上京して早3年、東京23区に移住してから、自分が生まれ育った地域とのギャップに驚くことが何度もあった。筆者は京都府京都市の出身で、いわゆる中都会の生まれである。京都の中心地である京都市は、四条通や三条通などの活気に満ちた商店街が有名だが、少し車を走らせると、あっと言う間に田舎の田園風景が広がるのだ。四方を山に囲まれた立地も相まって、東京に引っ越して来てから、「京都はやっぱり田舎だったんだなぁ」と日々思わずにはいられない。
2022年4月25日に投稿された、澪良@Rei_actrm_9051さんの「都会に来てから「全てが存在するアノ場」がどれだけ便利だったか痛感することがよくある」というツイートには、ある1枚の画像が添えられていた。この投稿には、6.6万件を超える「いいね」がつき、多くのツイッターユーザーたちからの共感を得ている。
今回は、「全てが存在するアノ場所」の詳細と、リプライ欄に寄せられた様々なコメントをご紹介したい。
都会に来てから「全てが存在するアノ場」がどれだけ便利だったか痛感することがよくある pic.twitter.com/5tfsbG971C
— 澪良 (@Rei_actrm_9051) April 25, 2022
全てが存在するアノ場所とは!?
澪良さんがいう「全てが存在するアノ場所」とは、一体どこのことなのだろうか。投稿には、「ほどよい田舎に存在する平面型の複合商業施設」と「ビルの中に全てが収まっている都会型の複合商業施設」の違いを説明した画像が添えられている。この手書きの画像だけを見てピンと来た人は、地方の出身者か移住経験者で間違いない。「生まれも育ちも生粋の東京都民です」という人には、想像がしにくいかもしれないが、地方の国道沿いなんかには、こういった平面型の複合商業施設が結構存在するのである。
平面型の複合商業施設は、主にホームセンターが中心となって作られている場合が多い。都会の人からしたら、土地の無駄遣い感が凄い建て方なのだが、車の停めやすい広い駐車場に加え、どの店がどこにあるかまで店の外からでも分かるので、ショッピングに訪れる人にとっては、かなり勝手がいいのだ。
便利過ぎるアノ場所
ツイッター上では、「全てが存在するアノ場所」について、「ちょい田舎とかベッドタウン近郊こんな感じですっげぇ便利」との声や、「普段の買い物に関しては地方の方が断然便利」などのコメントが相次いでいる。
自分が行きたいお店の入り口付近に駐車すれば、重い物やかさばる物を簡単に車に積めるので、たしかに「便利」のひとことに尽きるのだ。また、敷地面積も広いのでバックヤードが完備されている店舗が多く、都会の買い物でありがちな、陳列棚に出ている分しか在庫がないという状況も少ない。
そんな平面型の複合商業施設がある田舎というのは、ガチの田舎ではなく「ほどよい田舎」であることが重要だとの声もあがった。まさに筆者の田舎である京都市も、この「ほどよい田舎」に該当するので、駅周辺は栄えているものの、少し外れるとこういった「全てが存在するアノ場所」に辿り着くことが出来る。
都会型には都会型の良さがある!
平面型の複合商業施設が圧倒的に便利なのかと思いきや、中には「アノ場所は駅から遠くて不便!駅ほぼ直結のエレベーターで繋がっている都会は良いぞ!」という都会っ子ガチ勢の意見や、「雨の日は都会型の方が便利」などの現実的なコメントもチラホラ見受けられた。どちらが使いやすいと感じるかは、人によって様々かも知れない。
たしかに、平面型の複合商業施設は、土地を贅沢に使っている分、駅から遠い場所にあるのは間違いない。自家用車を持っていなければ、気軽にショッピングに行くのは大変だ。都内だと、レンタカーを借りてまで買い物に行くかと言われれば、大きな物や、絶対に買わなければいけないものが決まっている場合しか、わざわざ出向くことはないだろう。
そういう意味でも、都会型の商業施設は都会に住む人のニーズにマッチしており、ほどよい田舎型の商業施設は、文字通りほどよい田舎に住む人の生活スタイルに合っているのだ。
自分の田舎、好きですか?
都会で暮らし始めると、生まれ育った場所の当たり前を見るたび、思わず懐かしく感じてしまう。当時、どんなに煩わしいと感じた風習でさえ、「あれは良かった」「これは良かった」と思えてくるのは、それだけその土地を愛しているのかも知れない。
読者の皆さんは、年に何回ほど田舎に帰省しているだろうか。コロナの影響もあって、最近はなかなか帰っていないという人も多いかも知れない。今回、この記事を書いている中で「帰巣本能」ならぬ「帰省本能」が芽生えた筆者は、頃合いを見て田舎に帰ろうと思った。
※サムネイル画像(Image:「澪良(@Rei_actrm_9051)さん」提供)