美しい四季があり、自然豊かな景色を楽しめる日本。しかし、日本は地形や気象、地質などの自然的な条件から、世界有数の災害大国とも言われている。世界の中で見ると治安がよいとされる一方で、自然災害発生率が高い日本に住むわれわれは、日頃からさまざまな災害への対策を常に意識しておかねばならない。
2022年4月11日に投稿された、警視庁警備部災害対策課@MPD_bousaiさんの「災害は、いつどこで起こるかわかりません。そんな災害のときのために、私は外出する際、各種グッズをウォーターボトルに入れた「防災ボトル」を持ち歩いています。コンパクトに収納できるので、カバンやリュックサックに入れても気にならず、防災力を高めることができます。ぜひ、ご参考に!」というツイートは、瞬く間に2万件を超える「いいね」がつき、多くのツイッターユーザーたちからの反響を呼んだ。
今回は、災害対策用のウォーターボトルの詳細と、リプライ欄に寄せられたさまざまなコメントをご紹介したい。
「防災ボトル」とは?
さて、さっそく「防災ボトル」について詳しく解説していこう。ちなみに、このツイートの投稿者は、警視庁警備部災害対策課の公式アカウントなので、普段はノリと勢いで面白おかしい記事ばかり書いている筆者だが、今回はかなり真面目な情報なので、襟を正してお伝えしたい。
「防災ボトル」は、プラスチックのウォーターボトルに必要な物を詰めて携帯し、災害に備えるというスタイルの簡易的な「防災バッグ」のことだ。
ウォーターボトル本体は、100円ショップなどでも購入することができる。プラスチック製で非常に軽く、しっかりと蓋が閉まるため、ケースとしてはかなり使い勝手が良い。災害時にはコップの役割も果たしてくれるし、密閉すれば水にも浮くので、豪雨や台風による洪水、津波などの水害にも強そうである。
決して筆者は100円ショップの回し者ではないが、このボトルだけでも買っておいて損はない。
この投稿を読んだツイッターユーザーたちからは、「古くなったボトルが捨てられずに家に置いてあったので、ぜひ活用したいと思います!」との声や、「通勤がマイカーなので、早速トランクの隅に準備します!」などのコメントが相次いだ。
防災ボトルに何入れる?
続いて「防災ボトル」の中に入れる物の一例として、警視庁警備部災害対策課では「ホイッスル」、「圧縮タオル」、「エチケット袋」、「ミニライト」、「ビニール袋」、「常備薬」、「ばんそうこう」、「アルコール消毒面」、「ようかん」、「現金」などを掲載している。
ウォーターボトルは500mlサイズなので、「いや、これほどたくさんは入らないだろ」と思うかも知れないが、意外と例に挙げた物は全部入ってしまうのだ。
ツイッターでは、上記すべてを収納した状態の写真も掲載されており、良い感じに収まっている。恐るべし、ウォーターボトルの収納力。
警視庁警備部災害対策課は、「必要なものは、人によってそれぞれなので、少し困ったときにあったらいいなと思うものを入れておけばいいと思います。」とコメントしている。
リプライ欄では、「圧縮タオルとホイッスル以外は準備できた!」と、さっそく防災ボトルの準備に取りかかった人や、「ライター型の携帯ラジオ(スピーカー付)もいいですよ」など、ボトルに入るサイズの小型のラジオがあることを教えてくれる、心優しいユーザーもいた。
自分の生活スタイルに合った防災対策を!
キャッシュレス決済が主流となった今、意外と忘れがちなのが「現金」で、ツイッター上では「現金!忘れていました。いまからお札と小銭を用意します」とのコメントや、「現金はたしかに公衆電話や行動食・電池を買い足す場合に必要ですね」などの声が飛び交った。
災害時には、停電などの影響でクレジットカードや電子マネーが利用できなくなる可能性が高い。買い物難民にならないためにも、いくらかの現金を持っていた方が安心できる。
また、女性のツイッターユーザーからは、普段あまり大きなカバンを持ち歩かないため、これらの必需品を「ジップロックに詰めて持ち歩いている」という声もあがった。ボトルは必ずしも必要ではない。日頃から自分の生活スタイルに合った、防災対策を意識することが一番大事だ。
この記事を読んで、「ちょっと防災について考えてみようかな」という人が増えれば何よりである。
※サムネイル画像(Image:「警視庁警備部災害対策課(@MPD_bousai)」より提供)