今日も全国各地で、さまざまなイベントやフリマ、ライブが開催されている。すごしやすい気候になってきたので、皆さんの身近な場所でも、屋外のお祭りなどが増えてきたのではないだろうか。しかし、多くの人が集まる会場では、盗難や置き引きなどの被害も深刻化している。せっかくの楽しい気分を台無しにしないためにも、自分たちの出来る範囲で、防犯について考えていかなければならない。
2022年5月4日に投稿された、かろ@aqbl_000さんの「イベントでリュックや鞄を後ろに背負ってる人頼むからジッパークリップとかを付けてくれ。スパコミ参加して、久々のイベントで盛況の中、鞄が無防備に半開きになってる人多くてヒヤッとした…せっかく楽しいイベントで盗難被害で財布や戦利品を奪われて泣く人を見たくない。スマホも横に入れちゃ危険。」というツイートには、6800件を超える「いいね」がつき、多くのツイッターユーザーたちへの警鐘を鳴らした。
今回は、かろさんオススメのジッパークリップの詳細と、自分で出来る盗難防止対策をいくつかご紹介したい。
ジッパークリップとは?
かろさんが紹介してくれたジッパークリップは、「bobino」というメーカーのもので、Amazonにて600 円で購入したのだそうだ。1パッケージに2セット入りなので、1セット300円という計算である。カラーはチャコール、スレートグレー、ペトロールブルーの3色展開だ。使い方は簡単で、クリップを左右のジッパーの引手に付け、閉める際に合わせてロックするだけである。
デザインもオシャレなので、パッと見た感じでは盗難対策のものには見えないが、開ける時にパチっという音が鳴るそうだ。使い慣れていれば簡単に開くことが出来るが、初見だと手間取るそうなので、これが付いているだけで盗るハードルがあがるのではないかと、かろさんは推測している。
こちらのジッパークリップは、ダイソーにも類似品が売っているそうなので、なるべく安くで手に入れたい方は、そちらを購入してもいいかもしれない。ちなみにダイソーでは、「ファスナークリップ」という名称で販売されている。こちらも2セット入りなので、この機会にすべての鞄に付けようかとお考えの方は、コスパよく手に入れることが出来そうだ。
コミケなどでの犯罪の全貌
数年前、同人誌の展示即売会である「コミックマーケット」の会場内において、窃盗罪で捕まった犯人は、「すりをするために来た。生活費が欲しかった」と供述していた。事件の概要としては、被害者のトートバッグから、現金3万円が入ったポーチを盗んだというもので、警戒中の警察官によって即御用となったそうである。
すりをするためだけに、わざわざあの長蛇の列を並んで、コミケにはせ参じた奴がいるというだけでもかなりの衝撃だが、なんと犯人の男は「その年の夏にあったコミケでも、同じように4万円ほどのすりを働いた」と答えているそうで、なんと余罪まであったのだ。
こういう間違った目的の人は、コミケだけでなく、どんなイベントにも来る可能性があることを想定すると、こちらも自衛のために、どこへ行くにも盗難対策をしなければならない。本来は楽しいはずのイベントなのに、なんとも考えさせられる話である。
自分で出来る盗難対策
やはりイベントなどの人が大勢集まる場所に向かう際は、なるべく貴重品は目の届くところで、肌身離さず身に着けておくのが望ましい。たとえば、斜め掛けのショルダーバッグは、自分から見える身体の前側に持ってきたり、本来であれば腰に付けるウエストポーチも人混みではヘソの前に回しておくべきだ。トートバッグは、出来るだけ開口部にジッパーやボタンが付いているものを選ぶなど、犯人から中が見えやすい鞄は使用を避けるべきである。
治安の悪い外国などに旅行する際は、リュックにいくらジッパークリップを付けていても、柔らかい素材だと生地をそのままカッターでこっそり切られて、中身を盗られてしまうことがあるが、日本国内であれば、さすがにそこまでされることは少ない。
「自分は盗難対策を意識していますよ」といった空気感を出すだけでも、犯人は避けるので、大人でもイベントの時だけは、わかりやすい防犯ブザーをストラップとしてぶら下げたり、ジッパー部分になんらかのロック機能を付けているだけでも、十分すぎるぐらい効果を発揮してくれるだろう。今回のツイート主であるかろさんは、「盗難に遭って楽しい思い出が台無しになる人が少なくなればよいな」と思い、ジッパークリップの情報を共有してくれたそうだ。
盗難する側は何を考えているのかわからないので、「これさえしていたら、確実に安全だ」ということはないが、常に万全の対策をしておくことが何よりも大切である。
※サムネイル画像(Image:「かろ(@aqbl_000)さん」提供)