大人から子どもまで、今や幅広い世代が所持しているスマートフォン。データでは、小学校の5、6年生から中学生の間に、ファーストスマホを買い与えてもらう子どもが多いようだ。保護者の考え方や、各家庭の生活水準にも関わってくる話なので、一概に「この年齢から持たせる」といった基準はないが、やはり中学生ぐらいになると、総じて自分専用のスマホを持ち始める子が多いようである。
2022年4月30日に投稿された、ただのがくせい@tadagakさんの「小学3年生でiPhone 13はエグいて()」というツイートには、4.8万件を超える「いいね」がつき、多くのツイッターユーザーたちからの反響を呼んだ。
今日は、こちらのツイートに関する詳細と、リプライ欄に寄せられた様々なコメントをご紹介したい。
iPhone 13の値段とは?
ただのがくせいさんのツイートにあった「iPhone 13」は、2022年5月の時点で最新版のiPhoneである。こちらを公式サイトで購入するとなると、容量が128GBのもので税込み98,000円という値段がついており、AppleCare+などの保障に一切入らずとも、10万円近い買い物となるわけだ。たしかに小学3年生でiPhone 13を買ってもらえるのは、シンプルにお金持ちの家の子か、「新しく購入するなら、なるべく最新のものを」という親の教育方針によるものであると考えられる。
この投稿を見たツイッターユーザーたちからは、「俺なんかスマホ買ってもらったの高校のときやで」との声や、「バイト代七ヶ月貯金してやっとの思いで買った俺を褒めてくれ」、「母親の携帯使ってるとかじゃなくて自分用の持ってるのか」など様々な意見が寄せられた。
また、中には「俺なんてまだスマホ持ってないんだぜ。もちろんタブレットもパソコンも」などの書き込みもあり、神通力的なモノを使ってリプライを飛ばしたらしいユーザーの姿も見受けられ、コメント欄は一時、大喜利大会のようになった。
小学生にスマホ、早い?遅い?
普段、都内で電車に乗っていても、ほとんどの人がスマホの画面を見つめている。本を読んでいる人は、車両に一人いるかいないかといった具合の令和の今、小学生の子どもたちがスマホを欲しがる気持ちも分からなくはない。固定電話を持たない家が増えてきた昨今、筆者の友人は、小学6年生で子どもをスマホデビューさせたと言っていたし、低学年の子どもにも、古いおさがりのスマホを与えているご家庭もあるようである。
筆者が初めて携帯電話を買ってもらったのは、たしか中学1年生の頃だった。電話とメールぐらいしかできない、普通の折りたたみケータイだったが、自分専用の電話を手に入れたことが、嬉しくて仕方なかったのを覚えている。
小学生でスマホを持つ子どもが増えた一方、リプライ欄では、「スマホデビューとか高校生だろ…中学生でも早い方なのに…」との意見や、「小学生の頃なんてキッズケータイが普通だったのに……」など、小学生にスマホは早いのではないかという声も複数寄せられた。
たしかに自分が子どもだった頃に置き換えて考えると、小学生が携帯電話を持っていても何に使うんだと思ってしまう。だが、年々革新的に情報・通信の分野が進化していき、便利な世の中になったことを考慮すると、小学生でスマホを持っていることに関しては、今の時代には何らおかしいことではないのかも知れない。
スマホのメリット・デメリット!
子どもにiPhone 13を買い与えることが出来るかというのは、家庭の経済状況にも左右される話だが、幼い頃からこうした最新の電子端末に触れることは、結構良いことなのではないかと思う。自分で端末を操作し、知らないことを調べる癖も身に着くし、万が一の事件や事故に備えておくことも出来る。何かあった時や、緊急時に連絡が取りやすくなることも大きなメリットと言えるだろう。
もちろん、子どもにスマホを持たせることは、上記にあげたような良いことばかりではない。ゲームなどの誘惑で勉強がおろそかになるかも知れないし、長時間の利用で視力の低下なども懸念されている。細かなことを心配し始めると、正直言ってきりがない。ただし、それらは全て可能性に過ぎないのだ。
携帯各社のフィルタリングサービスを利用するものも良いし、各アプリストアからのダウンロードを制限するといった対策も可能である。親子間でスマホのルールをきっちり決めることで、これらのデメリットは未然に防げるはずだ。
デジタルネイティブ世代の子育てには、スマホが必須アイテムになりつつある。小さな子どもにスマホを買い与えるのは、親世代にとっても初めての経験で手探りだ。その子が成長して大人になるまで、吉と出るか凶と出るかなど、正直なところ分からない。便利さを最大限に享受し、決して依存することなく、賢く使いこなしたいものである。
※サムネイル画像(Image:Hadrian / Shutterstock.com)