災害大国とも呼ばれる日本では、日々さまざまな防災グッズが販売されている。最悪の事態に備えて、防災リュックや備蓄の食料などを、日頃から手の届く場所にしっかり準備している人も増えてきたのではないだろうか。災害発生時において、防災グッズが必要なのは、実は人間だけではない。飼っているペットたちにも、万が一の備えをしておくことが大切だ。
今日は、猫ちゃん大好きなインスタグラマー・猫のおうちの住人@lunarenmoco_nyankoさんが紹介してくれた『愛猫用の防災グッズ』について、詳しく解説していこうと思う。
猫のおうちの住人さんは、下記の文章とともに、災害時の飼い猫のお世話に必要なもの一覧を投稿した。
「\猫防災グッズ/
先日リールで流した防災グッズ。
コメントいただいた方、ありがとうございます
コメントを見ていて思ったのは災害時は猫たちもいつもの猫たちとは違い、
“ストレスのある環境になる”んだな、と思いました。
いつもカリカリを食べた子が食べなくなったり、水分がとれなくなるかも…
下痢しない子がしてしまうかも…
気性が荒くなって、メッシュのケージを爪で破いてしまうかも…
いつもの猫たちなら大丈夫だろう、で、今まで防災グッズをそろえていたので、
そのあたりも考慮して、追加でダイソーやホームセンターで揃えたので、今回はお写真で投稿させて頂きました」
ペットの防災に必要な物
食料系
食料系は、水・パウチフード・カリカリ入りのケース・折りたたみコップ・折りたたみペット皿の5点。ちなみに、「カリカリ」というのは、猫のペットフードのことだ。食べる時の音が「カリカリ」と聞こえるので、猫飼い界隈では昔からこう呼ばれることが多い。コップとペット皿は折りたたみ式を採用しているので、かさばらず持ち運びも簡単だ。
トイレ系
続いて、トイレ系としては、ゴミ袋・猫砂スコップ・ペットシート・猫砂・新聞紙・紐・ポータブルトイレの7点をあげている。家で猫を飼っている人は、ご存じだと思うが、意外と猫は嘔吐する。あまりに激しい場合は、病院に連れていく方がよいが、正常な状態でも胃に引っかかった毛玉を出すために吐くのだそう。
排泄物や嘔吐を処理するために、ゴミ袋は必須アイテムだ。また、猫用のポータブルトイレは、折りたたみ式の箱のような形状をしており、中に猫砂を入れることができる。自宅以外に避難する場合、準備しておいた方がいいだろう。
ケージ系
そして、最後にケージ系として、折りたためるポータブルケージをオススメしている。その名の通り折りたたみできて、連絡先が書けるラベルもついているので、もしもの時にも安心だという。ただ、やわらかいメッシュ素材のケージなので、慣れていない子は爪でひっかいて破損してしまうかもしれない。
先ほど、トイレ系のところでご紹介したが、「紐」は猫が壊した箇所を補修するために便利なのだそうだ。万が一、ケージが壊れても、紐やハサミ、結束バンドをいくつか持っていれば安心かもしれない。
こんなものもあると便利!
猫のおうちの住人さんが紹介してくれた防災グッズにプラスして、普段から飲んでいる薬や猫用サプリ、大好きなおやつ、安心できるオモチャなどあれば、それらも入れておこう。性格にもよるが、突然の地震の時は、驚いて逃げ出してしまう猫もいるので、リードやハーネスもあった方がよいかもしれない。
意外と猫の逃げ足は速いので、自宅以外の場所で見失うと発見が難しくなってしまう。万が一、愛猫がパニックに陥った時でも、飼い主は冷静に対処できるようにしておきたいものである。
避難所では、基本的に人間への食糧配給が優先されるので、ペットのものはなかなか届かないそうである。仮に届いたとしても、環境の変化によるストレスからか、いつもと同じ種類のペットフードしか食べない子もいるそうだ。何かあった時のために、7日間程度の食料の備えを準備しておいてあげるのが賢明である。
ペットの防災対策を見直そう!
筆者も生き物が大好きなので、自宅ではさまざまな種類のペットと暮らしている。今回の記事を書くにあたって、ペットの防災についてあらためて考え直そうと心に誓った。猫に限らず、犬や鳥、ハムスターでも、災害時にどう対応するかということは、考えておいた方がよい。
定期的に病院へ検診に連れて行く必要がある、猫や犬、小鳥用の移動ケージは、筆者も所持しているのだが、普段ほとんど家から出すことのないレオパという小型のヤモリや、金魚鉢で飼っているベタなどの魚の移動方法は、何も考えていなかった。
災害時に車で一夜を明かしたり、どこか遠くへ避難するというような事態になれば、ふたや持ち手がない金魚鉢では移動が難しそうなので、持ち手のついたプラスチック製の昆虫ケースを用意しておこうと思う。水槽で飼っているレオパも、手で握りしめて避難するわけにはいかないので、先ほどと同じ昆虫ケースを、もうひとつ買って置いておくことにした。
ペットへの愛は、ただ「かわいい」と愛でるだけではない。まだ起きていない出来事に過剰に心配し過ぎる必要はないが、不測の事態が起こることも想定して、できることから備えておくのが、生き物を飼うことの責任であり、愛なのではないだろうか。
※サムネイル画像(Image:「猫のおうちの住人(@lunarenmoco_nyanko)さん」提供)