中学校に上がると新しく始まる授業「技術」。
ノコギリを持たされたり、半田ごてをおっかなびっくり握って、小さな本棚や電源タップのようなものを作らされた記憶がうっすらとある人もいるのではないだろうか。
時は令和。技術の教科書が大きく進化していると話題になっている良太郎さん(@ryota_hnk)のツイートを拝見して、筆者は腰を抜かしそうになってしまった。
リプライ欄でも「( ;∀;)??」「昔ノコギリで木切ったりしてたのはなんだったのか」などと、驚きの嵐である。
このツイートは8万件以上もの『いいね』を獲得。腰を抜かしているのは、筆者だけではなかったといえる。
令和の技術はこれだ!
良太郎さん(@ryota_hnk)のツイートをもとに調べてみると、こちらは教育図書から2020年3月1日に出版された「New 技術・家庭 技術分野‐明日を創造する」である。
全287ページを、中学校3年間を通して学ぶための教科書だということだ。
明日を創造するってかっこいい。さすが令和である。
この『New 技術・家庭 技術分野‐明日を創造する』は、平成29年に提示された文部科学省の中学校指導要領「技術・家庭編」に基づいて構成されている。
技術の授業で学ぶ「情報」分野は、急速な発達を遂げているこの状況を踏まえて「小学校におけるプログラミング教育の成果を生かし」「計測・制御に加えて、双方向性のあるコンテンツに関するプログラミングや、ネットワークデータを活用して処理するプログラミングも扱う」そうである。
「そうか令和の中学生は、まず小学校時代にプログラミングを習っているのか」と、その時点で格の違いを痛感してしまう。
なお教育指導要領によると、「情報セキュリティ等についても充実する」とのことなので、もう若者に任せておけば一安心である。そして引き続き、ノコギリの授業はあるらしい。よかった、Z世代ともノコギリの思い出は共有できそうだ。
リプライ欄で相次ぐ「これ一番大事」の声
良太郎さん(@ryota_hnk)のツイートを受けて、リプライ欄では「中小企業診断士の、経営情報システムのテキストより分かりやすいし高度」や「これでITパスポートを取得できるのでは」などの声が相次いでいる。
良太郎さん(@ryota_hnk)の投稿した写真をよくよく拝見すると「通信プロトコル」や「TCP/IP」「サイバーセキュリティー」など、筆者自身がよく理解していないまま暮らしている内容がてんこ盛りである。
「狭い範囲の情報ネットワークがLANで、広範囲になるとWAN」などまったく知らずに生きてきたので、友人に「LANとWANの違いって知ってる?」と聞くと「え?WAON?」と返ってきた。Z世代にお世話していただく未来が着実に近づいている。
リプライ欄にも「会社のPCに疎い若者とおじ様に配りたい」とのコメントがみられた。
最大の疑問「先生、教えられるの?」
また、リプライ欄で相次ぐ指摘が「難しいところを生徒に質問されたら答えられる先生はいない気がする」「教える側の先生方がついていけるのか心配」の声である。
たしかに教育免許を取得した際には、なかったであろう項目がこんなにも追加されていたら、先生方もびっくりだろう。
しかも情報の教科は、2025年度から基礎教科に編入されるそうだ。
リプライ欄の情報によると、現在は国語・数学・英語に理科・社会を加えて基本の5科目とされているが、ここに情報を加えて「基礎6教科」となる、とのこと。
内容もアップグレードされていると思ったら、技術教科自身の立ち位置も超出世である。でもこの内容であれば、社会に出た後に一番使いそうな技術教科。
納得の出世である。
確実に、社会に出た後に必要となる内容を教えてくれる、令和の技術教科。よろしければ皆さんも、Z世代とともに勉強してみてはいかがだろうか。
※サムネイル画像(Image:「良太郎(@ryota_hnk)さん」提供)