけ?
はじめに、皆さんも学生時代に国語の授業で習ったと思うが、念のため敬語の種類をおさらいしておこう。
冒頭にも書いたが、敬語には「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」の3種類がある。
簡単に言うと、尊敬語は目上の人を敬う時に使う表現で、謙譲語は自分をへりくだる表現、丁寧語は相手を問わず使える「です、ます」表現の敬語のことだ。
使い慣れないうちは、「この使い方で大丈夫だろうか?」と不安になるかも知れないが、敬語表現に関しては少しずつ覚えていくしか道はない。
けんたろ | クイズ思考さんは、先ほどのつぶやきと一緒に『社会人として間違ってはいけない敬語20選』という表をツイッターに公開。
そこには、うっかり使ってしまいがちなビジネスにおける敬語表現の間違い例がズラリと並んでいる。
この表を見たツイッターユーザーたちからは、「何げなく使いそうな言葉が多いので、自分も気をつけよう」との声や、「会社の若者たちにもシェアします」との意見、「社会人になって年月が経っていますが、あらためて肝に銘じます」などのコメントが相次いだ。
ビジネス敬語は難しい!
さらに、けんたろ | クイズ思考さんは、『社会人として間違ってはいけない敬語20選』に補足する形で、具体的にどこが間違っているのかの説明も解説。
たとえば、「お久しぶりです」という表現がビジネス上では間違いだとし、正しくは「ご無沙汰しております」と表記することが表内に記載されているのだが、その理由としては「少しカジュアルな印象を与えてしまうため」だと説明した。このほか、「なるほどですね」という表現は間違いで、正しくは「おっしゃる通りです」となるが、その理由をけんたろ | クイズ思考さんは、「偉そうに聞こえかねません。わかりましたの意味で使う場合は、「かしこまりました/承知いたしました」などがよいでしょう。」と、ツイートにぶら下げる形で、より詳しい解説を追記している。
この解説をみた人たちからは、「なるほどですね、ってわかるけどやっぱり違和感がありますよね」との意見や、「新入社員のみならず、おじさん社員でも間違えている人がいますよね」というコメントも見受けられた。それだけこの「ビジネスにおける敬語表現」というものは、ややこしいのである。筆者自身もすでに10年近く社会人をやっているが、「そういえば国語の授業で習ったけど、すっかり忘れていたな」という表現も散見し、とても勉強になった。
また、こちらのツイートのコメント欄には、「正しい敬語表現も大事だが、男性の新入社員は『シャツやパンツにシワはないか』ということや、『髭の剃り残しや、寝癖はないか』などの、身だしなみにも注意するべし!」と言ったアドバイスや、新入社員時代に心がけたいのは「アドバイスを鵜呑みにしない」ことをはじめ、「忙しくても食事と睡眠をとる」のも大事だという意見もあがった。
少しずつビジネス敬語を覚えていこう!
筆者が以前、会社に在籍していた頃は、取引先や自社の新入社員から送られてきたメール表現が多少間違っていたとしても、意味さえこちらに伝わっていれば、「頑張って伝えようとしてくれている姿勢だけで、この時期はホント満点だ」と、とくに細かいことは気にせず微笑ましく見守っていたが、寄せられたコメントの中には、「了解しましたと言われて、なんであなたに私が了解しましたって言われなきゃいけないのでしょうか?と思わない日はないくらい、使い方を間違っている人が多いなぁと思っています!」との厳しい意見もあったので、やはりこういったビジネス敬語の類は、世間的にはしっかり覚えておくほうが、間違いなく有利ではある。
自分の後輩や部下が間違った敬語の使い方をしていたのであれば、「こういう時は、この表現を使うんだよ~」と今後のために教えるが、敬語表現の難しさに萎縮して、何もできなくなるのはかわいそうなので、最初はどんどん間違えて、少しずつ覚えていけばいいと筆者は思っている。新社会人の皆さんは、今が一番覚えることも多くて大変な時期かも知れないが、スラスラとビジネス敬語が使えるようになれば、ある日ふと「俺も(私も)社会人パワーがたまってきたな」と実感する時が来ると思うので、無理せず自分のペースで頑張って欲しい。
※サムネイル画像(Image:「けんたろ | クイズ思考(@kenlife202010)さん」提供)