メールが広く普及してからというもの、顔文字やメール末尾の署名欄などで、皆さんもさまざまな記号を使う機会が増えたのではないだろうか。「*」の正式な読み方が「アステリスク」だったり、「Σ」は「シグマ」と読むというのは、すでに皆さんもご存じかもしれない。しかし、まだまだ世の中には、よく見かける割には、読み方は初耳というような記号が溢れている。
2022年5月11日に投稿された、ファッション通販のニッセン@nissenさんの、
わたし「†上司へ†」
上司「中2ぽい書き出しで社内メール回してくんのやめて、ちなみにその記号どうやって出すの」
わたし「ダガーです」
上司「†本当だ†」
……というツイートには、3.7万件を超える「いいね」がつき、多くのツイッターユーザーたちからの反響を呼んだ。
今日は、この記号に関する詳細と、コメント欄に寄せられたさまざまな意見をご紹介したい。
わたし「†上司へ†」
上司「中2ぽい書き出しで社内メール回してくんのやめて、ちなみにその記号どうやって出すの」
わたし「ダガーです」
上司「†本当だ†」— ファッション通販のニッセン (@nissen) May 11, 2022
†「†」の読み方は「ダガー」†
今回のツイートの投稿主は、なんと通販でおなじみのニッセン公式アカウントだ。京都市南区に本社を置くニッセンは、京都生まれの筆者としてはモロに地元の企業なので、なんだか親近感が湧いてしまう。「†」の記号が「ダガー」と呼ぶことにも驚きだが、社内メールのやり取りとして、上司と上記のような会話ができるなんて、楽しそうな職場で羨ましい限りである。
このツイートを見たツイッターユーザーたちからは、「† 素敵な上司で羨ましい †」と、さっそくダガーを用いたコメントや、「パソコン使い続けて30年以上経つけど、まだまだ知らないことってあるんだな」など、はじめて知る記号の名称に衝撃を受ける声が寄せられていた。
「†」って、どんな時に使うの?
この「†」の使い道だが、一般的にはどのようなタイミングで使うことが多い記号なのだろうか。厨二病全開の時期に、オンラインゲームのユーザーネームに「†」を入れていた、という黒歴史を持つ人もいるかもしれないが、いったんその件は置いておいて、本来の用途から見ていきたいと思う。
「†」の正しい使い道としては、「†暗黒の堕天使†」や「†幻影のルシファー†」などの厨二病ネームではなく、参照や脚注などを表す際に使われる記号である。ただし、日本では「†」を使うよりも、参照や脚注には「※」や「*」を使うことが多いので、あまりなじみがないという人も多いかもしれない。
実は「†」は、主に欧米で使用されている記号であり、十字架の形から没年の表記などに使われることが多いらしい。絶滅した動物や言語に対しても、この記号が使用されるそうである。日本人的には、厨二病患者御用達のイメージがある「†」だが、外国人は自分の名前にダガーを用いられると、ネガティブなイメージを持つ人が多い可能性が高いので、注意が必要である。
記号はさまざまな感情を伝えてくれる♪
「†」には「‡」などの変形もあり、「‡」の読み方はそのまま「ダブルタガー」である。使い方は同じく、参照や脚注などを表す際に使われる記号なので、覚えておいて損はないかもしれない。
ちなみに「*」にも変形バージョンは存在し、「⁑」「⁂」などがある。「⁑」は「ダブルアステ」、「⁂」は「アステリズム」という名称だ。知っていたところで、使う機会があるかと言われると微妙だが、「このような記号もあるよ~」というマメ知識として読んでいただければ幸いである。